2026年8月31日
日経平均93円安の6万6,311円――金利高で銀行株も揺れた理由
ヒナコ
本日の日経平均株価は反落し、前週末比93円63銭安の6万6,311円93銭で取引を終えました。一時は1,500円を超えて下げたものの、6万5,000円を割ると買いが入り、かなり戻しています。今日はAI・半導体株だけでなく、金利上昇が追い風だった銀行株も朝は売られ、その後に切り返したんですね。
トシ
今日のポイントは、金利上昇が一日の中で二つの顔を見せたことだ。ジャクソンホールでウォーシュFRB議長は、インフレ率が目標を上回り、最近の改善も十分ではないとの見方を示した。米国の利上げ観測が強まり、国内の長期金利も一時2.950%と、およそ30年ぶりの高水準になった。アドバンテストやTDKなど成長株には売りが先行した。三菱UFJや三井住友FGも寄り付き直後は前週末終値を下回ったが、その後は上昇へ転じた。急な金利高は相場全体を冷やす一方、銀行には利ざや改善への期待をもたらす。日経平均が一時1,500円超安から93円安まで戻した背景には、金利高を一律の悪材料にせず、企業ごとの影響を見直す動きがあった。
ヒナコ
金利が上がると、最初は銀行株も一緒に売られたのに、終わりにかけては銀行の追い風として見直されたんですね。株にとって金利は、それほど影響の大きなものなのでしょうか。
トシ
ウォーレン・バフェットは、金利を資産価格に働く重力にたとえたことがある。重力が強くなれば物を持ち上げにくくなるように、金利が上がるほど将来の利益に高い値段を付けにくくなる、という考え方だ。この重力は、特に将来の成長を大きく織り込むAI・半導体株に効きやすい。ウォーシュ議長の発言後、NVIDIAは前週末に4.57%下落し、日本でもアドバンテストなどが売られた。ただし銀行は少し複雑だ。相場全体が金利上昇を警戒すれば朝のように一緒に売られることがある。一方、貸出金利が上がって利ざやが改善するという本業への効果を見れば、買い直す理由にもなる。三菱UFJと三井住友FGが朝安から上昇へ転じたのは、その二つの見方が同じ日に現れた値動きだ。日経平均は一時1,500円超安から93円安まで戻した。全面的な弱気転換と決める材料ではないが、金利高を無視できる相場でもない。2.950%という水準が、企業の負担なのか利益の源なのか。市場はまだ、その意味を決めかねている段階だ。