仮想通貨の口座開設審査|落ちる原因と本人確認の対処
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仮想通貨の口座開設審査は、カードやローンと同じ基準で行われるわけではありません。ただし、本人確認だけで決まるわけでもなく、各社は申込条件・顧客の適合性・本人確認をそれぞれ確認します。
結論:止まった段階を3つに分けると、確認先がわかる
- 申込画面の途中で進めない:年齢・国内居住・連絡先など、公表されている口座開設条件を確認します。
- 本人確認で差し戻された:氏名・住所の表記、有効期限、撮影状態、IC読み取り対応端末を確認します。
- 提出後に結果が来ない:迷惑メールとマイページを確認し、公式が示す目安を過ぎたらサポートへ照会します。各社の内部基準は非公開なので、理由を決めつけて再申込を繰り返しません。
- 「ブラックでも通る」「無職なら落ちる」とは断定できません。信用情報機関への照会の有無は公表資料から確認できない一方、年齢・経験・資産・所得・利用目的などは適合性の確認項目として公表されています。
ヒナコ
以前クレジットカードの審査に落ちたことがあって、仮想通貨の口座開設も無理なのではと不安です。
トシ
カードの審査結果だけで暗号資産口座の可否を判断することはできない。一方で、本人確認が終わっても開設できるとは限らない。まず申込条件と登録内容を正確に確認しよう。
審査に落ちる・進まない原因は「申込条件・適合性・本人確認」の3段階で切り分ける
暗号資産口座の審査を、カードやローンの与信審査と同じものとして考えるのは正確ではありません。ただし、「貸付ではないから収入や資産は一切見ない」「本人確認書類が一致すれば開設できる」という説明も正確ではありません。
公表情報から確認できるのは、次の3段階です。1つ目は年齢・国内居住などの申込条件、2つ目は年齢・投資経験・資産・所得・利用目的などによる顧客の適合性、3つ目は氏名・住所・生年月日と書類を照合する本人確認(取引時確認)です。反社会的勢力や外国PEPsなどの確認も行われます。
金融庁の暗号資産制度ワーキング・グループでは、日本暗号資産等取引業協会が会員企業に対し、年齢・経験・資産・所得・利用目的による適合性確認を求めていると説明しています。bitFlyerも、登録情報を取引開始基準に照らして各サービスの利用可否を審査すると公表しています。したがって、年収や資産の入力欄を単なる本人確認項目として扱うことはできません。実態に合う内容を正確に申告する必要があります。
一次情報:金融庁「暗号資産制度に関するワーキング・グループ(第2回)議事録」、bitFlyer「取引開始基準に基づくサービス利用可否の審査」
公表情報だけでは断定できないこと
- 信用情報機関へ照会するかどうか
- 各確認項目の配点や足切り基準
- 個別の申込が否決された具体的理由
- 再申込すれば開設できるかどうか
確認対象として公表されているもの
- 申込条件年齢・国内居住・連絡先など
- 顧客の適合性経験・資産・所得・利用目的など
- 本人確認書類と入力内容の一致氏名・住所・生年月日
- 取引時確認職業・取引目的・外国PEPsなど
- 各社が定める取引開始基準
本人確認だけでなく、申込条件と適合性も確認される
カードローン・クレジットカードの審査との違い
| 比較項目 | カードローン・クレジットカード | 暗号資産(仮想通貨)の口座開設 |
|---|---|---|
| 中心となる目的 | 返済能力を含む与信判断 | 口座開設条件・顧客の適合性・本人確認・マネロン対策の確認 |
| 信用情報機関への照会 | 利用する会社・商品がある | 各社の公表資料から一律の有無は確認できない |
| 収入・資産・経験 | 返済能力や利用枠の判断材料になりうる | 顧客の適合性や取引開始基準の確認項目になりうる |
| 本人確認 | 申込者本人と住所等を確認する | 氏名・住所・生年月日と書類を照合する |
| 審査基準 | 会社ごとに異なり、詳細は非公開 | 会社ごとに異なり、詳細は非公開 |
| 申込者が確認できること | 公表されている申込条件と必要書類 | 公表されている申込条件・必要書類・本人確認方式 |
クレジットカードの審査結果だけを理由に申込を諦める必要はありません。一方で、本人確認書類が一致すれば開設できると決めつけることもできません。年齢・居住地などの条件を確認し、経験・資産・所得・利用目的を実態どおりに入力したうえで、各社の判断を待ちます。
ヒナコ
年収の欄があるのに、返済能力として見られていないというのが不思議です。
トシ
貸付の審査とは目的が違うが、資産や所得が無関係という意味ではない。適合性や取引開始基準の確認に使われるため、実態に合う数字を正確に入力しよう。
申込から実際に買えるまでにかかる時間
「最短◯分」「最短即日」「最短で翌営業日」。取引所の公式サイトにはこうした表記が並びます。同じ取引所について分単位の値と翌営業日という説明が並ぶ場合でも、誤記とは限りません。測っている区間が違う場合があるためです。
「最短◯分」は4つの別の時計を指している
公式表記の「最短」は、次の4つのどこまでを指すか確認する必要があります。
4つの区間
- 申込完了までの最短。メールアドレスの登録から基本情報の入力、本人確認書類の提出までを終えるまでの時間です。動いているのは申込者の手だけで、取引所側の作業はまだ始まっていません。
- 本人確認・審査完了までの最短。提出された内容の確認が終わるまでの時間です。この完了表示だけで口座開設や全機能の利用開始まで済んだとは限りません。
- 口座開設完了までの最短。会社から口座開設の完了が通知されるまでの時間です。追加情報の確認や入金が残る場合があります。
- 取引開始までの最短。必要な確認と日本円の入金が終わり、注文を出せるようになるまでの時間です。口座が開いた時点ではまだここに届いていない場合があります。
現在の公式表記だけを比べても、同じ数字ではありません。たとえばbitFlyerの「最短9分」は口座開設、GMOコインの「最短10分」は取引開始、BitTradeの「最短即日」は「かんたん本人認証」を使った取引開始を指します。
9分・10分・即日は、そのまま速さの順位にできません。
口座開設、取引開始、特定の本人確認方式という条件が異なるためです。
最短値を見るときは、数字の直前・直後にある「口座開設」「取引開始」「審査完了」と、対象となる本人確認方式を一緒に読みます。
どの区間を指しているかの見分け方
| 公式サイトの言い回し | 指している区間 |
|---|---|
| 「お申し込み完了」「申込にかかる時間」「入力は◯分」 | 1 申込完了まで |
| 「審査完了」「本人確認完了」 | 2 本人確認・審査完了まで |
| 「口座開設完了」「開設コードのお届け」 | 3 口座開設完了まで |
| 「取引可能」「購入・売却できる」「お取引開始」 | 4 取引開始まで |
比較の落とし穴はここにあります。A社が1の数字を、B社が3の数字を出している状態で、分単位の値と翌営業日を同じ列に並べれば、実際にはB社のほうが早く買えるとしても、A社が速く見えます。同じ列に入れてよいのは、同じ区間の数字だけです。
主要な国内取引所6社の時間表記の比較
見出しの表記を勝手に短くせず、公式の言い回しをそのまま載せます。そのうえで、その数字が何を指しているのかと、本人確認の方式を並べます。
| 取引所 | 公式が示している時間の表記 | その数字が指しているもの | 本人確認の方式 |
|---|---|---|---|
| Coincheck | 「早ければ、申し込みから数日程度ですべての手続きが完了」一律の所要時間ではなく、数日程度は目安 | 申込から口座開設完了まで | アプリの「写真で本人確認」または、マイナンバーカードを使う「かざして本人確認」本人確認後にCARFに関する確認画面が表示される |
| GMOコイン | 「24時間いつでも最短10分でお取引開始」 | 取引開始までただし公式は別ページで「審査状況により数日ほどお時間をいただく場合もございます」とも書いている | アプリはICチップ読み取り、ウェブは撮影どちらも郵送物の受取り不要 |
| bitbank | 「最速1分で即時審査完了」 | 本人確認審査の完了まで | アプリの「サクッと本人確認」本人確認書類のスキャン(画像撮影)と顔の撮影。書類や暗証番号の状況で手順が分かれる |
| bitFlyer | 「最短9分で口座開設」 | 口座開設まで手続きがスムーズに進んだ場合の実績(2025年7月〜2026年6月) | スマートフォンのクイック本人確認対面での本人確認は別経路で、レター送付に通常1〜2営業日 |
| SBI VCトレード | 「最短5分で口座開設が可能」 | 口座開設まで「マイナンバーで口座開設」アプリの利用時 | 「マイナンバーで口座開設」アプリ(JPKI)マイナンバーカードのICチップを読み取り、顔撮影は不要。外国籍・法人・すでにウェブで口座申込済みの場合は対象外。通常ウェブの「スマホでかんたん本人確認」は別経路 |
| BitTrade | 「最短即日取引可能」 | 取引開始まで | アプリの「かんたん本人認証」スマホ撮影で完結し、ハガキ受取不要。ハガキ受取型は別経路 |
掲載対象は、金融庁の登録一覧に掲載され、個人向け現物取引の新規口座開設を受け付けている国内業者のうち、時間の表記と本人確認方式を公式資料で確認できた主要6社です。掲載順は広告や報酬によるものではありません。数字は各社が示す条件つきの最短値で、申込内容や混雑状況により変わります。
取扱銘柄や手数料まで含めた総合的な比較は暗号資産(仮想通貨)取引所の総合比較で扱っています。
工程に分けると、どこで時間が消えるかが見える
- メールアドレス登録・SMS認証
- 基本情報の入力氏名・住所・生年月日・取引目的・職業・資産状況
- 本人確認ICチップ読み取り/書類と容貌の撮影/書類提出のみ
- 取引所側の確認・審査自分の操作では短縮できない
- 口座開設コードやハガキが届くまで迷惑メールフォルダに落ちていることがある
- 二段階認証・出金先口座の登録
- 日本円の入金が反映されるまで使う金融機関の条件で変わる
- 注文して購入
工程に分けると、短縮できる時間とできない時間がきれいに分かれます。
- 1・2・3 は事前準備で短くできる余地があります。本人確認書類を手元に置き、書類の住所が現住所と一致しているかを先に確かめ、IC読み取りで求められる暗証番号を確認しておくと、入力・提出の不備を減らせます。
- 4 は取引所側の工程です。利用者が審査時間を直接短縮することはできません。IC読み取り、写真撮影、ハガキ受取など、方式ごとの公式所要時間と注意書きを確認します。
- 5 は通知経路も確認します。結果が来ないときは、受信トレイだけでなく、迷惑メールフォルダとマイページの表示を確認します。
- 6・7 は口座開設後の別工程です。銀行口座の登録確認や入金反映にも時間がかかる場合があるため、口座開設の最短時間に含めません。
同じ取引所でも、アプリとブラウザで選べる本人確認方式が異なる場合があります。ハガキ受取を伴う方式は配送工程が加わります。申込前に、利用する端末で選べる方式、必要書類、ハガキの有無を公式手順で確認します。スマートフォンアプリの使い勝手は暗号資産アプリの比較で扱っています。
画面ごとの入力手順は仮想通貨の口座開設手順ガイドで画像つきに解説しています。オンラインでの本人確認(eKYC)という仕組みそのものの説明はeKYCの解説ページにまとめています。
ヒナコ
公式サイトに書かれている最短の時間を見て、その時間が過ぎたら買えるようになると思っていました。
トシ
最短時間が申込入力、口座開設、取引開始のどこまでを指すかは会社ごとに違う。数字だけでなく、「口座開設」「取引可能」など完了地点を示す言葉と、対象の本人確認方式を一緒に確認しよう。
審査に落ちる・進まない原因と対処
「口座開設を断られた」と「確認中のまま進まない」は、別の事象です。各社は個別の審査理由を公表していませんが、公式案内から、申込条件、入力と書類の不一致、撮影・端末の問題、通常より時間がかかるケースは確認できます。届いた通知とマイページの表示を先に確認し、自分で直せる不備か、結果を待つ段階かを切り分けます。
症状から原因と対処を引く
公式の案内に書かれている言葉をそのまま原因欄に置きます。表現をやわらげて言い換えると、何が問題なのかがぼやけるためです。
| 症状 | 公式が説明している原因 | 自分で確認できること |
|---|---|---|
| 入力した氏名・住所と書類の記載が一致せず、手続きが完了しない | bitFlyerは「ご本人情報は、提出する『本人確認資料』と同一の表記(漢字の字体、アルファベット等)で、氏名、性別、生年月日、住所等を正確に登録してください。町名・番地や建物名・部屋番号の入力不備がある場合、ご本人確認のお手続きが完了できない場合があります。」と案内しています | 書類の表記に合わせて入力し直す。町名・番地・建物名・部屋番号を省略していないか確認する |
| 対面での本人確認(レター申請)が進まない | bitFlyerは「ご申請内容とご本人確認書類の内容が一致しない場合はレターをお渡しすることが出来かねますため、再度ご申請をお願いいたします。」と案内しています | 申請内容と書類の記載を照合し直し、一致しない箇所を直してから再申請する |
| ICチップの読み取り画面から先へ進めない | bitbankは「ご利用のスマホによってICチップの読み取りに対応されない可能性があります。」と案内しています | 対応していない端末の場合は写真送信型など別の方式に切り替える。対応する別の端末を試す |
| 審査に日数がかかっている | GMOコインは「口座開設の審査は通常、早ければ10分ほどで完了しますが、審査状況により数日ほどお時間をいただく場合もございます。」と案内しています | 数日以内は通常の範囲として待ち、必要ならサポート窓口へ状況を照会する |
| 審査完了や口座開設コードのメールが届かない | GMOコインは「当社からのメールが迷惑メールと認識されている可能性があります。まずは『迷惑メールフォルダ』に届いていないかをご確認ください。迷惑メールにも届いていない場合、受信側のメーラーの設定などで受信拒否されている可能性があります。」と案内しています | 迷惑メールフォルダを確認し、取引所のドメインを受信許可に設定する。マイページで状態を直接確認する |
| 書類に不備があり時間がかかっている | SBI VCトレードは「ご送付いただいた本人確認書類に不備等があった場合等、通常よりお時間がかかる場合があります。」と案内しています | 提出した書類の記載事項が判読できるか、四隅が写っているかを見直し、不備があれば再提出する |
| 撮影のためのカメラが起動しない | bitFlyerは「端末の設定メニューより、bitFlyerアプリのカメラアクセスを許可するのではなく、Chromeアプリのカメラアクセスを許可してください。複数のブラウザで開くと、カメラを起動できずエラーになることがあります」と案内しています | 端末の設定でカメラのアクセス許可先をブラウザアプリ側に変更する。複数のブラウザやタブを同時に開かず、1つに絞って手続きする |
| パスポートだけでは住所の確認が通らない | bitFlyerは「2020年2月4日以降に発行されたパスポートは住所欄が記載されていない」としています | 対面本人確認では、現住所の記載があり発行6か月以内の納税証明書、社会保険料や公共料金の領収書など、同社が指定する補完書類を確認する |
| 対面での本人確認が使えない地域に住んでいる | bitFlyerは「佐川急便が配達できない山間部や離島など一部地域にお住まいの場合は本サービスをご利用いただけません。」と案内しています | 対面での本人確認以外の、オンラインで完結する方式に切り替える |
このほかにも、引越し直後で書類の住所が現住所と一致していない、結婚や離婚で姓が変わった直後で書類が旧姓のままになっている、郵送受取型を選んだものの転送不要郵便を受け取れない、といった事情で止まることがあります。共通する対処は同じです。書類の記載を最新の状態にしてから申し込み直すか、記載が一致するほうの書類・方式に切り替えます。
マイナンバーカードの暗証番号を連続して誤って入力すると、ロックがかかることがあります。ロック時の解除方法はマイナンバーカードの公式案内で確認します。申込先が別の本人確認書類・方式も受け付けている場合は、その要件を確認して選び直します。
原因の心当たりがないまま公式の目安を過ぎた場合は、登録メールアドレスの受信履歴とマイページの通知を確認したうえで、申込日時を添えてサポート窓口へ状況を照会します。再提出や再申込は、各社から案内があった場合にその手順へ従います。
差し戻しを減らす準備は3つだけ
- 本人確認書類が有効期限内で、記載の住所が現住所と一致しているか。一致していない場合は、書類更新や申込先が案内する補完書類が必要です。
- 氏名と住所を、書類の表記そのままで入力できる状態か。普段使っている省略表記ではなく、書類に印字されているとおりに写します。
- ICチップ読み取りを使うなら、端末が対応していて必要な暗証番号がわかるか。使えない場合は、申込先が案内する別方式の条件を確認します。
口座開設を断られた場合、個別理由や再申込の可否・時期は各社の判断です。信用情報や本人確認だけを理由だと決めつけず、再申込について公式FAQに記載がなければサポートへ確認します。
本人確認が終わっても、すぐ全機能が使えるとは限らない
本人確認書類の承認と、取引開始に必要な確認が別になっている例があります。Coincheckは、新規口座の本人確認後に、税務上の居住地や納税義務のある国・地域などを確認するCARFに関する画面が表示されると案内しています。
bitFlyerは、登録情報を取引開始基準に照らしてサービスごとに審査しています。現物取引が「利用不可」となった場合は新規購入ができませんが、売却は可能としています。本人確認が承認済みでも画面に未入力項目がある、または購入機能が使えない場合は、追加情報と取引目的の入力状況を確認します。
ヒナコ
メールが来ないだけで待ち続けていたら、実はもう口座が開いていたということもあるのですね。
トシ
メールだけでは状態を判断できない。迷惑メールを確認したうえで、マイページの審査状況や通知を見る。公式の目安を過ぎていれば、申込日時を添えて問い合わせよう。
申込条件で弾かれるケース
書類の撮影や入力の一致より前の段階で、そもそも申し込めない条件があります。申込条件は各社が公表しているため、審査基準と違って事前に確認できます。
年齢の下限と上限は社ごとに違う
年齢条件は取引所ごとに設定されており、共通のルールはありません。民法の成年年齢は18歳ですが、口座開設の下限をそれより高く設定している社があります。上限を設けている社と設けていない社にも分かれます。
年齢条件を業界共通の数字として説明すると誤りになります。主要4社だけでも、18歳・19歳の受付可否と上限年齢が異なります。
| 取引所 | 公式で確認できる年齢条件 |
|---|---|
| GMOコイン | 20歳以上。年齢の上限なし |
| bitbank | 18歳以上。75歳以上も受付可能 |
| Coincheck | 18歳以上74歳以下 |
| BitTrade | 満18歳以上、満75歳未満 |
18歳・19歳は、Coincheck・bitbank・BitTradeでは年齢条件を満たしますが、GMOコインでは満たしません。反対に、75歳以上を受け付けるかどうかも会社で異なります。表は本ページの最終更新日時点の公式情報で、申込時には選んだ会社の最新条件を開き直してください。
国内に居住していることが条件になる
GMOコイン、Coincheck、BitTradeは、個人口座の条件として日本国内の居住を明記しています。海外赴任や長期留学などで非居住となる場合の受付・既存口座の扱いは会社ごとに異なるため、申込先の条件と届出方法を確認します。本人確認書類の住所と申込フォームの住所は、最新の同じ表記にそろえます。
海外在住のまま日本の取引所を使い続けたい場合の手続きは社ごとに異なります。渡航前に、住所変更や海外居住時の届出の方法を確認しておくと安心です。
外国籍の場合と在留カード
外国籍の方の本人確認書類について、SBI VCトレードは公式に在留カードと特別永住者証明書を本人確認書類として挙げています。在留カードを使えるかどうかや、追加の確認が必要かどうかは取引所ごとに条件が異なるため、申し込む前に各社の公式サイトで確認しておく必要があります。
氏名は、本人確認書類に印字された表記と申込内容を一致させます。通称名などを使えるか、追加書類が必要かは会社ごとに異なるため、入力前に公式案内を確認します。
そのほか、入口で止まる条件
- 過去に作ったアカウントがある。新規登録を重ねず、ログイン情報の回復や旧口座の状態をサポートへ確認します。
- 連絡先が口座開設基準に合わない。たとえばGMOコインは、登録するメールアドレスまたは電話番号が他の顧客と重複していないことを条件にしています。
- 外国PEPsなどに関する条件。GMOコインとBitTradeは外国PEPsに該当しないことを口座開設基準に掲げています。申込先の条件を確認し、該当項目へ正確に回答します。
- 年収・金融資産などの適合性。BitTradeは、年収と金融資産が同社の開設基準を満たすことを明記しています。基準の具体値や審査理由は公表されていません。
- 法人名義の口座は別の手続きです。個人の申込フォームからは開けません。
ヒナコ
同じ18歳でも、申し込める取引所と申し込めない取引所があるのですね。
トシ
ある。民法上は成人でも、会社が20歳以上を条件にしている場合がある。年齢や居住地は申込前に確認できるので、審査の推測より先に公式の口座開設基準を見よう。
必要書類はどれが使えるのか
使える本人確認書類は、書類の種類だけでは決まりません。どの本人確認の方式を通るかで、使える書類と工程が変わります。確認方法は大きく3種類に分けられますが、IC読み取りと顔撮影を組み合わせるなど、1つの申込経路で複数を使う場合があります。
3つの方式と、待ち時間の性質
ICチップ読み取り型
必要なもの対応する書類とスマートフォン。方式によって暗証番号
マイナンバーカードや運転免許証のICチップをスマートフォンで読み取ります。暗証番号や顔撮影を求めるか、追加確認が入るかは会社・書類・選択した手順で異なります。
写真送信型
必要なもの顔写真つきの本人確認書類とカメラ
本人確認書類と自分の容貌を撮影して送ります。ピント、反射、書類の四隅、入力内容との不一致などで再撮影・再提出が必要になる場合があります。
ハガキ受取型
必要なもの登録住所で郵便を受け取れること
書類を提出した後、登録した住所へ転送不要郵便が届き、受け取りをもって住所を確認します。郵便の配達日数がそのまま待ち時間として加算されます。
bitbankの現行手順では、「サクッと本人確認」で本人確認書類のスキャン(画像撮影)と顔の撮影を行い、読み取った基本情報を自動登録します。同社は「最速1分で即時審査完了」と案内していますが、書類と暗証番号の状況によって選ぶ手順が異なります。
出典:bitbank「サクッと本人確認」での口座開設方法同じ取引所でも、アプリとパソコンのブラウザで利用できる本人確認方式が異なる場合があります。ハガキ受取を伴う方式は配送工程が加わるため、書類を選ぶ前に、使う端末で選べる方式と郵送の有無を確認します。
書類ごとの可否
一次資料で確認できている範囲に絞ります。ここに無い組み合わせについては、可否を断定せず、各社の公式サイトで確認します。
| 本人確認書類 | 確認できている事実 | 書類自体の顔写真 |
|---|---|---|
| マイナンバーカード | Coincheckの「かざして本人確認」、bitbankの「サクッと本人確認」、GMOコインの「アプリでかんたん本人確認」、SBI VCトレードの「マイナンバーで口座開設」アプリで使えます。読み取り・撮影手順は各社で異なります | あり |
| 運転免許証 | bitbankの「サクッと本人確認」とGMOコインの本人確認で使えます。ICチップの暗証番号が分からない場合の手順を用意する社もあります | あり |
| 在留カード・特別永住者証明書 | SBI VCトレードが公式に本人確認書類として挙げています | あり |
| パスポート | bitFlyerによると、2020年2月4日以降に発行されたパスポートは住所欄が記載されていません。住所の確認には使えない場合があります | あり |
顔写真のない書類は、住民票などの補完書類や郵送を伴う方式で受け付ける場合があります。使える組み合わせは会社と本人確認方式で異なるため、申込先の最新の書類一覧を確認します。
このほかにも、本人確認書類として使える書類の一覧は取引所ごとに公開されています。申込前に、自分が出せる書類がその社の一覧に載っているかを確認しておくと、選び直す手間が省けます。
マイナンバーカードを使うときの注意
- 券面の有効期限と、電子証明書の有効期限は別物です。公的個人認証(JPKI)で電子証明書を使う経路では、電子証明書も有効である必要があります。
- マイナンバーカードには複数の暗証番号があります。本人確認の方式によって求められる暗証番号が異なるため、申込画面に表示された名称と桁数を確認します。わからないまま繰り返し入力するとロックされることがあります。
- 住所や氏名を変更した場合は、市区町村での手続きが必要です。手続きが済んでいないと、カードの記載内容と申込内容が一致せず、確認が進まないことがあります。引越しや改姓の直後は、手続きが完了しているかを確認しておきたいところです。
- 申込画面が撮影を求める場合は、指定された面と撮影方法に従います。IC読み取りだけで進む経路と、書類・顔の撮影を組み合わせる経路があるため、別の会社や以前の画面と同じ手順だと決めつけません。
書類の状態でつまずかないために
撮影・画像アップロードを行う方式では、書類が有効期限内か、記載事項を判読できるか、必要な面と四隅が撮影範囲に収まっているかを確認します。IC読み取りを使う経路では端末のNFC設定と書類の記載事項変更を確認し、JPKIを使う場合は電子証明書の有効期限も確認します。具体的な提出面は申込画面の指示に従ってください。
申込画面ごとの入力例や撮影画面の流れは仮想通貨の口座開設手順ガイドで解説しています。まず口座を開くところから全体像を確認したい場合は初心者向けの入口ガイドが入口になります。
ヒナコ
マイナンバーカードを持っていれば、いちばん早く終わるということでしょうか?
トシ
対応している社で、対応端末と必要な暗証番号を用意できるなら、IC読み取り型は待ち時間を短くできる場合がある。条件がそろわないときは、公式が用意する別の本人確認方式を確認しよう。
土日・深夜の審査は、会社と本人確認方式で確認する
申込フォームを操作できる時間と、審査結果が出る時間は同じではありません。各社の内部審査が何時に稼働しているかは、通常は公表されていません。したがって、「IC読み取りなら深夜でも必ず完了する」「撮影型なら週明けまで動かない」と内部処理を推測して断定することはできません。
確認できるのは、各社が特定の本人確認方式に付けている時間表記です。GMOコインは公式トップで「土日・祝日・年末も最短10分」と明示しています。bitbankは現行の「サクッと本人確認」を「最速1分で即時審査完了」と案内していますが、曜日別の審査稼働までは明記していません。
曜日の記載がない「最短即日」や「最短9分」から、土日深夜の実稼働まで読み取ることはできません。土日の完了可否を知りたい場合は、申込先と本人確認方式の組み合わせごとに、曜日を明記した公式案内があるかを確認します。
自分で進める申込操作
結果が出るまで(会社側の工程)
その本人確認方式について、記載された範囲を判断できる
条件つきの最短値。曜日別の稼働や完了時刻は判断できない
「最短」と「営業日」は、対象の工程をそろえて読む
本人確認方式によっては、公式が即時・最短分数を案内しています。ただし、最短値は全申込の完了時間を保証する数字ではありません。曜日の記載がなければ、土日・深夜の稼働までは読み取りません。
営業日表記も、何の工程かを確認します。たとえばbitFlyerの「通常1〜2営業日以内」は、対面での本人確認に必要なレターを送るまでの目安です。受取後の承認完了までを含む上限ではありません。
公式ページの表記から読み取れること
各社が使っている言葉には、時間の性質が出ています。
| 公式の表記 | 判断できること/できないこと |
|---|---|
| GMOコイン「土日・祝日・年末も最短10分」 | 同社の案内する方式では曜日を問わない最短値がある。個別の完了時間を保証するものではない |
| bitbank「最速1分で即時審査完了」 | 現行の「サクッと本人確認」の表記。曜日別の稼働時間は明記していない |
| bitFlyer「最短9分で口座開設」 | 手続きがスムーズに進んだ場合の実績。曜日別の稼働時間は明記していない |
| bitFlyer「通常1〜2営業日以内」 | 対面での本人確認に必要なレターを送るまで。口座開設完了の上限ではない |
| 「審査状況により数日」 | 例外時に延びる可能性を示す。土日・深夜にどの工程が動くかまでは判断できない |
一次情報:GMOコイン公式、bitbank「サクッと本人確認」での口座開設方法、bitFlyer公式。申込時は各ページの最新表記を確認してください。
書類と入力の不一致、撮影不備、申込の混雑などで、公式の最短値より長くなる場合があります。土日・深夜の完了を前提に予定を組まず、結果が来ないときは迷惑メールとマイページを確認し、各社の案内する目安を過ぎてからサポートへ照会します。
ヒナコ
金曜の夜に申し込めば、土日のうちに終わっているものだと思っていました。
トシ
土日の扱いを明記している会社もあるが、最短時間だけでは審査の稼働時間まではわからない。会社名と本人確認方式をセットにして公式案内を確認しよう。
入金の方法によって、買えるまでの時間と「出せるまで」の時間が変わる
口座開設完了の通知が届いた時点で、残高は0円です。買うには日本円を入れる必要があり、その入金の速さは、取引所ではなく自分が使っている金融機関で決まる部分が大きくあります。
入金が反映されるまでの時間は、銀行側の条件で変わる
入金方法の名称と仕組みは会社ごとに異なります。代表的には、次の3つに分けて公式案内を確認します。
- 銀行振込=取引所が指定する口座へ自分で振り込む経路
- 即時入金・クイック入金=提携金融機関のインターネットバンキングやPay-easyを使う経路。受付時間や反映条件は会社・金融機関で異なる
- コンビニ入金=対応する会社で、受付番号などを使ってコンビニ店頭から入金する経路
即時入金には「対応している金融機関からしか使えない」という前提があります。対応一覧は取引所ごとに決まっています。たとえばGMOコインの即時入金対象は、ドコモSMTBネット銀行・PayPay銀行・ゆうちょ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行・三菱UFJ銀行・りそな銀行・埼玉りそな銀行の8行です。みずほ銀行以降の5行はPay-easyでの入金で、その他の金融機関は振込入金と案内されています。
銀行振込の受付時間は、全銀システムのモアタイムシステムに金融機関が参加しているかで変わります。Coincheckの公式案内では、年末年始などを除く平常時、参加行からは24時間振り込める一方、口座への反映は同社による確認完了後とされています。システムメンテナンス中は反映が遅れる場合があり、非参加行からの振込は翌営業日以降の反映です。振込可能な時間と、取引所口座へ反映される時間を分けて確認します。
口座開設と入金は、別の所要時間として見る
公式の口座開設時間だけでは、入金が反映される時刻までは分かりません。利用する金融機関、入金方法の受付時間、取引所側の確認工程を入金前に確認します。
入金後7日間の制限は、会社・経路・対象額が違う
入金後の制限を「即時入金なら全資産を7日間出せない」と一般化することはできません。CoincheckとGMOコインでは、対象となる入金経路、制限される操作、制限額が異なります。
| 会社 | 対象の入金経路 | 制限される操作 | 対象額・期間 |
|---|---|---|---|
| Coincheck | クイック入金・コンビニ入金銀行振込は対象外 | 暗号資産の送金、日本円の出金、貸暗号資産アカウントへの振替 | 対象入金額相当分を、反映時から24時間×7日 |
| GMOコイン | Pay-easyによる即時入金 | 暗号資産の外部送付日本円出金の制限とは記載されていない | 直近7日間のPay-easy入金合計額相当分 |
Coincheckは、制限中でも売買はできると案内しています。制限されるのは対象入金額相当分の資産移動で、口座にある全資産が一律に動かせなくなるわけではありません。
GMOコインは、送付可能額を「現物暗号資産と日本円の合計額」から「直近7日間のPay-easy入金合計額」を差し引いて算出すると説明しています。解除時刻は日本時間の朝6時です。会社と入金経路で扱いが変わるため、送付や出金を予定している場合は入金前に公式条件を確認します。
入金方法を決める順番
- 入金前に「資産移動の制限」を確認する。対象経路、制限される操作、対象額、解除時刻は会社ごとに違います。
- 外部送付や日本円出金を予定しているなら、使う経路を先に決める。反映の速さだけで選ばず、入金後に何が制限されるかまで確認します。
- 送付先によって登録情報が異なります。国内の暗号資産交換業者や対象となる外国業者への移転にはトラベルルールが適用されます。個人ウォレット等は同ルールの対象外でも、取引所が所有者情報などを確認する場合があります。手順はトラベルルールの解説でまとめています。
入金手数料の水準は、社と経路によって違います。金額での比較は手数料の比較ページを参照してください。
ヒナコ
口座が開いた直後に入金すると、送金や出金に制限がかかる場合があるのですね。
トシ
制限は全社共通ではない。Coincheckはクイック入金・コンビニ入金、GMOコインはPay-easy入金が対象で、制限される操作も違う。入金前に使う会社の公式条件を見よう。
購入の前に。暗号資産は価格の変動が大きく、購入した金額を下回ることがあります。日本円の預金とは異なり、預金保険の対象ではありません。入金と購入は生活資金と切り離した範囲にとどめ、手数料と即時入金の対応金融機関は各社の公式サイトで確認してください。
本人確認なしで買える取引所を探している人へ
「本人確認なし」で探す理由はいくつかあります。書類が手元にない。撮影が通らなかった。入力をやり直すのが面倒。名前を出したくない。国内の登録暗号資産交換業者の口座で売買する場合、本人確認を省略する選択肢はありません。
登録業者に「本人確認の省略」という選択肢が存在しない理由
日本国内で暗号資産交換業を営むには、資金決済に関する法律にもとづく登録が必要です。登録を受けた業者は犯罪収益移転防止法上の特定事業者にあたり、先に述べた取引時確認を取引の開始時に行う義務を負います。確認は業者のサービス方針ではなく、法律上の義務です。「登録業者だが本人確認は不要」という組み合わせは、制度として成立しません。取引が少額であっても同じです。
無登録の業者に資産を預けた場合に起きること
無登録の業者は、国内の登録業者に課される枠組みの外にあります。及ばない枠組みを具体的に挙げると、次のものです。
- 利用者の金銭と暗号資産を、自社の財産と分けて管理する義務
- 利用者の暗号資産を、原則としてインターネットから切り離した方法で管理する義務
- オンラインで管理する利用者暗号資産について、同種・同量の暗号資産を自己の財産として保有する義務(履行保証暗号資産)
- 金融庁・財務局による監督、報告の徴求、業務改善命令
- 登録業者に求められる苦情処理・紛争解決措置(JVCEA会員の現物取引では、東京三弁護士会のあっせん・仲裁等を案内)
無登録業者が海外法人で、利用規約の準拠法や裁判管轄も海外に指定されている場合、国内登録業者向けの監督・苦情処理・紛争解決の枠組みを利用できず、出金停止などの解決が難しくなります。金融庁は、無登録で暗号資産交換業を行う者に対して注意喚起を行っています。
紛争解決措置:日本暗号資産等取引業協会「苦情処理及び紛争解決」
日本語のサイトやサポートがあること、日本人の利用者が多いことは、登録の有無とは無関係です。
登録業者かどうかを自分で確かめる手順
4つの手順
- 金融庁が公表している暗号資産交換業者登録一覧を開く
- 商号(登記上の正式名称)で照合する。サービス名やアプリ名だけで判断しない。似た名称の別法人が存在する
- 登録番号(登録した財務局名と番号)を確認する。業者が公式サイトに掲載している番号と一致するかを見る
- 無登録で金融商品取引業や暗号資産交換業を行う者として、金融庁が注意喚起している名称が無いかもあわせて確認する
金融庁の一覧には、登録番号と登録年月日が載っています。本ページで扱った社の登録番号は、bitbankが関東財務局長第00004号、bitFlyerが第00003号、GMOコインが第00006号、ビットトレードが第00007号、SBI VCトレードが第00011号、Coincheckが第00014号です。一覧そのものには「暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が必要です。利用する際は登録を受けた事業者か金融庁・財務局のホームページで確認してください。」という注意が添えられています。
一覧は更新されます。過去に見た記憶で判断せず、申込の時点で最新の一覧を開き直してください。取引所の安全性を項目に分けて見る方法は取引所の安全性の見方で扱っています。
「本人確認なし」の代わりになる道
- 書類が手元にない → 使える書類の種類は社ごとに違います。先に挙げた書類ごとの可否表から、手元にあるもので申し込める社を探すほうが早く進みます
- 撮影が通らなかった → 明るさ・反射・四隅・カメラ権限を確認します。改善しない場合は、申込先が案内する別の書類や本人確認方式を確認します
- 手続きが面倒 → 入力項目と提出書類が少なくて済む方式を選べば、やり直しの回数が減ります
- 名前を出したくない → 制度上、国内の登録業者では選べません
ヒナコ
本人確認なしで買えるところがあるなら、そのほうが早いのではと考えてしまいます。
トシ
早さより、登録と救済の枠組みを先に確認したい。無登録業者では、国内の登録業者向けの監督や紛争解決措置を利用できず、出金停止などの解決が難しくなる。
ヒナコ
登録を受けているかどうかは、どこで見ればいいですか。
トシ
金融庁が業者の登録一覧を公表している。商号と登録番号で突き合わせることだ。サービス名やアプリの名前だけで判断しないほうがいい。
2027年4月から、オンライン本人確認の写真送信型は原則廃止
オンラインの本人確認の柱は、先に挙げた写真送信型とICチップ読み取り型です。ICチップ読み取り型の一つである公的個人認証サービス(JPKI)は、マイナンバーカードのICチップに入っている電子証明書を検証します。この2つの力関係が、制度の改正で変わります。
写真送信型は原則廃止される
警察庁が公表した犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の改正案(令和7年2月28日から3月29日に意見募集、寄せられた意見は83件)の結果、次の2つの確認方法は原則として廃止されます。
- 規則第6条第1項第1号ホ(顧客等の容貌及び本人確認書類の画像情報の送信を受ける方法=写真送信型)
- 同号リ(本人確認書類の写しの送付を受ける方法)
廃止の理由について、警察庁は「本人確認書類の画像情報の送信を受ける点で、本人確認書類の偽変造等によるなりすまし等のリスクが高いと考えられる」と説明しています。
一方、次の方法は存置されます。「マイナンバーカードの公的個人認証を利用する方法だけでなく、ICチップ付きの本人確認書類(運転免許証等)のICチップ情報の送信を受けるなど、なりすまし等のリスクが低い方法については、引き続き存置」。
出典:警察庁「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令案」に対する意見の募集結果改正後の原則について、警察庁は「本改正後は、本人確認書類の偽変造等によるなりすまし等のリスクが低い方法により本人特定事項の確認を行うことが原則となります」としています。ICチップ付きの書類を持たない人向けには、一定の補完措置が存置されます。また「特定事業者の判断により、顧客等の本人特定事項の確認方法をその一部の方法に指定することは許容される」ともしており、取引所側が確認方法をICチップ読み取り型に絞っていく余地も示されています。
施行期日は令和9年4月1日(2027年4月1日)です。「公布から一定期間が経過した令和九年四月一日とすることとします」と説明されています。
取り違えないでおきたいこと
原則廃止されるのは写真送信型という1つの方式であって、オンラインでの本人確認そのものが無くなるわけではありません。2027年4月以降も、ICチップを使ってオンラインで口座を開ける方法は残ります。変わるのは、確認方法の中心が写真送信型からICチップ読み取り型へ移るということです。
制度改正前に確認しておきたい準備
制度改正後の本人確認でICチップ読み取りを使うには、対応する書類と端末が必要です。申込先が採用する方式は今後の各社案内で決まるため、現時点で利用できる方式を一律には断定できません。
- マイナンバーカードを持っているか
- 使っているスマートフォンがICチップの読み取り(NFC)に対応しているか
- 申込画面で求められる暗証番号を確認できるか
- 引越しや改姓のあと、市区町村での手続きが済んでいるか
制度改正後に各社が採用する本人確認方式や必要書類は、今後の公式案内で確認する必要があります。口座開設を急ぐ理由にするのではなく、申し込む時点で利用できる方式と、手元の書類・端末・暗証番号が対応しているかを確かめます。
仮想通貨の口座開設審査に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 仮想通貨の口座開設審査では、信用情報や年収は見られますか?
A. 公開資料から、信用情報機関への照会の有無を全社一律には確認できません。また、年収や資産が無関係ともいえません。暗号資産交換業者は、氏名・住所・生年月日の本人確認に加え、年齢・取引経験・資産・所得・利用目的などの適合性や、各社の取引開始基準を確認します。詳細基準と個別の否決理由は非公開です。カードやローンの審査結果だけで可否を決めつけず、公表された申込条件を確認し、登録情報を実態どおりに入力します。
Q2. 審査に落ちる・進まないときに考えられる原因は何ですか?
A. 各社は審査基準を公表していないため、落ちた理由を断定することはできません。公式案内で確認できるのは、本人確認書類の撮影不備(ピントのずれ・暗さ・光の反射)、入力情報と書類記載の不一致、年齢などの申込条件、提出書類の不備による遅延です。通知メールが迷惑メールへ振り分けられ、止まって見える場合もあります。再申込の前に、申込条件、書類の表記、撮影状態、メールとマイページを順に確認します。
Q3. 公式サイトの「最短◯分」という表記は、その時間で暗号資産を買えるという意味ですか?
A. その時間で買えるとは限りません。申込入力、本人確認・審査、口座開設、入金、取引開始は別の工程です。たとえばbitFlyerの「最短9分」は口座開設、BitTradeの「最短即日取引可能」はハガキ不要の「かんたん本人認証」を使う場合の取引開始を指します。数字だけで比べず、公式表記がどの工程の完了を指すのかと、対象となる本人確認方式を確認します。
Q4. 公式サイトに「翌営業日」と書かれている場合、土曜日に申し込むとどうなりますか?
A. 何の工程について「翌営業日」と書かれているかで変わります。土日対応を明示する会社もあり、GMOコインはビットコイン購入までについて「土日・祝日・年末も最短10分」と案内しています。一方、曜日の記載がない「最短9分」「最短即日」だけから、土日の審査稼働や完了時刻を判断することはできません。bitFlyerの「通常1〜2営業日以内」は対面本人確認レターの発送目安で、口座開設完了の上限ではありません。申込先と本人確認方式ごとの公式案内を確認します。
Q5. 口座開設が終わったのに、日本円が反映されないのはなぜですか?
A. 入金方法、金融機関の受付時間、取引所側の確認状況で反映時刻が変わります。たとえばGMOコインの即時入金は対象となる8つの金融機関が決まっており、それ以外は振込入金です。Coincheckは、年末年始などを除く平常時、モアタイムシステム参加行からは24時間振り込める一方、口座への反映は同社による確認完了後と案内しています。システムメンテナンス中は反映が遅れる場合があり、非参加行からの振込は翌営業日以降に反映されます。二重に振り込む前に、振込元の処理状況、取引所の入金履歴、登録名義を確認します。
Q6. 入金した直後に、買った暗号資産を別の取引所やウォレットへ送れますか?
A. 会社と入金経路によります。Coincheckでは、クイック入金・コンビニ入金の入金額相当分について、反映時から24時間×7日、暗号資産送金・日本円出金・貸暗号資産アカウントへの振替が制限されます。銀行振込は対象外です。GMOコインは、直近7日間のPay-easy入金額相当分について暗号資産の外部送付を制限しますが、日本円出金の制限とは記載していません。口座にある全資産が一律に動かせなくなるわけではないため、利用する会社の公式条件を入金前に確認します。
Q7. 本人確認をしないで買える取引所はありますか?
A. 国内で登録を受けた暗号資産交換業者には、犯罪収益移転防止法にもとづき、取引を開始する際に本人特定事項を確認する義務があります。したがって、登録業者で本人確認を省く選択はできません。無登録の業者は、利用者資産の分別管理や当局の監督といった枠組みの外にあり、出金が止まった場合に解決する手段が限られます。登録の有無は、金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録一覧で、商号と登録番号を照合して確認できます。
まとめ:審査結果を推測せず、止まった段階から確認する
暗号資産の口座開設では、申込条件、適合性、本人確認が確認されます。審査基準や個別の否決理由は公表されていないため、「信用情報が原因」「写真だけが原因」と決めつけることはできません。
申込・再提出前の確認順
- 年齢・居住地など、公表された申込条件を確認する。条件は会社ごとに異なります。
- 職業・取引経験・年収・金融資産・利用目的を実態どおりに入力する。推測で数字や回答を変えません。
- 入力内容と本人確認書類を照合する。氏名・住所・生年月日・有効期限と、写真やIC読み取りのエラーを確認します。
- 結果待ちなら、メール・迷惑メール・マイページを確認する。公式の目安を過ぎても動かない場合は、申込先のサポートへ確認します。
口座開設の完了と、暗号資産を買うかどうかの判断は別です。審査が終わったからといって急いで入金・取引する必要はありません。申込操作は口座開設の手順、取引前の基礎知識は初心者向けガイドで分けて確認できます。
口座開設と取引は別に判断する
口座を開設しても、入金や売買をする義務はありません。暗号資産は価格変動が大きく、日本円の預金とは異なり預金保険制度の対象でもないため、取引するか、いつ取引するかは口座開設の速さと切り離して判断します。
登録業者であることは、利益や損失回復の保証ではありません。二段階認証を設定し、取引所を装うメールやSNSのリンクからログインしないようにします。暗号資産の送付は、アドレスやネットワークを誤ると取り戻せない場合があります。
取引前のリスクは初心者向けガイド、交換業者の安全性を確認する視点は取引所の安全性ガイド、売買・送金の費用は手数料比較で扱っています。
各社の審査基準は公表されていません。本ページの時間表記は各社の公式案内を整理したもので、口座開設の完了時期を保証するものではありません。
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TRUST & TRANSPARENCY|情報の信頼性について
本ページの内容は、金融庁が公表する暗号資産交換業者登録一覧、警察庁が公表する犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の改正資料、および各社公式サイトの一次情報にもとづき、元・金融コンサルタント トシが整理したものです。
本ページは、暗号資産(仮想通貨)の口座開設審査と本人確認について、制度と各社の公表情報を整理した情報提供を目的としています。特定の暗号資産の売買や、特定の取引所への申込を勧めるものではありません。
暗号資産は価格の変動が大きく、法定通貨と交換できることが保証されているものではありません。取引によって損失が生じる可能性があり、特定の投資成果・利益を保証するものではありません。投資の判断はご自身の責任で行ってください。
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掲載している取引所は、金融庁が公表する暗号資産交換業者登録一覧(令和8年6月30日現在)に記載のある国内の業者です。
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