初級編|株価チャートの基本

株チャートの見方を初心者向けに図解|ローソク足・移動平均線・出来高

株価チャートは、株価がいつ、どのように動いたかを見るための図です。まずはローソク足で値動き、移動平均線で価格の傾向、出来高で成立した取引量を確認すると、画面の意味がつかめます。

初めからたくさんの形を暗記する必要はありません。このページでは、見る順番を押さえたあと、架空の株価を使って1本のローソク足を読み解きます。最後に、自分で確かめられる練習問題も用意しました。

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制作:金融ナンバーワンサイト編集部|運営者情報

株チャートは「銘柄・時間足 → 株価の流れ → ローソク足 → 移動平均線 → 出来高」の順で見ていきます。

たとえば日足の陽線は「その日の終値が始値より高い」という意味です。前日より値上がりしたかどうかは、別に確かめます。こうした比較の違いを押さえると、色や形だけで判断する読み違いを減らせます。

1. 株チャートは、画面全体から順に見る

まず銘柄名と銘柄コードを確認し、「日足」「週足」などの表示を見ます。チャートの横軸は時間、縦軸は株価です。右へ進むほど新しい時点を表し、下段には出来高の棒グラフが置かれるのが一般的です。

株価チャートの画面全体と見る場所上部で銘柄、日足、更新時刻を確認。縦軸は株価、横軸は時間。上段にローソク足と移動平均線、下段に出来高が表示される架空の模式図。 ① 銘柄名・日足・更新時刻株価(円) ② ローソク足③ 移動平均線 株数 ④ 出来高過去 ← 時間 → 新しい時点
配置のイメージを示した模式図です。実際の銘柄や売買の推奨を表すものではありません。表示色・指標・集計方法は、使うサービスの設定で確かめます。
  1. 銘柄・時間足:見たい銘柄で、1本が何日・何分を表すかを確認します。
  2. 全体の流れ:表示期間を広げ、直近の高値や安値と今の価格の位置を見ます。
  3. 1本の値動き:始値と終値、高値と安値を読み取ります。
  4. 平均と取引量:移動平均線の向きと出来高の変化を、同じ時間足で確かめます。

参照:JPX「株価チャートの表示内容について」

2. ローソク足1本には、4つの株価が入っている

ローソク足は、始値・高値・安値・終値という「四本値」をまとめた図です。日足なら1取引日、週足なら1週間の値動きを1本にまとめます。

日足の四本値と、このページの架空例
項目表していること例
始値(はじめね)その日、最初に成立した取引の価格1,000円
高値(たかね)その日の取引で最も高かった価格1,060円
安値(やすね)その日の取引で最も安かった価格980円
終値(おわりね)その日、最後に成立した取引の価格1,040円

陽線・陰線は、始値と終値の位置で決まる

終値が始値より高ければ陽線、低ければ陰線です。太い四角の部分を「実体」、上下に伸びる細い線を「ヒゲ」と呼びます。ヒゲの先端が高値・安値です。

陽線の四本値とヒゲ架空例。始値1000円、終値1040円で陽線。高値1060円、安値980円。実体は40円、上下のヒゲはそれぞれ20円。陽線:終値 > 始値高値 1,060円終値 1,040円始値 1,000円安値 980円実体上ヒゲ20円・実体40円・下ヒゲ20円
実体の下端が始値、上端が終値です。色と併せて、数値の大小も確認します。
陰線の四本値とヒゲ別の架空例。始値1050円、終値1020円で陰線。高値1070円、安値1000円。実体は30円、上下のヒゲはそれぞれ20円。陰線:終値 < 始値高値 1,070円始値 1,050円終値 1,020円安値 1,000円実体上ヒゲ20円・実体30円・下ヒゲ20円
実体の上端が始値、下端が終値です。陽線とは始値・終値の位置が逆になります。

この図では陽線を白抜き、陰線を青で示していますが、赤・青、白・黒など、色はサービスによって異なります。設定で変えられる場合もあるため、「赤だから上がった」と色だけで決めず、凡例を確認しましょう。

ヒゲから分かることと、分からないこと

上ヒゲがあれば、高値より低い位置に実体があると分かります。下ヒゲがあれば、安値より高い位置に実体があります。ヒゲがない側は、実体の端と高値または安値が一致しています。

ただし、1本のローソク足は値動きの経路を省略しています。先ほどの例は、次のどちらの順でも同じ形になります。

  • 1,000円 → 1,060円 → 980円 → 1,040円
  • 1,000円 → 980円 → 1,060円 → 1,040円

高値と安値のどちらが先だったか、誰が買ったかまでは、この1本から分かりません。「長いヒゲだから翌日は上がる」と結論づけず、まず四本値として読むのが出発点です。

参照:JPX「陽線」。経路の比較は四本値の定義に基づく説明用の例です。

3. 陽線でも、前日比がマイナスになることがある

陽線・陰線は「その日の始値との比較」、前日比は「前日の終値との比較」です。比べる相手が違うため、陽線と前日比プラスは同じ意味にはなりません。

先ほどの陽線の例で、前日の終値が1,080円だったとします。

同じ終値1,040円を、何と比べるか
確認すること比較・計算読み取れること
陽線か陰線か終値1,040円 > 始値1,000円陽線
前日比1,040円 − 前日終値1,080円−40円

前日より安い1,000円で始まり、その日の始値からは値上がりして1,040円で終わったものの、前日の1,080円には届いていません。つまり、「その日は陽線、前日比はマイナス」で矛盾はないのです。逆に、陰線でも前日比がプラスになる場合があります。

数値はすべて説明用の架空例です。実際の画面では、比較基準日や権利調整の扱いも表示元で確かめます。

4. 日足・週足・月足は「1本の期間」が違う

日足は1取引日、週足は1週間、月足は1カ月を1本で表します。足の種類と、画面に表示する期間は別の設定です。「日足・3カ月表示」なら、1本が1日で、その足が約3カ月分並びます。

目的に応じた時間足の見方
時間足1本の期間確認すること
分足1分、5分など日中の細かな動き。何分足かを確認
日足1取引日日ごとの値動きと直近の流れ
週足1週間数カ月から年単位の大きな流れ
月足1カ月さらに長い期間での価格の位置

最初の練習には日足を使い、次に週足へ切り替えると、同じ銘柄を違う広さで見比べられます。日足では下がっていても、週足では長い上昇の途中という場合があります。表示期間を広げて、直近の高値・安値と比べてみましょう。

右端のローソク足は、まだ完成していない場合があります。
取引中の日足、週途中の週足、月途中の月足は、その後の値動きで形が変わります。日足の読み方を練習するときは、取引が終わった日の四本値を使うと比較しやすくなります。

株価が過去の高値に近いことと、企業価値に対して割高であることも別です。業績との比較が必要なら、PERの見方などへ進みます。

5. ローソク足9種は、実体とヒゲの違いをつかむ

ここでは形を見分ける入口として9種に整理します。分類の仕方や呼び名は資料によって異なり、大陽線・小陽線を分ける一律の値幅もありません。同じ銘柄・同じ時間足の周囲の足と比べると、実体やヒゲの長さをつかみやすくなります。

大陽線の模式図大陽線

周囲より実体の長い陽線。始値から終値までの上昇幅が大きい形。

小陽線の模式図小陽線

実体の短い陽線。始値と終値の差が小さい形。

大陰線の模式図大陰線

周囲より実体の長い陰線。始値から終値までの下落幅が大きい形。

小陰線の模式図小陰線

実体の短い陰線。始値と終値の差が小さい形。

上影陽線の模式図上影陽線

陽線で、上ヒゲが目立つ形。高値と実体の上端が離れている。

上影陰線の模式図上影陰線

陰線で、上ヒゲが目立つ形。高値は始値より上にある。

下影陽線の模式図下影陽線

陽線で、下ヒゲが目立つ形。安値と始値が離れている。

下影陰線の模式図下影陰線

陰線で、下ヒゲが目立つ形。安値と終値が離れている。

十字線(同時線)の模式図十字線(同時線)

始値と終値が同じで、上下にヒゲがある形。反転が決まったわけではない。

実体が小さく、上ヒゲがほとんどなく下ヒゲが長い形は「カラカサ」と呼ばれることもあります。呼び名を見かけたら、まず実体とヒゲのどこを指しているかに戻って確認します。

模式図。白抜きは陽線、青い実体は陰線です。9種はすべてを網羅する分類ではありません。

形の名前の次に、直前の値動きを確認する

同じ長い下ヒゲでも、下落が続いたあとに出たのか、上昇が続いたあとに出たのかで、確認したい点は変わります。前者なら下落の流れが変わったか、後者なら上昇中の値動きが荒くなっていないかを、その後の足と併せて見ます。

包み足・はらみ線など、複数の足を組み合わせる呼び方もあります。まずは1本の四本値と前後関係を読めるようにしてから、MACD・RSI・チャートパターンを扱う中級編へ進むと理解をつなげられます。

形は値動きを整理する手がかりです。「カラカサなら買い」「十字線なら反転」といった、形だけの売買ルールにはできません。

9種の並べ方と模式図は当サイトの学習用整理です。

6. 移動平均線は、一定期間の平均株価を結んだ線

ローソク足に重なる線のうち、一定期間の終値を平均して結んだものが移動平均線です。ここでは基本の単純移動平均線(SMA)を使います。価格の細かな上下をならし、傾向を確認するための線です。

5日線を、自分で計算してみる

取引終了後に、直近5取引日の終値が古い順に1,000円、1,020円、1,010円、1,050円、1,040円だったとします。

5日移動平均=(1,000+1,020+1,010+1,050+1,040)÷5=1,024円

翌日の終値が1,080円なら、最も古い1,000円を外し、新しい1,080円を加えます。次の平均は1,040円です。この計算を繰り返して線にします。休場日を0円として足すことはありません。

日本株の日足では5日・25日・75日などの設定を見かけます。数字が大きいほど長い期間を平均しますが、どの設定でも、実際の値動きに遅れて反応する性質があります。画面の凡例で「何日線か」「SMAか、別の種類か」を確かめます。

線の向きと、株価との位置を見る

  • 線が上向き:その期間の平均株価が上がっています。
  • 線が下向き:その期間の平均株価が下がっています。
  • 株価が線より上:表示されている株価が、その移動平均値より高い位置にあります。

たとえば終値1,040円は、5日平均1,024円より16円上です。ここから分かるのは平均との位置関係です。計算には投資家の購入価格や保有株数を使わないため、「平均線より上だから、大半の投資家が含み益」とは読み替えられません。

ゴールデンクロス・デッドクロスとは

同じ時間足で、短期の移動平均線が長期の線を下から上へ抜く交差をゴールデンクロス、上から下へ抜く交差をデッドクロスといいます。たとえば日足の5日線と25日線で確認します。

売買の参考にされる形ですが、その後の上昇・下落を約束するものではありません。平均値を使うため交差が値動きより遅れたり、横ばいの中で短期間に逆の交差が起きたりします。線の向き、前後の株価、決算などの材料を併せて確認します。

7. 出来高は、その期間に売買が成立した株数

出来高は、株価と併せて取引の活発さを見るための数値です。100株の買いと100株の売りが約定したとき、出来高は100株と数えます。両方を足して200株にはしません。

下段の棒グラフを見るときは、まず単位と集計期間を確認します。「株」「千株」などの表示に注意し、同じ銘柄・同じ時間足で前の期間と比べます。取引中の今日の出来高と、取引が終わった昨日の合計は、そのままでは比較条件がそろいません。

週足・月足では、期間合計のほか、1日平均を表示するサービスもあります。棒の高さだけで比べず、ヘルプで集計方法を確かめましょう。

出来高が増えたら、株価がどちらに動いたか、決算や適時開示があったかを確認するきっかけになります。好材料でも悪材料でも取引は増えるため、出来高の増加だけで大口の買いや上昇継続を断定することはできません。

出来高が多い・少ないときの比較方法や売買代金との違いは、株の出来高の詳しい見方で解説しています。

参照:JPX「売買高」、JPX株価検索の出来高表示。

8. 練習問題|このチャートから何が分かる?

読むだけで終わらず、架空の数値で確かめてみましょう。答えを開く前に「何と何を比較するか」を考えると、読み方が定着しやすくなります。

問題1:陰線なら、前日より下がっている?

前日終値1,000円。当日は始値1,050円、高値1,070円、安値1,000円、終値1,020円でした。陽線・陰線のどちらでしょうか。前日比はいくらでしょうか。

問題1の答えと計算を見る

陰線で、前日比は+20円です。終値1,020円が始値1,050円より低いため陰線ですが、前日終値1,000円よりは20円高くなっています。

上ヒゲは1,070−1,050=20円、下ヒゲは1,020−1,000=20円。実体は30円です。陰線かどうかと、前日より上がったかどうかを分けて読めれば正解です。

問題2:同じ1,020円でも、まだ取引中なら?

問題1の1,020円が、終値ではなく取引中の現在値だったとします。「今日は陰線で終わった」と記録できるでしょうか。

問題2の答えを見る

まだ、その日の結果としては確定できません。現時点では現在値が始値より低くても、その後に価格が変われば実体やヒゲも変わります。更新時刻と取引終了を確認し、確定した四本値で記録し直します。

問題3:出来高が増えたら、誰が買ったか分かる?

1,000株の買いと1,000株の売りが成立しました。出来高はいくら増えますか。また、その数字だけで機関投資家が買ったと分かるでしょうか。

問題3の答えを見る

出来高は1,000株増えます。売買を二重には数えません。成立した株数だけでは、売買した人や機関の属性は分かりません。価格の変化や企業の開示情報など、別の情報を確認します。

問題と数値は学習用に作成しています。将来の値動きや運用成績を予測するテストではありません。

9. 実際の画面を開いたら、この順番で確認する

  1. 銘柄と更新時刻を見る。見たい銘柄か、リアルタイムか遅延表示かを確かめます。
  2. 日足を選び、表示期間を広げる。直近だけでなく、数カ月の高値・安値と現在の位置を見比べます。
  3. 取引が終わった日を1日選ぶ。日付を指定する、タップするなどの操作で四本値を表示し、始値と終値を比べます。
  4. 前日比を別に確認する。陽線・陰線とは分けて、画面の比較基準を読みます。
  5. 移動平均線の期間と向きを見る。どの線が何日平均か、株価はその線より上か下かを確認します。
  6. 出来高を同じ条件で比べる。株数の単位、取引終了前後、足種による集計の違いをそろえます。
  7. 気になる値動きは、企業の情報へ戻る。決算・適時開示・株式分割・配当の権利日などを確認します。

急に大きく動いたように見えたときの確認先

たとえば1株を2株に分ける株式分割では、理論上は1株当たりの価格が半分になります。過去の株価を分割に合わせて修正したチャートか、元の株価を表示したものかで見え方が変わるため、急落と決める前に調整設定を確かめます。

配当の権利落ちなども比較の条件に影響します。ただし、実際の市場価格は需給で決まり、配当額と同じだけ下がると決まっているわけではありません。表示の意味が分からなければ、サービスのヘルプと企業の開示で確認してから、値動きの解釈に戻ります。

チャートから分かるのは、主に価格と取引量の推移です。購入へ進む場合は、業績、資金計画、値下がりした場合の損失も合わせて考えます。注文画面の数字を確かめるなら板情報の見方、発注の違いを知るなら成行・指値など株の注文方法が次の入口になります。

参照:JPXの配当落ちに関する留意事項。

学んだ見方を、手元のチャートで確かめる

まずは使っている証券会社や株価情報サイトで、日足・四本値・移動平均線・出来高を表示してみましょう。画面を読み取る練習なら、注文を出さずに進められます。

楽天証券のiSPEEDも、株価チャートを確認できるアプリの一つです。機能や利用条件はiSPEED公式サイトで確認できます。他のサービスも見比べたい場合は、株アプリの比較を参考にしてください。

株式投資では、株価の下落などで損失が生じることがあります。チャートの形だけで購入を決めず、取引条件・手数料・商品リスクを確認してください。

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チャート学習 9ページマップ

3ジャンル × 3レベル=計9ページ。今いる場所と次に読むべきページが一目でわかる。

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暗号資産 初級

ローソク足9種・取引所スプレッド

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BB・MACD・RSI・一目・半減期

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FX 初級

ローソク足9種・サポレジ・出来高

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人気5指標の組み合わせ方

上級

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ネット証券 初級

ローソク足9種・移動平均線・出来高

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MACD・RSI・一目・三尊天井

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板読み・歩み値・フル板

参考にした公式情報と、このページの作り方

四本値・移動平均線・出来高の説明は、定義や計算方法を資料で照合しています。取引所の情報や商品固有の仕様を確認できるリンクは、必要な箇所に掲載しています。図と練習問題の株価は、読み方を確かめるために作った架空例です。

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