カードローンの返済が苦しい時にまずやること

カードローンの返済が苦しい時は、延滞する前の行動で選べる道が変わります。借入先への連絡と家計の立て直しを軸に、無料の相談窓口の使い分けまで整理しました。

【重要】すべての借入には返済義務が生じます。返済が困難な場合は、一人で悩まず早期に専門機関へご相談ください。相談は無料で、秘密は厳守されます。

返済が苦しい 今の状況は? 返済日前 間に合わないと分かった 借入先へ連絡 毎月ぎりぎり 余裕がない 立て直し3ステップ 元金が減らない 借りて返している 相談・債務整理の 判断へ すでに延滞している → 延滞後の対処ページへ
ヒナコ

ヒナコ

返済が苦しくて、窓口に相談してみたい気持ちはあるんです。でも、相談したら「債務整理をしましょう」と話が進んでしまいそうで、怖くて電話できません……。

トシ

トシ

相談と債務整理は別物だ。公的な窓口の相談は、状況を聞いたうえで選択肢を一緒に整理する場であって、手続きを押し付けられる場ではない。家計の見直しと返済計画の組み直しで立て直せる段階なら、その方向の助言になる。まず誤解を解いておきたい。

ヒナコ

ヒナコ

そうなんですね。ちょっと安心しました。でも相談するにもお金がかかるんじゃ……。弁護士さんの相談料を払う余裕もない状態なんです。

トシ

トシ

公的な窓口の相談は無料で、相談の秘密は守られる。法テラスには、収入・資産が一定基準以下といった要件を満たす場合に、弁護士・司法書士の費用等を立て替える制度もある。費用を理由に立ち止まる必要はない。それに、相談の前に自分でできることも多い。まずはそこからだ。

まずやること:返済日前に借入先へ連絡する

返済日に間に合わないかもしれないと分かった時点で、先に借入先(カードローン会社・銀行)の会員ページやコールセンターから連絡することが第一歩です。連絡そのものにお金はかからず、大手各社は返済金額や返済期日についての相談窓口を設けており、期日前の連絡を案内している会社もあります。

伝える内容は次の3点で足ります

  • 支払いが遅れそうな理由(収入減・急な出費など、簡潔で構いません)
  • 返済できる見込みの日(例:給料日の翌日)
  • 相談したいこと(例:返済日を変更できないか、毎月の返済金額について相談できないか)

会社によっては、返済日の変更や返済金額の調整に応じてもらえる場合があります。ただしこれは各社の判断による対応であり、恒久的な減額ではありません。応じてもらえるとは限らない点、毎月の返済額を抑えるほど利息の負担が増え総支払額がふくらむ点(利息の試算参照)には注意が必要です。

連絡した場合

  • 返済日や返済金額の相談ができる場合がある
  • 事情を把握してもらえる
  • 自分の状況を整理するきっかけになる

連絡しない場合

  • 約定返済日に返済できないと遅延日数分の遅延損害金(遅延利息)が発生する
  • 電話・書面での督促が始まる
  • 延滞の事実は信用情報機関に記録される

すでに延滞してしまった後の流れ(督促・遅延損害金・信用情報への記録・一括請求)はカードローン返済トラブルの対処法で解説しています。督促の連絡や書類がすでに届いている場合は、そちらが該当します。

立て直しの3ステップ

STEP 1

借入の全体を書き出す

手元の利用明細やアプリを見ながら、すべての借入を1枚に書き出します。頭の中の把握と実際の数字は、書き出してみると案外ずれているものです。

借入先残高金利(年率)毎月の返済額
A社カードローン50万円15.0%1万3000円
B社カードローン30万円18.0%8000円
クレジットカードのリボ払い20万円15.0%1万円

※金額・金利は記入イメージの一例です。

借入先を思い出せない場合や正確な残高を確かめたい場合は、信用情報機関(CIC・JICC・KSC)への本人開示(インターネット・郵送など)で自分の借入状況を確認できます。開示の方法や手数料、信用情報の仕組みはカードローンと信用情報の解説で扱っています。

STEP 2

家計から返済原資をつくる

次に、毎月の収支を書き出し、返済に回せる金額(返済原資)を確認します。見直しの優先順位は、効果が続きやすい固定費からです。

  • 通信費・サブスクリプション・保険料など、毎月自動で出ていく費用の見直し
  • 使途の分からない支出の把握(1か月分のレシート・明細の集計)
  • 収入面では、勤務先の手当・公的支援の確認や収入を増やす手段の検討

収入の減少が原因で生活自体が苦しい場合は、自治体の自立相談支援機関(生活困窮者自立支援制度)に相談できます。支援員が状況に応じた支援プランを作成し、家計改善支援事業として家計の立て直しの支援も受けられます(相談窓口の使い分け参照)。

STEP 3

返済順序と計画を組み直す

複数の借入がある場合は、金利の高い借入から優先して返すのが基本です。同じ返済額でも、高金利の残高を先に減らすほうが総支払利息を抑えられます。返済原資に余裕が出た月は、繰上返済で元金を直接減らすことも検討できます。返済方式や繰上返済の考え方はカードローンの返済期間と利息の解説で詳しく扱っています。

複数の借入を一本化する「おまとめ」は、金利が下がり管理も楽になる場合がある一方、審査があること・返済期間が延びると総支払額が増える場合があることなど条件次第です。判断材料はおまとめローンの解説にまとめています。

利息だけ払っても元金は減らない

毎月返済していても苦しさが変わらない場合、返済額の多くが利息に充てられ、元金がほとんど減っていない可能性があります。実際の金額で確認します。

パターン 初月の利息充当分 初月の元金充当分 完済までの概算 利息総額の概算
残高50万円・年15.0%・毎月1万3000円6250円6750円約4年5か月(53回)約18万6000円
残高50万円・年15.0%・毎月2万円6250円1万3750円約2年7か月(31回)約10万3000円
残高50万円・年15.0%・毎月3万円6250円2万3750円約1年7か月(19回)約6万4000円
残高30万円・年18.0%・毎月8000円4500円3500円約4年8か月(56回)約14万4000円
残高30万円・年18.0%・毎月1万5000円4500円1万500円約2年(24回)約5万9000円

※上記は「毎月の返済額が一定」「追加借入なし」という前提の概算・一例です。実際のカードローンは残高に応じて約定返済額が変わる方式(残高スライド方式)が多く、数値は各社の条件により異なります。

残高50万円・年15.0%の場合、毎月の利息はおよそ6250円です。仮に利息分に近い金額だけを払い続けると、元金はほとんど減らず、完済の見通しが立たない状態が続きます。逆に、毎月の返済額を1万3000円から2万円に増やせると、この試算では完済が約1年10か月早まり、利息総額は約8万3000円減ります。返済原資づくり(STEP 2)が効く理由がここにあります。

リスク注意:試算はあくまで一例です。返済額を増やす際は、生活費や急な出費への備えを削りすぎない範囲で設定してください。無理な計画はかえって立て直しを難しくします。

毎月の返済額の内訳(残高50万円・年15.0%の初月) 毎月1万3000円 利息6250円 元金6750円 毎月2万円 利息6250円 元金1万3750円 利息充当分 元金充当分 利息は残高で決まるため、増額分はすべて元金に回る

やってはいけないこと

立て直しの途中で、状況を悪化させる行動が4つあります。

① 別の借入で返済する

返済のために別のカードローンから借りると、借入先と利息が増え、翌月の返済総額はさらに重くなります。貸金業者からの借入には、借入残高が年収の3分の1を超える貸付けを原則禁止する総量規制(貸金業法13条の2)があり、この方法はいずれ借りられなくなる構造です。多重債務の構造は多重債務の解説で扱っています。

② クレジットカードの現金化

ショッピング枠で商品を買って売却し現金を得る「現金化」は、手数料や売却差額の分だけ手元に残る現金が目減りする、損をする構造の取引です。日本クレジットカウンセリング協会も、現金化などの勧誘に注意するよう呼びかけています。一般にカード会社の会員規約に反する行為として、利用停止などの対象になり得るとされています。

③ 闇金・SNSの個人間融資

「ブラックOK」「即日融資」をうたう闇金や、SNS上の個人間融資をうたう手口では、違法な高金利で返済額があっという間にふくらみ、勤務先や家族への脅迫まがいの取り立てが行われるケースがあります。見分け方と対処は闇金の見分け方と対処法にまとめています。関わってしまった場合は警察相談専用電話(#9110)や消費生活センター(消費者ホットライン188)に相談してください。

④ 放置する

連絡も返済もせず放置すると、遅延損害金の発生、督促、信用情報機関への延滞の記録と進み、支払いも連絡もない状態が続くと契約を終了して残額を一括請求される場合があります。延滞後の流れと対処はカードローン返済トラブルの対処法を参照してください。

無料で使える相談窓口の使い分け

窓口はどこでも同じではありません。状況によって適した相談先が異なるため、まず下の表でいまの状況に近い行を探してください。

いまの状況相談先
今月の返済日に間に合わないまず借入先へ連絡(連絡の仕方参照)
家計ごと見直して返済計画を立て直したい日本クレジットカウンセリング協会(多重債務ほっとライン)/全国銀行協会のカウンセリングサービス
銀行カードローンの返済について相談したい全国銀行協会相談室
貸金業者とのやり取りで困っている日本貸金業協会(貸金業相談・紛争解決センター)
債務整理を含めて法的な解決を検討したい・費用が不安法テラス
収入が減って生活自体が苦しい自治体の自立相談支援機関(生活困窮者自立支援制度)
どこに相談すべきか分からない消費者ホットライン188/各財務局の多重債務相談窓口

法テラス(日本司法支援センター)サポートダイヤル

0570-078374

受付時間:平日9時〜21時・土曜9時〜17時(通話料有料。IP電話等からは03-6745-5600)

国が設立した法的トラブル解決の総合案内所。問い合わせ内容に応じて法制度や相談窓口を無料で案内し、相談の秘密は厳守されます。収入・資産が一定基準以下であることなどの要件を満たす場合は、同じ問題について3回までの無料法律相談や、弁護士・司法書士費用等の立替制度(民事法律扶助)を利用できます。立て替えられた費用は審査のうえ原則分割で返済します。(2026年8月6日確認)

日本クレジットカウンセリング協会(多重債務ほっとライン)

0570-031640

受付時間は公式サイトでご確認ください

クレジットや消費者ローンによる多重債務についての電話相談と、カウンセリングセンター等での面接相談(カウンセリング)。公益財団法人のため相談料は一切かからず、内容に応じて助言やより適切な相談機関の案内を受けられます。(2026年8月6日確認)

日本貸金業協会(貸金業相談・紛争解決センター)

0570-051-051

受付時間:9:00〜17:00(土・日・祝休日・年末年始休業日を除く)

貸金業者との取引に関する相談・苦情の受付。無料の生活再建支援カウンセリングも行っています。(2026年8月6日確認)

全国銀行協会相談室

0570-017-310

受付:月〜金曜9時〜17時(祝日および銀行の休業日を除く)

銀行カードローンの返済でお困りの方の相談窓口。専門のカウンセラーに相談できるカウンセリングサービス(0570-017003・電話相談は随時、面談は予約制)もあり、相談は無料で秘密は厳守されます。(2026年8月6日確認)

消費者ホットライン188(消費生活センター)

188(局番なし)

相談無料(通話料は利用者負担)

最寄りの消費生活センター等の相談窓口に案内される、どこに相談すべきか迷った時の入口。(2026年8月6日確認)

各財務局 多重債務相談窓口

連絡先は金融庁の案内ページから

金融庁「多重債務についての相談窓口」ページに、各財務局・財務事務所の相談窓口がまとめられています。(2026年8月6日確認)

相談前に用意するものチェックリスト

  • 借入先の一覧(社名・残高・金利・毎月の返済額)=STEP 1で作った表がそのまま使えます
  • 毎月の収入と支出のメモ(おおまかで可)
  • 契約書・利用明細・カード(手元にある範囲で)
  • 督促の状況(連絡や書面が来ている場合はその内容)

ここまで準備できていれば、初回の相談で状況が伝わりやすく、助言も具体的になります。準備が完璧でなくても相談は受け付けてもらえるため、揃うのを待つ必要はありません。

債務整理を検討すべきサイン

家計の見直しと返済計画の組み直しをしても返済の見通しが立たない場合、法的な整理(債務整理)が選択肢に入ります。次のチェックリストに複数当てはまるなら、専門家への相談を検討する段階です。

当てはまるものはありますか

  • 毎月の返済額のほとんどが利息に充てられ、元金が数か月単位でほぼ減っていない
  • 返済のための借入(借りて返す状態)が続いている
  • 家計を見直しても、返済原資がつくれない
  • 貸金業者からの借入残高が、総量規制の基準である年収の3分の1を大きく超えている

債務整理には主に任意整理・個人再生・自己破産があり、減額の程度・裁判所の関与・住宅への影響・信用情報への記録期間はそれぞれ異なります。どの手続きが適するかは借入額・収入・資産の状況により変わるため、制度の詳細は債務整理の比較解説を参照のうえ、法テラスや弁護士・司法書士に相談してください。信用情報への記録は無期限ではなく、CIC・JICCでは契約終了後5年以内、KSC(全国銀行個人信用情報センター)でも取引情報は契約終了日から5年を超えない期間で、官報に公告された破産・民事再生手続開始決定の情報(官報情報)も決定日から7年を超えない期間で削除されます。

なお、これ以上借りない決意を形にしたい場合、日本貸金業協会(または全国銀行協会)に自ら申告すると、その情報が信用情報機関(JICC・CIC・KSC)に登録されて新規の借入れが制限される「貸付自粛制度」もあります(登録は5年以内・申告受理から3か月間は撤回不可・登録手数料無料)。また、利息制限法の上限(元本額に応じ年15〜20%)を超える金利での貸付けが行われていた2010年6月の改正貸金業法完全施行より前から長く返済を続けていた場合は、払い過ぎた利息(いわゆる過払い金)が生じていないかを、法テラスや弁護士・司法書士への相談時にあわせて確認できます。

まとめ

  • 返済日に間に合わないと分かったら、延滞する前に借入先へ連絡する。伝えるのは「理由・返済できる日・相談したいこと」の3点
  • 立て直しは「借入の書き出し→返済原資づくり→返済順序の組み直し」の順。書き出した一覧は相談時にもそのまま使える
  • 利息分だけの返済では元金が減らない。毎月の返済額を数千円増やすだけでも、完済時期と利息総額は大きく変わる
  • 別の借入で返す・現金化・闇金・放置の4つは状況を悪化させる
  • 窓口は症状別に使い分ける。公的な窓口の相談は無料で、債務整理はあくまで選択肢の一つ。どうするかを決めるのは相談者本人
  • 家計を見直しても完済の見通しが立たないなら、債務整理の検討段階。判断は専門家への相談とあわせて

法テラス・サポートダイヤル

0570-078374

日本貸金業協会

0570-051-051

消費者ホットライン

188(局番なし)

窓口の番号・受付時間は2026年8月6日確認。発信前に各公式サイトでご確認ください。

返済が苦しい時に関するよくある質問(FAQ)

Q. カードローンの返済が苦しい時、まず何をすればいいですか?

A. 返済日に間に合わないと分かった時点で、延滞する前に借入先へ連絡することが第一歩です。伝えるのは「遅れそうな理由」「返済できる見込みの日」「相談したいこと」の3点で足ります。あわせて、すべての借入先の残高・金利・毎月の返済額を書き出して現状を把握し、家計の見直しで返済に回せる金額を確認してください。自力での立て直しが難しいと感じたら、法テラスや日本クレジットカウンセリング協会などの無料相談窓口を利用できます。

Q. 借入先に「返済が苦しい」と連絡したら、信用情報に傷がつきますか?

A. 信用情報機関に登録されるのは、契約内容や返済状況(延滞の有無など)、新規申込みの照会記録などであり、返済についての相談の連絡をしたこと自体は登録項目に含まれていません。信用情報に影響するのは、実際に返済が遅れて延滞となった場合や、債務整理などの手続きを行った場合です。むしろ延滞する前に連絡して返済日や返済額を調整できれば、延滞の記録を避けられる可能性があります。連絡をためらうより、早めに相談するほうが信用情報の面でも安全です。

Q. 公的な窓口に相談したら、債務整理をすすめられてしまいませんか?

A. 相談してすぐに債務整理の手続きが始まることはありません。公的な相談窓口では、まず借入と家計の状況を聞き取ったうえで、内容に応じた助言や、より適切な相談機関の案内を受けられます。家計の見直しや返済計画の組み直しで対応できる段階なら、その方向の助言になります。債務整理はあくまで選択肢の一つであり、最終的にどうするかを決めるのは相談者本人です。相談は無料のため、迷っている段階でも利用できます。

Q. 家族に知られずに相談できますか?

A. 公的な相談窓口は秘密厳守をうたっており、たとえば法テラス・サポートダイヤルは相談の秘密を厳守すると明示したうえで、原則として匿名でも利用できます。全国銀行協会のカウンセリングサービスも相談内容等の秘密厳守を明示しています。電話相談を利用すれば、自宅外からでも相談できます。ただし、返済を放置して延滞が進むと、自宅への督促状の郵送などをきっかけに家族に知られる可能性が高まります。知られたくない場合こそ、延滞する前の早い段階で相談することが有効です。

TRUST & TRANSPARENCY

本記事は金融庁・法テラス・日本貸金業協会・全国銀行協会などの公式情報に基づき、元・金融コンサルタントが客観的に執筆しています。

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【貸金業法に基づく重要事項】お借入れは計画的に。無理のない返済計画を立ててからご利用ください。貸金業者からの借入総額は貸金業法の総量規制により原則として年収の3分の1までです。返済が困難になった場合は、法テラス(0570-078374)または日本貸金業協会(0570-051-051)にご相談ください(番号は2026年8月6日確認)。

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