複数の借入れを整理する

多重債務とは?何社から?借入れ整理メモと返済が苦しいときの対処

借入れには返済が必要です。借り足しが続く場合は、生活費も含めて相談してください。

最終更新日: 執筆・編集:金融ナンバーワンサイト

多重債務とは、複数の借入先への返済が難しくなっている状態です。「何社なら危険か」より、生活費を残して返し続けられるかを見ます。2社でも返済や生活費のために借り足しているなら、全体を整理して相談する段階です。1社だけでも、返済に困っていれば相談できます。

先に、今いちばん困っていることから

会社ごとの明細を見ていても、全部でいくら払うのか分からなくなることがあります。まずは分かる残高と期限を一か所に集めます。不明な欄が残っていても、相談を始めて構いません。

返済日が近い・裁判所から書類が届いた場合

返済に間に合わない見込みなら、借入先の公式窓口へ期限と不足額を伝えます。裁判所の書類は名称・受取日・期限を確かめ、書類と封筒を保管して速やかに法律相談へ。整理メモの完成を待つ必要はありません。裁判所の書類で気を付けること

多重債務は何社から?社数だけでは判断しない

全国銀行協会は、複数の業者から借り、返済が困難になることを多重債務と説明しています。「3社以上」などの一律の社数基準で、家計の苦しさを判定するものではありません。

たとえば2社への返済は遅れていなくても、その後の食費を毎月借りているなら、返済と生活の両方を今の収入で賄えていないことになります。一方、複数のローンがあるという理由だけで、債務整理が必要とも決められません。

  • 返済するために、ほかの会社から借りている。
  • 返済後の家賃や食費が足りず、借り足している。
  • 支払いは続けているのに、全社合計の残高が減っていない。
  • 借入先・残高・返済日のどれかが分からなくなっている。

当てはまる事情があれば、そのまま相談先に伝えられます。チェックの個数や「手取りの何%」で、自力返済の可否を決めるための一覧ではありません。

定義:全国銀行協会「多重債務問題への対応」。国民生活センターの相談集計も、借入先数や債務額を問わず返済が難しい相談を扱っています。

借入れを一枚にまとめる:残高と次の請求を分ける

会員画面、明細、契約書、通帳、届いた通知を手元に置き、契約ごとに残高・次の返済額・返済日を書きます。総額が分からなければ「確認できた分の合計」とし、不明分があることも残します。

明細で確かめる欄
項目取り違えやすいところ
会社名・契約カードローン、キャッシング、リボ・分割払いなどを分ける。同じブランドでも契約先を確認。
現在の残高利用限度額や利用可能額ではなく、返済が残っている額。明細の日付も控える。
金利・手数料率広告の下限金利ではなく、自分に適用されている率。不明なら空欄を無理に埋めない。
次の返済額・日次回の請求と引落し予定日。残高に応じて額が変わる契約は、前月の額を使わない。
遅れ・通知いつから、いくら遅れているか。裁判所の書類は名称・受取日・記載された期限。
保証人・担保等保証人、担保、返済口座。給与が入る銀行からの借入れがあれば、その関係も伝える。

同じ支払いを二度足さないために

保証会社や債権回収会社の通知が来たら、元の借入れと同じ債務かを確認します。元の残高と通知の請求をそのまま足すと、二重に数えるおそれがあります。分からない場合は「関連不明」として、通知を一緒に見てもらいましょう。

家賃、税金、公共料金の未払いは別欄へ。暮らしと支払い全体を相談するための情報であり、借金とすべて同じ手続きで処理できるという意味ではありません。

借入先を思い出せないときは、古い明細や通帳も手掛かりになります。信用情報の本人開示では、加盟会社が登録した契約を確認できますが、一つの機関ですべての支払いが分かるわけではありません。信用情報の開示と借入先の確認方法へ。

確認方法:国民生活センター「自分の借入状況を確認したい」

書き換えて使える借入れ・相談メモ

分かるところだけ記入し、契約が多ければ行を追加できます。空欄や「不明」のままでも使えます。口座番号や暗証番号は不要です。

このメモ機能は入力内容を送信・保存しません。ページを閉じる前に、必要な内容を手元のメモへコピーしてください。ボタンが使えない場合も、欄内の文字を選択してコピーできます。印刷したメモの保管先にも気を付けてください。

「月に足りない」と「給料日前に足りない」を分ける

新たな借入れを収入に加えず、生活に必要なお金を残して計算します。月の収支が足りる場合も、各社の返済日が給料日前に重なることがあります。

まず、同じ家計で毎月の返済額を比べる

架空の家計:手取り24万円 − 生活費18万円 − 年払い等への備え1万円 = 返済に回せる目安5万円。

月の返済合計が変わると、確認することも変わる
返済合計差額と次の確認
月6万円1万円不足。日付を動かすだけでは月の不足は解消しない。家計と全社の返済をまとめて相談する。
月4万円計算上は1万円残る。次に、実際の返済日までにお金が用意できるかを見る。これだけで長期の返済継続を保証するものではない。

金額は仕組みを説明する例です。税金等をどの支出欄に含めたかをそろえ、重複して引かないようにします。ローン審査や債務整理の適否を判定する計算ではありません。

次に、給料日までに来る請求を日付順に並べる

上の「月4万円返済」の家計でも、次のような順番なら給料日前に不足します。ここでは、25日の入金まで、記載したもの以外に入出金がない例とします。

画面が狭い場合、次の表は横にスクロールできます。

今ある2万円から、25日までの生活費5,000円を残す例
時点入出金・返済分かること
いま現金・預金2万円。生活費5,000円を確保返済に回せるのは1万5,000円
20日A社へ1万8,000円最初の期限の時点で3,000円不足
22日B社へ1万2,000円も必要給料日前の請求は計3万円。必要額に対して1万5,000円不足
25日以降25日に手取り24万円の入金。残る月の返済はC社1万円後の入金があっても、20日・22日の期限には間に合わない

借入先へは「給料日が25日で、20日の返済時点で不足する」と伝えます。どの会社だけ払うかを、この表で決めるわけではありません。返済日の変更等を相談する場合も、相手の承諾と変更後の条件を確認します。

次の入金が未定なら、予想の日付で不足を埋めず「入金未定」と相談先へ伝えてください。月の不足が続く場合や、日付の不足を毎回借り足している場合は、契約先への連絡とあわせて家計を含む相談へ進みます。

カードで買った食費を生活費に入れ、そのカード請求全額も返済として引くと、同じ食費を二重に数えることがあります。現在の生活費と、以前の利用分のリボ・分割返済を分け、難しければ明細ごと相談先で確認します。

返しているのに残高が減らない理由

返済額の全部が元金を減らすわけではありません。利息などを払った残りが元金に充てられます。そこへ新しい借入れが加わると、一社には払っていても全体の借金が増えることがあります。

3万円払って、合計残高が1万円増える例

返済3万円のうち、利息1万円・元金2万円だったとします。同じ期間に別の会社から3万円借りれば、全体の元金は3万円 − 2万円 = 1万円増加します。

架空の金額による仕組みの説明です。手数料等は含めず、特定商品の利息計算を再現した例ではありません。

返済のための借入れを繰り返す状態は「自転車操業」と呼ばれます。生活費を借り足している場合も、家計の不足を新しい借金で埋めている点は同じです。明細では入金額だけでなく、元金に充てた額・新しく借りた額・全社の残高を追います。

社数そのものが利息を増やすわけではなく、負担は残高・金利・返済期間等で変わります。返済額が決まる仕組みは残高スライド・元利定額などの返済方式で確認できます。

家計の見直し・おまとめローン・債務整理の違い

メモを作る目的は「新たに借りず、生活費を残していくら返せるか」を相談できるようにすることです。次の表は相談事項を分けるための整理で、手続きを自己判定するものではありません。

変えるものと、先に確かめる条件
方法先に確かめること
家計・返済計画の見直し支出を見直しても生活を維持でき、各社の契約どおりの返済が続くか。余裕資金がある場合は返済計画の立て方へ。
借入先と条件を相談返済日・返済額を変更できるか。変更が可能でも、利息・完済時期・他社への支払いを含めて確認する。
おまとめ・借り換え新しい契約で既存借入れを返す方法。審査があり、元金を帳消しにはしない。月額が下がっても返済期間が延びると総返済額が増える場合がある。
債務整理債権者との交渉や裁判所の手続きで返済・免責等を検討する。収入・財産・保証人・債務の種類で条件や影響が変わるため法律相談で確認する。

たとえば月6万円の返済が5万5,000円になっても、返済に回せる額が5万円なら毎月5,000円不足します。一本化や条件変更のあとは、全社の返済合計を入れ替えて家計をもう一度確認します。生活費を借り足す見込みが残るなら、申込みを繰り返す前に全体を相談してください。

仕組みの違いはおまとめローンと借り換えの基礎へ。契約条件をそろえられる場合は全額をまとめた場合の月額・期間・利息の試算も使えます。簡易モデルのため、日割りや各社の実際の返済日等は返済予定表で別に確かめます。一部だけまとめる場合は、残る会社への支払いも加えます。

債務整理には主に任意整理・特定調停・個人再生・自己破産があります。順番に試す決まりではなく、減額や免責が無条件で認められるものでもありません。4つの債務整理方法・費用と生活への影響で相談前の比較事項を確認できます。

年収の3分の1以内なら大丈夫、とはいえない

貸金業者から個人が借りる場合、総量規制は原則として対象借入れの合計を年収の3分の1以内に制限します。銀行の貸付けやカードのショッピングは同じ規制の対象ではなく、除外・例外もあります。これは家計の安全な返済額を示す数字ではありません。詳しくは総量規制の対象・除外・例外へ。

制度:金融庁「貸金業法Q&A」/JCCO「解決方法(債務整理)」

多重債務の相談先:整理メモを見ながら連絡する

最初の電話は「複数の返済に困っています。分かる残高は合計○円、次の期限は○日です。月の不足は○円で、未確認の契約もあります」で十分です。当てはまらない部分は省き、分からない数字は不明と伝えます。

借金と家計を一緒に整理したい:JCCO

日本クレジットカウンセリング協会の多重債務ほっとライン:0570-031640。電話で助言・他機関の案内を受け、必要に応じて面接を予約します。電話・面接相談は無料で、可能な場合は無料の任意整理も行います。

面接は原則本人が来所します。予約後に必要書類を郵送する案内があるため、家族に知られたくない事情や来所の難しさは、予約前に連絡方法とあわせて相談してください。相談の流れ/受付時間・一般電話番号

法律相談の制度や窓口を知りたい:法テラス

サポートダイヤル:0570-078374。平日9〜21時、土曜9〜17時(祝日・年末年始を除く)。無料の制度・窓口案内で、この電話自体が弁護士による個別法律相談ではありません。家族など本人以外も案内を受けられます。

別途利用する無料法律相談には収入・資産等の条件があります。費用の立替えも審査があり、原則返済が必要です。サポートダイヤルの案内/無料相談・費用立替えの利用条件

貸金業者との返済や苦情を相談したい:日本貸金業協会

貸金業相談・紛争解決センター:0570-051-051。9〜17時(土日・祝休日・年末年始を除く)。相談は無料です。Webから相談した場合も回答は電話で行われます。相談方法と対応範囲

生活再建支援カウンセリングは、貸金業者から借りている本人や家族(原則同居)も対象です。債務整理前でも相談できます。家族を含む利用条件を確認してください。

相談料と電話代は別です。上記の0570番号には通話料がかかります。時間や利用条件は各窓口の公式案内を優先してください。相談や面談を予約しても、それだけで返済期日は変わりません。

相談予約より先に返済期限が来るときも、その日付と、まだ条件変更が決まっていないことを相談機関・契約先へ伝えます。

昼間に電話が難しい場合や、本人に代わって家族が相談したい場合は、受付時間と対応範囲を確かめて選び直します。家族が案内を受けられることと、代理で契約変更や債務整理ができることは別です。窓口の比較と予約前の確認はカードローンを返せないときの相談ガイドにまとめています。

裁判所の書類は、予約前にも期限を伝える

支払督促には、受け取ってから2週間以内の異議申立てが案内されています。訴状など別の書類へ同じ期限を当てはめず、書類ごとの期日を確認してください。期限が過ぎていても放置せず、法律相談へつなげます。裁判所「支払督促」

通知への対応は延滞・返済トラブルの対処へ。脅迫など身の危険がある場合は警察へ相談し、闇金・違法業者の相談先も確認してください。

相談後は、会社ごとに決まったことを残す

電話が終わったら、メモの最後に担当窓口・次回連絡日・必要な資料を書きます。返済条件は「相談中」と「変更に合意した」を分けることが大切です。

  • どの会社の、返済日・金額・支払方法が決まったか。
  • 利息や手数料、完済予定がどう変わるか。
  • まだ確認していない会社への支払いはあるか。
  • 専門家に依頼する場合、対象の債務・費用・保証人や口座への影響は何か。

一部を入金したことや、一つの窓口へ相談したことだけで、全社との返済条件が変わるわけではありません。決まった返済合計を月の家計と返済日順の確認へ戻し、生活費の借り足しが残るなら再度伝えてください。

見直し後も、毎月の入金額と全社の残高を分けて確認します。信用情報への影響は契約状態や手続きで異なるため、金融事故と信用情報の記録を確認し、個別の対応は相談先と進めましょう。

全部を調べ終える前でも、困っていることは伝えられます。次の期限、分かる借入れ、生活費を残したあとの不足。この三つを手元のメモに残すところから始めてください。

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この記事の根拠とメモの使い方

金融ナンバーワンサイトが、金融庁・全国銀行協会・国民生活センター・相談機関等の公式情報を照合し、複数の借入れを整理して相談する手順を編集しました。主な根拠は各節に掲載しています。窓口情報は本ページの最終更新日時点の案内です。

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