はじめての米国株

米国株の始め方|いくら必要?口座準備から注文・約定確認まで

米国株は、日本の証券会社から買えます。株数で注文する現物取引なら、基本は1株から。円貨決済に対応する口座では、手元にドルがなくても注文できます。

最初にそろえるのは、米国株を取引できる口座、購入資金、買いたい銘柄です。この記事では、注文を出すところで終わらず、買えたかどうかを確認するところまで順に進めます。

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最初の購入までの5ステップ
  1. 口座を用意する:米国株の利用登録と、NISA・特定口座の区分を確認。
  2. 必要額を見積もり、入金する:費用を含む概算代金と、必要な買付余力を確認する。
  3. 取引する時間を確認する:通常取引と時間外取引、注文の受付時間を分ける。
  4. 銘柄と注文条件を入力する:現物買い・株数・価格・期間・通貨・口座区分を確認。
  5. 注文照会で約定を確認する:受付済みと購入済みは別。数量・価格・口座区分まで見る。

株価が下がるリスクに加え、円高によって円換算の価値が下がることもあります。生活費や近く使うお金を分け、値下がりしても生活に支障のない金額で考えてください。

個別株を買うか、投資信託で積み立てるか

「この米国企業の株を持ちたい」なら、個別株の購入手順へ進みます。一方、「米国市場全体に少しずつ投資したい」なら、国内の投資信託で積み立てる方法もあります。後者はインデックス投資の始め方で扱っています。

ここからは、日本に住む個人が国内証券会社で米国株・米国ETFを現物で、株数を指定して買う手順です。1株未満を金額で買うサービスもありますが、注文方式や価格の決まり方が異なるため、利用先のルールを確認してください。信用取引・CFDはこの手順の対象に含めません。

1.米国株を取引できる口座を用意する

すでに証券口座があるなら、最初にログインして「外国株式」「米国株式」のメニューを探してください。総合口座の開設だけで利用できる会社もあれば、外国株式の利用申込や書面への同意が必要な会社もあります。日本株を買える状態でも、米国株の準備が終わっているとは限りません。

口座を選ぶ段階なら、米国株の証券会社・手数料比較へ進んでください。ここでは会社の順位を付けず、口座が決まった後の買い方を説明します。

課税口座を使う場合、特定口座(源泉徴収あり)では、その口座内の株式等の譲渡所得を原則として申告不要にできます。ほかの口座との損益通算などは別の判断です。特定口座と源泉徴収の仕組みを確認してください。

2.いくら必要かを見積もり、資金を入れる

1株の株価が50ドル、1ドル150円なら、株の代金は7,500円です。ただし、7,500円を入金すれば注文できるとは限りません。売買手数料・為替コストに加え、値動きなどに備えて証券会社が多めの買付余力を求めることがあるためです。

まず本体代金を計算
米ドルの株価 × 株数 × 円/ドルの為替レート
その後、注文確認画面の概算受渡金額・必要な買付余力・NISAの残枠と照合します。
予算1万円で1株を買うときの例(株価・為替は仮定)
仮の株価1ドル150円1ドル160円
50ドルの株を1株本体7,500円
予算との差2,500円
本体8,000円
予算との差2,000円
80ドルの株を1株本体12,000円
本体だけで2,000円超過
本体12,800円
本体だけで2,800円超過

表は手数料・為替スプレッド・余力の上乗せを含まない計算例で、実際の株価や発注できる金額ではありません。50ドルの株を2株なら本体だけで15,000円/16,000円となり、どちらも1万円を超えます。

1株でも予算を超えるなら、今回の注文を見送る、予算をためる、金額指定サービスの条件を確認する、といった選択になります。株価の安さだけで別の企業を選ぶと、買いたかった理由が置き去りになります。

円のまま買うか、先にドルを用意するか

円貨決済

円を入金 → 円貨決済で注文 → 各社のルールで両替・精算
自分で先にドルへ替える手間を省けます。円の支払額は概算の段階と確定後で変わることがあります。

外貨決済

ドルを用意 → ドルの買付余力を確認 → 外貨決済で注文
すでに持つドルや売却代金を使えます。円から両替する場合は、その取引の為替コストも確認します。

「為替手数料0銭」と書かれていても、円貨決済と自分で行うリアルタイム為替取引が同じ条件とは限りません。買うときだけでなく、売却後に円へ戻すときの条件まで会社別の為替コストで比べてください。

会社固有の確認例:SBI証券・円貨決済の受渡金額に用いる為替レート。円額の確定時点は利用先のルールを確認してください。

3.取引時間を確認する。昼の注文と夜の約定は別

米国株の通常取引は米東部時間9時30分〜16時です。日本では次の時間になります。市場が閉まっている間も注文を受け付ける会社はありますが、注文を受け付ける時間と、売買が成立する時間は別です。

米国株の通常取引時間(日本時間)
期間日本時間注意すること
米国の夏時間22時30分〜翌5時標準時間より1時間早い
米国の標準時間23時30分〜翌6時日本の日付をまたぐ

米国の休場日や短縮取引日は例外です。日本が平日でも米国市場が休みの場合があります。時間外取引に対応する会社もありますが、対象銘柄・注文方法・受付時間は別に確認します。

通常取引を使うなら、利用先の受付時間中に指値と期限を決めて注文し、翌朝に結果を確認する方法があります。深夜に画面を見続ける必要はありません。ただし、指値に届かなければ買えず、届いても約定しない場合があります。

市場の公式確認先:NYSEの通常取引時間・休場日・短縮取引日

4.銘柄を探し、注文する6項目を確認する

米国株は、企業名や「ティッカー」と呼ぶ銘柄記号で検索します。たとえばAppleはAAPLです。同じような名前の商品を取り違えないよう、会社名・市場・商品種類を見比べ、現物の「買い」であることを確かめます。

下の表は、各社の画面をそのまま再現したものではありません。入力欄の名前や順序が違っても、発注前に確認したい内容は共通します。

注文前に確認する6項目
項目入力・確認する内容取り違えやすい点
1.銘柄・取引企業名、ティッカー、現物買い似た名称のETF、信用取引やCFDと区別する
2.株数購入する数量金額ではなく「株」で入力する欄か確認する
3.価格・注文方法指値なら1株あたりの米ドル価格。成行なら価格指定なし指値に総額や円の金額を入れない。成行は想定より高く買う場合がある
4.注文期間当日限り、または利用先が認める期限期限切れの注文は翌日も残るとは限らない
5.決済通貨円貨/外貨と、それぞれの買付余力円の残高があってもドル余力があるとは限らない
6.口座区分NISA(成長投資枠)、特定口座などNISA対象銘柄・残枠・発注する区分を照合する
50ドルの買い指値を1株出すなら
株数は「1」、指値は「50米ドル」です。50ドル以下で買う条件を付ける注文なので、50ドルより安く約定することも、成立せずに終わることもあります。株価が一度50ドルを付けたことは、あなたの注文が約定した証拠にはなりません。

入力後は確認画面で、数量・価格・通貨・口座区分・概算受渡金額をもう一度見ます。予算や買付余力を超えるなら、送信前に数量や条件を見直します。注文方法の基本は指値・成行の違い(国内株の例)も参考になりますが、米国株で使える注文の種類は利用先のルールに従います。

操作例:SBI証券・米国株アプリの買い注文入力項目

5.注文照会で「買えたか」を確認する

注文を送れたら、注文照会・約定履歴を開きます。「受付済み」は注文を受け付けた状態、「約定」は売買が成立した状態です。全部買えたか、一部だけ買えたか、まだ成立していないかを分けて確認します。

通知の有無や種類は会社・サービスによって異なります。メールが来ないことだけで未約定と判断しないでください。たとえばSBI証券は、外国株式を約定履歴で確認する方法を案内しています。

SBI証券・外国株式の約定確認画面

注文できない・買えていないときの確認順

まず、今の注文が残っているかを確認します。保有欄に反映されていないからといって、同じ注文を続けて送るのは避けましょう。状態が分からなければ、注文番号を控えて証券会社へ問い合わせます。

表示されている状態から、次の確認先を選ぶ
今の状態確認すること次の行動
注文を受け付けない取引登録、対象銘柄、円/ドルの買付余力、NISA対象・残枠エラー文を読み、該当条件を直す。残高と買付余力は分けて見る
受付済み・未約定取引時間・休場日、指値、期限、注文の有効状態条件のまま待つか変更を検討。価格到達だけでは成立と判断しない
一部約定成立した株数と残りの注文当初の総株数を重ねて注文せず、残りをどうするか決める
取消を依頼した取消完了か、依頼前後に約定していないか取消受付だけで再注文せず、完了と約定数量を確認する
期限切れ・失効有効期間、約定履歴、残っている注文の有無現在の価格と予算を見直してから、新しい条件で注文する

取消できるのは未約定の部分です。取消ボタンを押しても、その前後に売買が成立している場合があります。取消依頼と取消完了を分けることが、重複購入を防ぐ確認になります。

根拠:米国SEC・オンライン取引の注文と取消の確認

NISAで買うなら、発注前に成長投資枠を指定する

NISA対象の米国個別株を直接買うときは、成長投資枠を使います。証券会社の取扱銘柄すべてが対象とは限らないため、銘柄ごとの対象表示を確認してください。課税口座で買った株を後からそのままNISAへ移すことはできません。

今年すでに他社のNISAで購入しているなら、新しい口座でも同じ年にNISAで買えるわけではありません。まず現在のNISA口座で米国株を扱っているかを確認し、変更を考える場合はNISAの金融機関変更と買付済みの場合の扱いへ進んでください。

NISAでは日本側の売却益・配当等が非課税になりますが、米国などで引かれる配当の外国税は残る場合があります。「NISAだから受取配当も丸ごと非課税」と考えないことが大切です。制度の全体像はNISAの仕組みで確認できます。

制度の確認先:金融庁・NISAを知る

配当100ドルなら、手元にいくら残るか

日本に住む個人が国内証券会社を通して通常の米国籍上場株式を保有し、配当に米国10%が適用される場合の概算です。ADR(預託証券)などは税率が異なることがあり、米国市場に上場している株すべてに当てはまる例ではありません。

配当100ドルの受取額の概算(外国税額控除を受ける前)
口座計算受取額の目安
課税口座100ドル × 90% ×(1 − 20.315%)約71.72ドル
NISA口座100ドル × 90%(日本側は非課税)90ドル

課税口座は米国税控除後の残額に日本の源泉税率20.315%を掛ける基本例です。実際の税額・入金額は円換算、端数処理、損益通算、費用などで変わります。受取通貨や入金日は証券会社の設定・明細で確認してください。無配の企業もあり、配当は購入すればもらえるものではありません。

課税口座では、確定申告により限度額の範囲で外国税額控除を受けられる場合があります。米国で引かれた分が全額戻るとは限りません。一方、NISA内の配当等にかかる外国税は、外国税額控除の対象外です。個別の申告判断は税務署・税理士へ確認してください。

根拠:財務省・日米租税条約のポイント/国税庁・配当所得/国税庁・外国税額控除

株価が上がっても、円では損をすることがある

100ドルの株を1株、1ドル150円のときに買うと、本体代金は15,000円です。その株が110ドルに上がっても、為替が1ドル130円へ円高になれば、円換算の価値は14,300円。費用を除いても700円のマイナス(約4.7%減)になります。

これは為替の影響を示す仮定例です。円貨決済で買っても、ドル建ての株を持つ間の為替リスクが消えるわけではありません。反対に円安が円換算額を押し上げる場合もあります。

買う前に残しておきたい、3つの確認

企業を調べる時間を取りにくいなら、個別株の購入を急がず、分散された投資信託を選ぶ方法もあります。銘柄選びを任せても値下がりのリスクは残るため、自分で続けられる方法と金額を先に決めましょう。

口座を決める前に、費用と使う機能を比べる

会社を比べるときは、売買手数料だけでなく、円からドル・ドルから円に替える経路、NISAでの扱い、買いたい銘柄の取扱いを同じ条件で見ます。手数料が無料になる取引でも、為替コストや商品固有の費用が残る場合があります。

米国株の証券会社比較で、口座と費用を確認する
会社選びが済んだら、このページの「口座を用意する」から取引の準備へ進めます。

SBI証券・マネックス証券の口座開設窓口はこちらです。申込前に、各社で買いたい銘柄と必要な機能を確認してください。

米国株は株価・為替の変動で損失が生じます。口座を開設することと、すぐに購入することは分けて考えてください。

最初の1株は「注文した後」まで確認する

準備の順番は、口座、資金、取引時間、注文、約定確認です。最初から多くの銘柄を探すより、買いたい1銘柄について、予算・口座区分・注文条件を具体的に確かめると進めやすくなります。

送信後は注文照会で結果を見て、未約定なら理由を確認する。取消したなら完了まで見る。そこまでをひと続きの手順にしておきましょう。

情報の確認方法

制度は金融庁・国税庁など、取引時間はNYSE、注文の注意点は米国SECと証券会社の公式ルールを照合しています。掲載条件は上部の最終更新日時点です。会社ごとの操作画面・対応機能は異なり、本文の表は共通する確認項目の整理です。金額例は仕組みを説明する仮定計算で、実際に取引した結果ではありません。

特定口座制度の確認(国税庁)。内容に誤りを見つけた場合はお問い合わせへお知らせください。

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