比較ガイド

SBI証券vs楽天証券 徹底比較

2024年の「ゼロ革命」で国内株式の売買手数料は両社ともに完全無料となった。手数料で差がつかない時代に、どちらを選ぶかの決め手は「ポイント経済圏」と「クレカ積立の還元率」だ。5つの比較軸とユースケース別の最適解を徹底的に解説する。

最終更新:

ヒナコ

ヒナコ

新NISAを始めたいんだけど、SBI証券と楽天証券、どっちを選べばいいの?みんな悩んでるみたいね。

トシ

トシ

2024年の「ゼロ革命」以降、国内株式の取引手数料はどちらも完全無料だ。手数料では差がつかない今、決め手は「ポイント経済圏」と「クレカ積立の還元率」だ。

ヒナコ

ヒナコ

手数料が同じなら、普段使っているポイントで選べばいいってこと?

トシ

トシ

その通りだ。楽天経済圏(楽天カード・楽天市場・楽天銀行)を日常的に使っているなら楽天証券、Vポイント・三井住友カードを使っているならSBI証券が最適解だ。

※投資信託は元本保証ではなく、価格変動により損失が生じる可能性があります。

1. 5項目徹底比較表

SBI証券と楽天証券を「手数料・ポイント・クレカ積立・アプリ・IPO」の5軸で比較した。どちらも業界最高水準を争うネット証券の二大巨頭だが、得意分野に明確な違いがある。

比較項目 SBI証券 楽天証券
国内株手数料 0円(ゼロ革命) 0円(ゼロコース)
ポイント経済圏 Vポイント
三井住友カード連携
楽天ポイント
楽天カード・楽天市場連携
クレカ積立還元率 0.5〜5.0%
※カードランクにより異なる
0.5〜2.0%
楽天カードの種類による
アプリUI 株アプリ:高機能
情報量が豊富・上級者向き
iSPEED:直感的
操作が簡単・初心者向き
IPO取扱数 業界最多
90社以上(2024年実績)
約70社
主要案件はほぼ網羅
SBI証券 vs 楽天証券 レーダー評価(5軸) 手数料 IPO取扱数 クレカ積立還元率 アプリUI 外国株品揃え SBI証券 楽天証券
【図解のポイント】
SBI証券はIPO取扱数・クレカ積立最大還元率・外国株品揃えで優位性を持つ。楽天証券はアプリの直感操作性と楽天経済圏との連携が強みだ。手数料は両社ともに完全無料で差がない。

2. ユースケース別最適解

どちらが「決して優れている」わけではない。日常生活でどの経済圏を使っているかで、最適解が変わる。自分のライフスタイルに近い方を選ぼう。

PR

最適解 A

楽天証券

  • 楽天経済圏ユーザー
  • 楽天カードを保有している
  • 楽天市場・楽天銀行を日常利用
  • シンプルなUIで投資を始めたい
  • 楽天ポイントで投資信託を購入したい
最適解 B

SBI証券

  • Vポイント・三井住友カードユーザー
  • IPO投資を積極的に行いたい
  • 外国株・海外ETFの品揃えを重視する
  • クレカ積立の最大還元率を追求したい
  • 高機能な株分析アプリを使いたい

3. 両方開設のメリット

「どちらか1つ」に絞る必要はない。口座開設・維持費はともに完全無料であり、2つの口座を使い分けることで、それぞれの強みを最大限に活かせる。

SBI証券

・IPO抽選に応募
・外国株・海外ETF購入
・Vポイントで積立

楽天証券

・楽天ポイント投資
・iSPEEDで日常管理
・楽天経済圏との連携

使い分けで最大化

・IPO当選確率UP
・ポイント二重取り
・リスク分散も実現

注記:NISA口座(つみたて投資枠・成長投資枠)は1人1口座しか持てません。どちらでNISA口座を開設するかは慎重に選んでください。ただし、特定口座(課税口座)は複数の証券会社で同時に保有でき、IPOの抽選応募も各社で別々に行えます。
NISA口座 vs 特定口座:複数保有ルール NISA口座 1人1口座のみ(年1回変更可) SBI証券 or 楽天証券 どちらか選択 特定口座(課税口座) 複数証券会社で同時保有OK SBI証券 + 楽天証券 両方利用可 ⚠ 重複不可 ✔ 両方OK ※IPO抽選応募は特定口座でも可能なため、両社開設が当選確率向上に直結する
【図解のポイント】
NISA口座は法律上1人1口座だが、特定口座(課税口座)は何社でも開設できる。IPO抽選は申込口座数が多いほど当選確率が上がるため、両社に口座を持つことは合理的な戦略だ。

プロの視点:「口座開設は両方がベスト」

SBI証券と楽天証券は両方とも口座開設・維持費が無料だ。NISA口座は年に1回しか変更できないが、特定口座やIPOの抽選応募は両方で行える。「どちらか1つ」に絞る必要はなく、両方開設して使い分けるのが最も賢い選択だ。

投資スタイル別に見るSBI証券と楽天証券の最適解

ヒナコ

SBI証券と楽天証券、どちらも人気ですが、自分に合っている方をどうやって選べばいいですか?

トシ

自分の投資目的と、日常生活で活用しているポイント経済圏を基準にして選択しろ

ヒナコ

例えば、毎月コツコツ積み立てたいだけなら、どちらがおすすめでしょうか。

トシ

投資信託のラインナップは互角だが、クレカ積立の還元率や米国株、IPOの扱いなどに明確な違いが存在する

国内ネット証券の二大巨頭であるSBI証券と楽天証券は、2023年秋の「ゼロ革命」による国内株式売買手数料の完全無料化をはじめ、常に激しいサービス競争を繰り広げている。どちらを選んでも投資初心者にとって十分すぎる環境が整っているが、自身の投資スタイルや生活習慣によって、より恩恵を受けられる「最適解」は明確に分かれる。

まず、日常生活でどのポイント経済圏を利用しているかが大きな判断基準となる。普段から楽天市場で買い物をしており、楽天カードや楽天モバイルを利用している「楽天経済圏」の住人であれば、迷わず楽天証券を選択しろ。楽天証券でポイント投資を設定すれば、楽天市場での買い物でもらえるポイント倍率(SPU)がアップし、日々の生活費の節約と資産形成を強力に連動させることができる。一方、三井住友カードをメインで使い、コンビニや飲食店でVポイントを貯めている者や、ドコモのdポイント、auのPontaポイントなど複数の共通ポイントを使い分けている者にとっては、連携するポイントを自由に選べるSBI証券が圧倒的に有利に働く。2026年現在、クレカ積立の上限額は月10万円に引き上げられているため、自身のメインカードと相性の良い証券会社を選ぶことで、長期間にわたって獲得できるポイント総額に数万円から十数万円の差が生まれる。

次に、投資対象の幅広さを重視する場合の比較だ。新NISAのつみたて投資枠で購入できる「eMAXIS Slim」シリーズのような主要インデックスファンドは両社ともに完璧に網羅している。しかし、成長投資枠を使って個別株やETF(上場投資信託)に挑戦したい段階になると、取扱銘柄の数でSBI証券がわずかにリードする。特に、企業が新規に上場するIPO(新規公開株)の取り扱い件数においては、SBI証券が長年にわたってネット証券トップの実績を誇っている。IPO投資で積極的に利益を狙いたい者にとって、SBI証券の口座は必須の武器となる。また、米国株投資においても、SBI証券は住信SBIネット銀行と連携することで、円をドルに換える為替手数料を極限まで引き下げる強力なルートを確立している。

この二大証券会社の歴史を振り返ると、常に業界の手数料引き下げを主導してきたのはSBI証券であり、投資初心者に優しい直感的なアプリのUI(操作画面)や独自のポイント還元策で顧客を開拓してきたのが楽天証券だ。この熾烈な競争のおかげで、日本の個人投資家は世界的に見ても極めて恵まれた低コスト環境を手に入れた。

しかし、どれほど証券会社のサービスが優れていようと、購入する金融商品に元本保証がないという冷酷な現実は変わらない。手数料が無料だからといって、頻繁に無駄な売買を繰り返せば市場の変動リスクに晒され、あっという間に資産を失う。ポイント還元やキャンペーンはあくまで「おまけ」に過ぎない。投資の成否を分けるのは証券会社のスペックではなく、自らのリスク許容度を理解し、長期的な視点で資産を管理する自己責任の規律だ。目先の利益に惑わされず、自分自身の投資シナリオに最も適したプラットフォームを冷静に見極めろ。

SBI証券と楽天証券の両方を開設する二刀流戦略

ヒナコ

どちらか一つに絞れない場合、両方の口座を作っても問題ないのでしょうか。

トシ

口座開設や維持費は無料のため、両方を開設して互いの弱点を補い合う二刀流戦略は極めて有効だ

ヒナコ

NISA口座も両方で作ることができるのですか?

トシ

NISA口座は全金融機関を通じて1人1口座に限定されるため、どちらか1社をメインのNISA用、もう1社を特定口座のサブ用と位置づけろ

証券会社選びにおいて「1社に絞らなければならない」というルールは存在しない。むしろ、投資中級者以上の多くは、SBI証券と楽天証券の両方に口座を持ち、それぞれの強みを最大限に引き出す「二刀流戦略」を実践している。口座の開設費や年間の維持費は両社ともに完全無料であるため、複数口座を持つことによる金銭的なデメリットは皆無だ。

二刀流の最大のメリットは、情報収集能力の劇的な向上にある。例えば、楽天証券の口座を開設すると、通常なら月額数千円の利用料がかかる日本経済新聞の記事(日経テレコン)を、無料で閲覧できる強力な特典がついてくる。さらに、楽天証券のスマホアプリ「iSPEED」は、直感的な操作性と視認性の高さから、初心者から上級者まで幅広く支持されている。一方、SBI証券のPC向け取引ツール「HYPER SBI 2」は、プロ顔負けの詳細な板情報やチャート分析機能を備えており、本格的な個別株投資やデイトレードに威力を発揮する。外出先でのニュースチェックと軽いチャート確認は楽天証券のアプリで行い、自宅のパソコンでの精密な分析と実際の注文はSBI証券で行うといった、ツールごとの明確な使い分けが可能となる。

また、IPO(新規公開株)の抽選に参加する際も、複数口座の所持は必須の防衛策となる。IPOは証券会社ごとに割り当てられた株数を顧客に抽選で配分する仕組みだ。SBI証券と楽天証券の両方から同時に抽選に申し込むことで、物理的に当選のチャンスを広げることができる。システム障害への備え(リスクヘッジ)としても二社併用は重要だ。相場が急落して一斉に売り注文が殺到した際、片方の証券会社のサーバーがダウンして注文が通らなくなる事故は過去に何度も起きている。サブ口座に資金を分散しておけば、メイン口座が機能不全に陥った時でも、もう一方の口座から緊急のヘッジ取引(空売りなど)を行い、資産を守る行動がとれる。

ただし、注意すべき致命的な制約が「NISA口座」の取り扱いだ。日本の税制上、非課税の恩恵を受けられるNISA口座は、すべての金融機関を通じて1人1口座しか開設できない。そのため、毎月のつみたて投資枠や成長投資枠を利用する「メイン口座」としてどちらか1社を慎重に選び抜き、もう1社は課税対象となる「特定口座」として情報収集やサブの取引に徹する運用体制を構築しろ。後からNISA口座の金融機関を変更することは年単位であれば可能だが、手続きに数週間の時間を要し、その間の投資機会を失うという痛ましいコストを伴う。

証券会社の口座を複数持てば戦略の幅は広がるが、投資対象となる株式や投資信託に元本保証がないという事実は変わらない。口座管理が煩雑になり、自分が今いくらのリスクを抱えているのか把握できなくなれば、相場急変時にパニックを引き起こす。資金を分散させる分だけ、全体の証券残高や損益をエクセルや資産管理アプリで正確に把握し、自己責任でポートフォリオを統治する厳格な管理能力を鍛え上げろ。

SBI証券・楽天証券に関するよくある質問(FAQ)

Q. SBI証券と楽天証券は両方口座開設できますか?

A. はい、できます。NISA口座は1人1口座しか持てませんが、特定口座(課税口座)は複数の証券会社で同時に保有できます。SBI証券と楽天証券を両方開設し、NISA口座を一方に集約しつつ、IPO抽選や特定銘柄の取引を両社で使い分けるのが最も賢い戦略です。

Q. クレカ積立の還元率は今後変わる可能性がありますか?

A. はい、変動リスクがあります。過去に楽天証券は2022年に一時的に還元率を引き下げた実績があります。各社の規約は随時変更される可能性があるため、最新情報を各社公式サイトで確認することを推奨します。長期積立では還元率だけでなく、ファンドのラインナップや使い勝手も重視してください。

Q. SBI証券・楽天証券の資産は分別管理で安全ですか?

A. はい、金融商品取引法により、お客様の資産(現金・有価証券)は証券会社自身の資産と分別して管理することが義務付けられています。仮に証券会社が経営破綻した場合でも、分別管理された資産は保護されます。また、証券会社が加入する日本投資者保護基金により、1口座あたり最大1,000万円まで補償されます。

Q. NISA口座を別の証券会社に変更するにはどうすればいいですか?

A. NISA口座の金融機関変更は、毎年10月1日から12月31日の間に手続きをすることで、翌年1月から新しい金融機関でNISA口座を利用できます。変更手続きは「NISA口座廃止通知書」を現在の金融機関から取得し、新しい金融機関に提出する流れです。なお、変更した年にすでにNISA口座で買い付けが発生している場合は、その年は変更できません。

Q. 海外ETFの取扱数はSBI証券と楽天証券で違いますか?

A. はい、差があります。SBI証券は米国ETFを中心に取扱銘柄数が多く、外国株式の品揃えで業界トップクラスです。楽天証券も主要な海外ETFは網羅していますが、マニアックな銘柄ではSBI証券が有利な場合があります。VOOやVTI、SPYDなどの主要インデックスETFであれば、どちらでも問題なく購入できます。

【公的機関・一次情報】

投資信託は元本保証ではなく、価格変動により損失が生じる可能性があります。NISA制度の詳細は金融庁の公式情報をご確認ください。

金融庁:NISA特設ウェブサイト → 日本証券業協会 →

あわせて読みたい