国内株の注文前に読むガイド

株の注文方法|指値・成行・逆指値の違いを売買例で比較

指値は買値の上限・売値の下限を決める注文、成行は価格を指定しない注文です。「上がってから買う」「下がったら売る」ときは、価格への到達をきっかけに発注する逆指値を使います。買い・売りの例で、どの欄に何を設定するかを整理しましょう。

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選び方の出発点:買値の上限・売値の下限を決めたいなら指値、価格を指定せず成立機会を優先したいなら成行、ある価格に届いてから注文を出したいなら逆指値です。どの方法も、希望した時刻の約定や全数量の成立を保証するものではありません。

本記事の範囲:東証に発注する国内上場株式の単元株を中心に、一般的な注文方法を説明します。PTS・SOR、単元未満株、信用取引、新規上場銘柄では、使える注文や受付条件が異なることがあります。実際の発注時は利用する証券会社の取引ルールと確認画面を優先してください。

成行・指値・逆指値の違いを先に比較

3つは「どれが優れているか」ではなく、何を自分で決め、何を市場に委ねるかが異なります。注文時に守りたい条件から選びます。

東証の基本注文と、証券会社が提供する逆指値の比較。
注文方法 仕組み 注文で決めること 残る注意点
指値 売買価格を指定して市場へ出す 買いは上限価格、売りは下限価格 条件に合う相手がいなければ未約定。価格に届いても待ち順や数量で成立しない場合がある
成行 売買価格を指定せず市場へ出す 価格を指定せず、成立機会を優先する 成立価格を事前に固定できず、複数価格での一部約定や未約定もあり得る
逆指値 参照価格への到達後、指定した指値または成行を市場へ出す 市場へ注文を出すきっかけと、発動後の注文条件 参照価格は約定価格ではない。利用可否、監視条件、対象市場は証券会社で異なる

注文方法だけで投資損失は管理できません。株価は発行会社の業績・信用状況や市場環境によって変動します。逆指値を設定しても、急な価格変動や需給の偏りで想定より不利な価格になることや、注文が成立しないことがあります。

買う・売る目的から、指値と逆指値を選ぶ

「何円で取引したいか」だけでなく、その価格に届くまで発注を待ちたいのかも分けて考えます。現在値を1,500円とした、説明用の4つの例で見てみましょう。実際の気配価格は現在値と異なることがあります。

買うとき①

1,450円以下なら買いたい

通常の買い指値:1,450円

買値の上限を決める注文です。1,450円以下の売り注文と条件が合えば成立し、もっと安い価格で買える場合もあります。

指値の価格条件を見る

買うとき②

1,550円以上になってから買いたい

逆指値:1,550円以上で発動

値上がりを確認してから発注する条件です。発動後に成行で買うか、買い指値の上限を付けるかも別に決めます。

発動後の注文も確認する

売るとき①

1,550円以上なら売りたい

通常の売り指値:1,550円

売値の下限を決める注文です。1,550円以上の買い注文と条件が合えば成立し、もっと高い価格で売れる場合もあります。

売り指値の意味を見る

売るとき②

1,450円以下になったら売りたい

逆指値:1,450円以下で発動

値下がりをきっかけに発注する条件です。成行なら売値を指定できず、指値なら下限を付けられますが未約定もあります。

売値が飛んだ場合の違いを見る

高い買い指値・低い売り指値を入れても、価格到達を待つ注文にはなりません。例えば1,500円の売り注文があるときに1,550円の買い指値を出すと、その売り注文と成立し得ます。1,500円の買い注文があるときの1,450円の売り指値も同様です。「上がってから買う」「下がってから売る」つもりなら、逆指値の参照価格と発動後の注文を確認します。

価格を指定せずに発注するなら成行

成行は価格を指定せず、成立機会を優先する方法です。ただし、価格も全数量の成立も保証されません。同じ板で指値と成行の結果を比べる例を見て、許容価格と数量を決めてから注文画面へ進みましょう。

許容価格を決められない、気配が読み取れないときは、いったん発注を止めて整理する選択もあります。買う判断と、どう注文するかの判断は別です。

指値注文とは?買いは上限、売りは下限を指定する

指値注文は、売買する価格を指定する注文です。買い指値は「指定価格以下なら買う」、売り指値は「指定価格以上なら売る」という意味になります。指定した数字ちょうどでしか成立しない注文ではありません。

例:1,500円で100株の買い指値

売り注文に1,495円の100株があり、優先順位などの成立条件を満たせば、1,495円で約定することがあります。1,500円は買値の上限なので、より低い価格で成立する余地があります。反対に、売りの最優先価格が1,501円なら、この買い指値とは価格が合いません。

現在値が指値に届いても、約定したとは限らない

画面に1,500円の売買が表示されても、その時点で自分より先に同じ価格の買い注文が並んでいれば、自分の注文まで相手数量が届かないことがあります。一部だけ成立する場合もあります。価格・時間優先、一部約定、注文状態の確認は株式の約定と未約定の仕組みで詳しく解説しています。

成行注文とは?価格を指定せずに出す注文

成行注文は、売買価格を指定しない注文です。東証の通常の価格優先では指値より優先しますが、「画面に見えている価格で全数量がすぐ成立する」という意味ではありません。相手注文の価格と数量に応じ、複数の価格に分かれることがあります。

同じ500株でも、指値を1円変えるとどうなる?

売り板に1,500円で200株、1,501円で300株が並んでいるとします。通常のザラバ中で、特別気配や売買停止などはなく、板が動かず、ほかの優先注文もないと仮定し、500株を買う3通りの注文を比べます。手数料は含めません。

同じ仮定の板に、それぞれの注文を出した場合。実際の約定を予測する表ではありません。
買い注文成立する数量・代金残る数量と価格条件
指値1,500円・500株200株 × 1,500円
30万円
300株が残る。買値の上限は1株1,500円
指値1,501円・500株200株 × 1,500円
+300株 × 1,501円
750,300円
残り0株。買値の上限は1株1,501円
成行・500株この仮定では指値1,501円と同じ
750,300円
この仮定では残り0株。注文に買値の上限は付けない

1,501円の買い指値でも、500株すべてを1,501円で買うわけではありません。上の例の平均約定単価は、750,300円÷500株=1,500.6円です。

1,500円を超えて買いたくないなら、300株が残っても指値の上限を守る選択になります。1,501円まで許容できるなら指値を変える余地がありますが、訂正が届くまでに板は変わり得ます。成行は、この表と同じ価格で買う約束にはなりません。一部だけ成立した後は、約定済み株数と残りの注文を確認してください。

注文数量に対して反対注文が少ないと、一部だけ成立する場合があります。特別気配、売買停止、制限値幅で需給が偏る場面などでは、成行でもすぐに成立しないことがあります。寄付き・引けなど板寄せ前の受付中も、その場では売買が成立しません。詳しい市場の仕組みは株式の約定ガイドで確認できます。

成行を検討するときは、現在値だけでなく、売り・買いの気配価格と数量を確認します。画面の読み方は株式の板情報の見方、売買量の確認は出来高の意味と見方を参照してください。

注文画面では「価格・執行条件・有効期限」を分けて考える

指値か成行かを選んだだけでは、注文内容は完成しません。証券会社の画面では、いつ執行するかという条件と、注文をいつまで残すかも別に指定します。

注文画面で混同しやすい3つの設定。
設定 決めること 主な例 確認点
価格の方法 価格を指定するか 指値、成行 指値なら買い上限・売り下限、成行なら価格変動を許容できるか
執行条件 どの場面で市場に執行するか 寄付、引け、不成、IOC 条件を満たさなかった数量の扱いと、利用できる注文種別
有効期限 注文をいつまで有効にするか 当日中、今週中、期間指定 最長期間、期限前失効、一部約定後の残数量の扱い

寄付・引け・不成・IOCの意味

  • 寄付条件:前場または後場の寄付きに執行する条件です。
  • 引条件:前引けまたは大引けに執行する条件です。
  • 不成:ザラバ中は指値として扱い、成立しなかった残数量を引けの成行へ切り替える条件です。引けで売買が成立しなければ、残数量は未約定です。
  • IOC:指定価格かそれより有利な価格で、すぐに成立できる数量だけを成立させ、残りを失効させる条件です。

「この価格を超えて買いたくない」なら、不成の成行切替に注意。例えば1,500円の不成買いは、残りが成行に変わった後も1,500円を上限として守る注文ではありません。価格の境界を残したいときは、通常の指値と有効期限を確認します。

東証の後場では、15時25分に不成の未約定分を引け成行として板に取り込み、15時30分に大引けの板寄せを行います。15時25分〜15時30分は注文受付の時間で、その間に売買は成立しません。証券会社への受付締切は別に確認してください。市場側の扱いはJPXのクロージング・オークション、注文状態の読み方は板寄せとザラバの違いで確認できます。

有効期間の日数は共通ではありません。期間指定の上限、権利付最終日やコーポレートアクションでの失効、一部約定後に残る注文の扱いは証券会社・商品・注文種別で異なります。一律の最長日数で判断せず、発注画面と利用会社の最新ルールを確認します。

逆指値注文とは?価格到達後に注文を出す二段階の仕組み

逆指値は、株価が指定した参照価格以上または以下になったとき、あらかじめ決めた注文を発注する方法です。東証の注文機能ではなく、証券会社が提供するサービスなので、利用できる市場、監視する価格、受付時間、発動後に選べる注文は会社ごとに異なります。

  1. 参照価格を決める

    「1,450円以下」など、注文を発動する条件を入力します。

  2. 証券会社が監視

    利用会社の判定ルールに沿って、価格条件への到達を監視します。

  3. 市場へ発注

    条件到達後、指定していた指値または成行を市場へ出します。

  4. 市場で約定判定

    相手注文、優先順位、気配状態などに基づいて成立を判定します。

例:保有株が1,450円以下になったら売り注文を出す

発動後を成行にした場合、1,450円への到達後に成行売りが出ますが、実際の約定価格が1,450円になるとは限りません。発動後を1,450円の売り指値にすれば1,450円未満では成立しない一方、価格が下がって買い注文がなければ未約定になります。

参照価格は、損失額を固定する価格ではありません。逆指値は画面を見ていない間の発注を自動化できますが、約定価格や全数量の成立を保証しません。設定時は「何円で発動するか」と「発動後にどの注文を出すか」を分けて確認します。

注文確定前に確認する8項目

入力ミスは注文方法の知識とは別に起こります。確認画面では上から流し読みせず、次の項目を一つずつ照合します。

  1. 銘柄名・銘柄コード

    似た社名や異なる市場の銘柄を取り違えていないか確認します。

  2. 現物・信用、口座区分

    現物か信用か、特定・一般・NISAなど意図した区分かを確認します。

  3. 買い・売り

    売買の向きが合っているか、保有数量や余力と一緒に照合します。

  4. 市場・執行経路

    東証、PTS、SORなど、どこへ発注する設定かを確認します。

  5. 数量・売買単位

    株数の桁と売買単位を確認します。単元未満株は通常の単元株と注文条件が異なる場合があります。

  6. 指値・成行と執行条件

    指値価格、成行の選択、寄付・引け・不成・IOCなどの条件を照合します。

  7. 有効期限・逆指値の発動条件

    注文の期限、参照価格、発動後の指値または成行、期限前失効の条件を確認します。

  8. 概算金額・手数料・最終確認

    概算約定代金、手数料、余力への影響、注文訂正・取消の条件を読み、入力内容を再確認します。

概算の購入代金と、発注に必要な買付余力は一致するとは限りません。例えば成行買いでは、見えている株価より高い価格での約定を見込んだ余力が必要になることがあります。現在値×株数だけで足りると考えず、利用会社の注文画面で必要額を確認します。

単元未満株で指値が使えるかを調べる場合は単元未満株の注文方法と証券会社の比較、費用条件はネット証券の手数料比較で確認できます。

注文で起こりやすい5つの思い違い

注文を重ねたり条件を変えたりする前に確認したい点。
思い違い 実際に確認すること
指値と同じ現在値なら約定済み 現在値は直近の売買価格です。自分の注文状態、約定数量、残数量を注文照会で確認します。
成行なら表示価格で全量成立 反対注文の価格・数量で複数価格になることや、一部約定・未約定があります。
逆指値の参照価格が約定価格 参照価格は発注のきっかけです。発動後の注文種別と実際の約定結果を分けて見ます。
期間指定なら期限まで同じ条件で残る 権利日、銘柄情報の変更、一部約定などで期限前に失効する場合があります。
未約定に見えたら同じ注文を出し直す 予約中・市場発注済み・一部約定・取消中などを確認し、二重注文を避けます。取消の依頼と完了は別です。

注文後は現在値ではなく注文照会を見ます。注文番号、執行市場、状態、約定数量、残数量、有効期限を確認する手順は、株式が約定しない原因と確認方法にまとめています。

注文方法の次に確認する専門ガイド

約定・未約定・一部約定の仕組み

価格・時間優先、板寄せとザラバ、注文状態と残数量の確認を扱います。

株式の板情報の読み方

売り・買いの気配価格と数量、成行欄、OVER・UNDERの見方を扱います。

単元未満株の指値対応

単元未満株で使える注文方法と証券会社ごとの違いを扱います。

新規上場株の注文ルール

IPO上場日の注文制限や、発注前に確認する項目を扱います。

まとめ

指値は買値の上限・売値の下限を指定し、成行は価格を指定せず注文を出します。逆指値は、参照価格への到達をきっかけに、指値または成行を市場へ出す証券会社のサービスです。

注文前は、許容価格、数量、気配状態、執行条件、有効期限を確認します。注文後は現在値だけで判断せず、注文照会で約定数量と残数量を確かめます。この二つを分けて考えると、入力した条件と実際の結果を落ち着いて照合できます。

公式一次情報

注文種類、優先原則、執行条件、逆指値の位置付け、証券会社ごとの仕様差は、本ページの最終更新日時点で次の公式情報を確認しました。制度やサービスは変更されるため、発注前に利用会社の最新ルールも確認してください。

制作方針:東証の内国株制度を一般ルールの根拠とし、逆指値や有効期間は証券会社サービスとして切り分けました。会社固有の日数・名称・対象市場を全社共通の仕様として扱わず、読者が注文画面で確認すべき項目へ整理しています。数値例は注文の仕組みを示す説明用で、特定銘柄や注文方法を勧めるものではありません。本記事はAIを用いて調査・構成・原稿作成と公式情報の照合を行い、異なる観点で本文と数値例を確認しています。運営責任と制作方針は運営者情報に掲載しています。

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