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FXポジションサイズの決め方|許容損失と損切り幅から数量を計算

最終更新日: 編集:金融ナンバーワンサイト

FXのポジションサイズは、1回の取引で持つ通貨の数量です。「30万円あるから何ロット」と資金だけで決めず、いくらの損失を見込むか、どこで損切りするかの順に決めると、注文する数量を計算できます。

米ドル円など、円で損益が出るペアの計算式

通貨数量 = 許容損失額(円)÷ 損切りまでの価格差(円)

3,000円 ÷ 0.30円 = 10,000通貨

たとえば米ドル円を150.00円で買い、149.70円で決済できると仮定すると、1万通貨の損失は3,000円です。ここから注文単位・必要証拠金を確認し、最後に利用会社のロット数へ直します。

価格は説明用の仮定です。手数料・スワップを含まず、逆指値の滑りや急変時には予定損失を超えます。円以外で損益が出るペアは、決済通貨の円換算が必要です。

ポジションサイズを決める4ステップ

  1. 1回に使う損失予算を円で決める

    口座の資金状況と、失っても生活に支障がない範囲を確認します。すでに建玉があれば、その損失見込みも別に確保します。

  2. 新規注文と損切りの予定価格を決める

    取引の見込みが崩れたと判断する価格を決め、そこまでの値幅を計算します。数量を増やすためだけに損切り位置を近づけると、当初の売買計画が変わってしまいます。

  3. 通貨数量を計算し、注文単位に合わせて切り捨てる

    計算結果が7,500通貨でも、1,000通貨刻みなら7,000通貨にします。最低数量を下回るときは切り上げません。

  4. 切り捨て後の損失・証拠金・ロット数を確認する

    数量に値幅を掛け直し、損失予算内か検算します。注文画面では数量と決済注文の条件を照合します。

「買えるだけ買う」数量と、「損切りしたときの損失から決める」数量は違います。ポジションサイズの計算は後者です。発注できる金額いっぱいまで使う必要はありません。

許容損失額はどう決める?1%・2%ルールの考え方

許容損失額は、1回の取引で見込む損失の予算です。金額で決めても、基準にする資金の一定割合で決めても、数量を求める計算は同じです。

基準資金30万円と仮定した場合

  • 1%を使う例:30万円 × 0.01 = 3,000円
  • 2%を使う例:30万円 × 0.02 = 6,000円

「2%ルール」は、1回の予定損失を基準資金の2%以内にする考え方です。2%は選択肢の一つで、誰にでも合う安全基準ではありません。本記事の1%も計算用の仮定であり、推奨値ではありません。

基準資金には、生活費や近く使う予定のお金を含めません。ここでは、含み損益を反映した口座の純資産のうち、FXに充てると決めた額を基準にします。入金時の残高を使い続けると、損失が出た後にリスクの割合が大きくなります。口座表示の違いは必要・有効・余剰証拠金の違いで確認できます。

毎回、その時点の資金の1%ずつを失うと仮定した10連敗後の残りは約90.4%、2%ずつなら約81.7%です(計算は0.99の10乗、0.98の10乗。費用・入出金なし)。小さい率でも損失は積み重なります。損切りを実行できない状態なら、率だけを変えて取引を続ける前に売買計画を見直してください。

損切り幅は「新規と決済の価格差」で確認する

米ドル円で、買いなら新規価格より下、売りなら上に損切り価格を置く例を考えます。

どちらも1通貨あたりの予定損失は0.30円です。買いと売りで損切りの方向は逆ですが、損失額を求めるときは差の大きさを使います。同じ価格で損切りする設定では値幅が0となり、この式で数量は計算できません。

レートは、新規買いならAsk、決済売りならBid、新規売りならBid、決済買いならAskを使います。同じチャートの線だけから測った幅と、実際に取引する価格差を混ぜないことが大切です。売買の表示や注文方法はFXの注文方法も確認してください。

計算例・早見表|端数を切り捨てた後に損失を検算する

以下は基準資金30万円、許容率1%と仮定した損失予算3,000円の比較です。米ドル円の価格差から計算し、最低数量と注文刻みをともに1,000通貨、またはともに1万通貨とする2つの注文条件で比べます。

表は横にスクロールできます。数量はすべて通貨数で表示しています。

損失予算3,000円での数量比較(費用前・証拠金は別確認)
損切り幅計算上の数量1,000通貨単位
数量/予定損失
1万通貨単位
数量/予定損失
0.30円
30pips
10,000通貨10,000通貨
3,000円
10,000通貨
3,000円
0.40円
40pips
7,500通貨7,000通貨
2,800円
最低数量未満
この条件では見送り
0.50円
50pips
6,000通貨6,000通貨
3,000円
最低数量未満
この条件では見送り

この表では1pip=0.01円。pipの表示単位や注文条件は会社・商品で異なります。最小数量・刻みは比較用の仮定です。

40pipsの行を手計算すると

  1. 3,000円 ÷ 0.40円 = 7,500通貨
  2. 1,000通貨刻みに切り捨て → 7,000通貨
  3. 7,000通貨 × 0.40円 = 予定損失2,800円

8,000通貨に切り上げると3,200円になり、予算を超えます。余った200円を使い切る必要はありません。なお、最低数量が1万通貨なら1万通貨 × 0.40円=4,000円となるため、この予算では発注できません。

率を1%から2%へ変え、他の条件が同じなら計算上の数量は2倍になります。反対に損切り幅を2倍にすると数量は半分です。資金・許容額・値幅のどれかが変わったら、以前のロットをそのまま使わず計算し直します。

通貨数量を注文画面のロット数に直す

入力するロット数 = 通貨数量 ÷ その商品の1ロットあたりの通貨数

7,000通貨は、1ロット=1万通貨なら0.7ロット、1ロット=1,000通貨なら7ロットです。ただし、0.7ロットを入力できるかは最低数量・刻み次第です。「1ロットは何通貨か」と「何通貨ずつ注文できるか」を別々に確かめましょう。会社別の単位はロットの意味と換算にまとめています。

pipsで計算する方法と、円以外で出る損益の換算

pipsで考える場合も、いったん価格差に直せば同じ式が使えます。本文の例は対円ペアの1pipを0.01円、非対円ペアの1pipを0.0001決済通貨とします。会社や画面が別の幅を1pipと呼ぶ場合があるため、表示数だけを移し替えないでください。詳しくはpipsの数え方と会社ごとの違いで確認できます。

「1万通貨あたり1pip=100円」を使う米ドル円の式なら、3,000円 ÷(30pips × 100円)× 10,000通貨 = 10,000通貨です。割り算で出る「1」は1万通貨の何倍かを表すため、最後の1万通貨を忘れないようにします。

ユーロドルはドル、米ドル/スイスフランはフランで換算する

通貨ペアは、原則として右側の通貨が損益の通貨です。円以外なら、その通貨1単位が何円かを使って円に換算します。「ドルを含むペアだからドル円で換算」とは限りません。

通貨ペアの右側を見て円換算する
通貨ペア損益の通貨円換算に使う値
USD/JPY(米ドル円)円換算不要(1)
EUR/USD(ユーロドル)米ドル1米ドルあたりの円
USD/CHF(米ドル/スイスフラン)スイスフラン1スイスフランあたりの円
EUR/GBP(ユーロ/ポンド)英ポンド1英ポンドあたりの円

通貨数量 = 円の損失予算 ÷(損切りまでの価格差 × 決済通貨の円換算レート)

ユーロドル:換算レートも変わる例

1.0800ドルで買い、1.0760ドルで売るなら価格差は0.0040ドル(この例では40pips)。損失予算3,000円、1ドル=150円とすると、

3,000円 ÷(0.0040ドル × 150円)= 5,000通貨

1ドル=160円で見積もり直すと、計算値は4,687.5通貨です。1,000通貨刻みなら4,000通貨へ切り捨て、予定損失は4,000 × 0.0040 × 160=2,560円。5,000通貨のままなら3,200円になります。

換算レートも説明用の仮定です。実際の換算時点、損益の符号に応じたBid・Ask、端数処理は会社の取引ルールに従います。今の換算レートで将来の円損失額を固定できるわけではありません。

対円・非対円は円換算が必要かどうかの区分です。ドルストレート・クロスという分類とは別の軸なので、名称ではなくペアの右側を確かめます。分類の整理は通貨ペアの見方へ進んでください。

数量が出たら、費用と必要証拠金を確認する

損失予算を値幅だけで使い切らない

実際の約定を想定したAsk・Bidの価格差を使っていれば、その差に含まれるスプレッドをもう一度足す必要はありません。一方、チャートの同じ側のレートで測った幅は、そのまま約定損失とは限りません。

手数料や支払スワップ、約定価格のずれを見込むなら、値幅に使う予算を減らして試算します。たとえば3,000円のうち300円を別に留保する仮定なら、値幅0.30円に使うのは2,700円。数量は9,000通貨になります。留保額を設けても、急変時の損失上限は保証できません。

損失予算と証拠金は別の数字

国内の個人向けFXでは、想定元本の4%以上の証拠金が必要です。4%は制度上の最低水準であり、実際の率や計算方式は会社・商品によって異なります。

米ドル円150円で1万通貨、証拠金率4%と仮定すると、必要証拠金は150円 × 1万通貨 × 4%=6万円です。同じ建玉の0.30円の値動きによる損失は3,000円なので、両者を混同しないようにします。

注文が通っても、含み損で証拠金維持率は下がります。建玉全体の必要証拠金、注文中の拘束額、ロスカット条件を確認し、余力が足りなければ数量を減らすか見送ります。具体的な確認先は証拠金の計算とロスカットの仕組みです。取引額の大きさは実効レバレッジでも確認できます。

複数ポジションがあるなら、残りの損失予算から計算する

1本ずつ計算しても、同時に損切りすれば損失は重なります。新規注文だけを見る前に、口座全体で引き受ける予定損失と、すでに使っている分を分けます。

現在からの追加損失を3,000円までと仮定する例

  • 保有中の建玉を現在の決済可能レートから各損切り価格まで動かした追加損失:合計1,800円
  • 新しい建玉に使える残り:3,000円 − 1,800円 = 1,200円
  • 新規の米ドル円の損切り幅0.30円:1,200円 ÷ 0.30円 = 4,000通貨

この例は費用前。今の含み損を反映した純資産を起点にし、現在から先の損失でそろえています。元の取得価格から損失を数える管理表と混ぜると二重計上になるため、基準時点を統一します。

米ドル円とユーロ円を同時に買うなど、複数の建玉に円売りが共通することもあります。通貨ペアが違っても、円高で同時に損失が出る可能性があります。含み益による相殺や相関が続くことを当てにして、損失予算を使い回さないようにします。

新規注文に使える残りが0円以下なら、この予算内で追加する数量は0です。建玉と決済注文を日々確認する手順はポジション管理のやり方で扱います。

計算どおりに発注できないときの見直し方

数量を見直すときによくある疑問

毎回計算する必要がありますか?

資金、許容額、損切り幅、円換算レートが同じなら計算値も同じです。どれかが変わったとき、または別の建玉を追加したときは計算し直します。毎回の手計算はポジションサイズ計算機で補えますが、会社の最低数量や注文刻みは別に確認してください。

損切り幅を決めていない場合も計算できますか?

この方法には、どの価格で損切りするかという前提が必要です。未定なら、まず売買計画と撤退条件を整理します。ロスカットの発動価格を自分の損切り価格の代わりに使うと、口座全体や会社の条件に左右されます。

発注前は、数量から損失額へ計算を戻す

損失予算から出した数量を注文単位に合わせ、その数量でいくら失う想定かを掛け算で確かめる。この往復をすると、単位や端数の間違いに気づきやすくなります。

  1. 数量 × 損切りまでの価格差 × 円換算レートで、予定損失を再計算する。
  2. 費用・保有建玉の追加損失・必要証拠金を確認する。
  3. 注文画面の通貨数量、ロット単位、損切り注文が計画と合っているか照合する。

条件を入れて試算するならFXポジションサイズ計算機へ。数量を決めた後は、建玉と決済注文の管理につなげてください。

根拠と計算例の作り方

制度とリスクは次の公式資料で確認しています。本文のレート・損失率・注文単位は説明用の仮定で、相場予測や特定商品の推奨ではありません。確認時点はページ上部の最終更新日です。

編集・運営:金融ナンバーワンサイト。調査・構成・検算に生成AIの支援を使用し、公式資料との照合と別視点の計算確認を行っています。実取引の成績や利用者試験を示す記事ではありません。編集方針

FXの損失は計算上の予算に収まるとは限りません。 逆指値やロスカットを設定していても、相場の急変や流動性の低下により予定価格で決済できず、預けた証拠金を上回る損失が生じるおそれがあります。

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