ボリンジャーバンドの見方・使い方|設定20・2σを図解
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ボリンジャーバンドは、最近の価格と比べて今の価格がどの位置にあるか、値動きのばらつきがどれほど大きいかを読む指標です。まずは20期間の移動平均線と、その上下の±2σで形を確認します。
見る順番は「幅 → 中心線 → 終値の位置」。
帯が縮んでいるか広がっているかを見て、中心線の向きと、確定した足の終値を確認します。上の帯に触れただけで売り、下の帯に触れただけで買い、と決める指標ではありません。
チャートの形から将来の値動きや利益は保証されません。FXには損失があり、相場急変時には預けた証拠金を超えることもあります。売買を検討する場合は、決済方法と数量も先に決めます。
ボリンジャーバンドとは|平均の上下に、値動きで広がる帯を引く
ジョン・ボリンジャー氏が考案した指標で、基本形は中心線と上下のバンドの3本です。標準的な計算では中心に単純移動平均線(SMA)を使い、同じ期間の価格から標準偏差を求めます。σ(シグマ)は、この標準偏差を表す記号です。
中心線 = 過去20本の終値の平均
上側バンド = 中心線 + 標準偏差 × 2
下側バンド = 中心線 − 標準偏差 × 2
たとえば中心線が150円、標準偏差が0.5円なら、上側は151円、下側は149円です。ばらつきが大きくなれば帯は広がり、小さくなれば狭まります。上下に一定の円幅を足す線ではありません。
上側に近い価格は、その期間の価格群に対して相対的に高い位置にあります。相対的に高いことと、これから下がることは別です。平均の計算を確認したいときは移動平均線の見方へ進んでください。
計算の前提を詳しく確認する
本ページの図は終値を使い、対象の確定足を含む直近20本で計算します。標準偏差は「各終値と平均の差を二乗 → 20本分を合計 → 20で割る → 平方根を取る」という母標準偏差です。上下のバンドはその2倍を平均へ加減します。20本に満たない区間には描画しません。
この計算の基本形は考案者によるボリンジャーバンドの説明で確認しています。EMAを使う変形や、別の入力価格を使う設定とは区別してください。
「±2σなら95%戻る」とは考えない
「約95%」は、正規分布で平均から標準偏差の2倍以内に入る割合の話です。相場の価格がその前提に当てはまるとは限らず、ましてバンドへ触れた後に反転する確率ではありません。考案者も、標準偏差を使っていることから統計的な確率を決めつけないよう注意しています。
設定は20期間・2σから。期間は「日数」ではなく「足の本数」
20期間・2σは考案者が示す初期設定です。まずこの値で表示を確認し、変える場合は目的と検証条件をそろえます。どの通貨ペア・時間足にも最も有利な設定が決まっているわけではありません。
| 項目 | 設定・確認点 |
|---|---|
| 期間 | 20本。5分足なら5分足20本、1時間足なら1時間足20本。日足なら日足20本。 |
| 中心線 | SMA(単純移動平均)。同じ期間の終値から計算。 |
| 偏差の倍率 | 2。中心線と+2σ・−2σの3本を表示。 |
| 適用価格 | 終値(Close)。高値・安値・代表価格の設定と混在させない。 |
| シフト | 0。線を左右へずらさず、対象の足と同じ位置で比較。 |
| 足の状態 | 確定足。形成中の足は価格に応じて帯も変わる。 |
取引のない時間や欠けた足があると、20本が単純な経過時間と一致しない場合もあります。20期間を、どの時間足でも20日間と読み替えないようにしてください。
アプリ同士で形が違うときは、設定を動かす前に照合する
通貨ペア、価格の配信会社、Bid・Askなどの価格種別、時間足と足の区切り、適用価格、計算方法、シフト、確定状態を順に確認します。同じ「米ドル/円・20・2」でも、元の価格が違えば線は一致しません。画面の基本操作はFXチャートの見方へ。
期間を変えるときには偏差倍率も検討します。考案者は、価格が帯に収まる程度をそろえる考え方として10期間・1.9、50期間・2.1という調整例を示しています。利益が出やすくなるという意味ではありません。過去の一場面にだけ合うまで数値を動かすと、その後にも通用するのか判断しにくくなります。
バンドの幅と、価格の動く向きを分けて読む
スクイーズやバンドウォークは、同じ順番で必ず現れる四段階ではありません。幅の変化と価格の位置は、別々に観察すると整理しやすくなります。
スクイーズ|最近の状態に比べて帯が狭い
バンドが収縮し、計算期間の価格のばらつきが小さくなった状態です。低い変動性に注目する場面ですが、幅が狭いだけでは次に上へ動くか下へ動くかは分かりません。動き出す時刻も決まりません。
エクスパンション|帯の幅が広がる
価格のばらつきが増えて、帯が広がった状態です。上昇でも下落でも、往復する荒い値動きでも起こります。拡大をそのまま「上昇トレンド発生」と読むのではなく、中心線と直近高値・安値も確認します。
バンドウォーク|価格が片側の帯に沿う
トレンドがあると、価格が上側または下側のバンドに沿って進むことがあります。上側に張りついているから割高で売り、とは限りません。何本続けば確定という共通の本数ルールも、本ページでは設けません。
ボージ|過去に比べて幅が大きく広がる
考案者の資料では、一定の過去期間に対して幅が最大となる状態をボージとしています。ただし、その場で今後を含めた最大幅と判断することはできません。過去と比べて広いことと、トレンドの終わりが確定したことは別です。幅が縮み始めても、価格が必ず反転するわけではありません。
共通の仮想データで見る、高値・終値・次の足の3つの例
ここでは共通の30本の架空終値を用意し、その後の足だけを変えました。確定後に計算したバンドと、その足の高値・終値を比較します。黒線は終値、緑線は上下の2σ、破線は20期間SMA、青い縦線は注目する足の高値から安値です。
米ドル/円を想定した教材用データです。実際の相場・検証成績・出現確率を示しません。足の途中の価格経路や、その時点のバンドの動きは再現していません。形成中の帯に実際に触れた時刻は、この図だけでは分かりません。
A:高値は上側バンドより高いが、終値は帯の内側
確認できること:高値と終値で位置が違い、この足は帯の外では引けていません。「終値が上へ抜けた」として扱うことはできません。
まだ言えないこと:次の足が下がるとは限りません。高値が上側バンドより高かっただけで反転を決めず、次の確定足や直近の高値・安値を確認します。
B:終値が上側バンドの外に出た
確認できること:終値が帯の外に出て、Aより幅も広がっています。考案者のルールでは、外側での終値はまず継続の可能性を見る材料とされています。
まだ言えないこと:次も上昇する保証はありません。帯の外という一点を発注の合図にせず、次の足でも価格が保たれるか、直近高値を更新するかを追います。
C:Bの次の足で、終値が帯の内側へ戻った
確認できること:外側での推移は続いていません。Bで考えた継続の見立てを、そのまま維持するか見直す場面です。
まだ言えないこと:これだけで下降トレンドへの転換は確定しません。保有中なら、事前に決めた決済条件と数量を確認します。
違いは、チャートを見た後に「順張り向き」「逆張り向き」と名前を付けることではなく、その時点で確認できた値を分けて記録することです。次の足まで見えたCの情報を、Bの時点で分かっていたことにしないようにします。
図の条件と計算結果を見る
共通の終値30本は、150円に「0、+0.08、−0.06、+0.12、−0.10、+0.04、−0.04、+0.10、−0.08、+0.02」を加えた10本を3回繰り返しています。Aは次の終値150.06、Bは150.60、CはBの後に150.02を加えます。対象足を含む20本・母標準偏差・倍率2・シフト0。内部計算は丸めず、本文のバンド値だけ小数第3位に丸めています。
| 例 | 中心線 | 上側 | 下側 |
|---|---|---|---|
| A | 150.011 | 150.159 | 149.863 |
| B | 150.038 | 150.335 | 149.741 |
| C | 150.035 | 150.331 | 149.739 |
順張りを検討するとき|外側の終値と、その後を確認する
値動きの方向についていく使い方では、収縮後に価格がどちらへ動いたか、帯が広がっているか、終値が外側にあるかを確認します。Bのような場面でも、抜けた後に帯内へ戻ることがあります。いわゆる「だまし」やヘッドフェイクを、最初から除外できるわけではありません。
買いの見立てなら直近高値の更新やその後の価格維持、売りなら直近安値の更新などを確認します。そのうえで、どの動きが出たら見立てを取り消すかを先に決めます。ミドルバンド割れや最大幅だけを、どの取引でも共通の決済条件にはしません。
逆張りを検討するとき|帯の端と、価格が止まった根拠を分ける
平均方向への戻りを考える場合も、上側・下側への接触だけでは材料が足りません。直近の高値・安値が更新されているか、反転を考える価格帯に何度も止められているか、帯や中心線の向きが変わっていないかを確認します。
横ばいに見えていた相場からトレンドが始まることもあります。「レンジだから逆張りしてよい」という許可証にはなりません。方向の整理は高値・安値でトレンドを見る考え方、注文の出口は逆指値などの注文方法、数量はポジションサイズ計算機へつなげて確認してください。
%bは価格の位置、BandWidthは帯の幅
線だけでは比べにくいときは、派生指標で位置と幅を分けて数値にできます。どちらも元のボリンジャーバンドから計算するので、新しい独立した売買根拠が二つ増えるわけではありません。
%b =(価格 − 下側バンド)÷(上側 − 下側)
BandWidth(%表示)=(上側 − 下側)÷ 中心線 × 100
%bは下側で0、中心線で0.5、上側で1です。帯の外なら0未満や1超にもなります。BandWidthは中心線に対する帯幅の割合で、以下は百分率表示です。ツールの0〜1表示・0〜100表示や、名称の違いを確認してから比べます。
| 条件 | 上側/下側 | %b | BandWidth |
|---|---|---|---|
| 標準偏差0.5円 | 151円/149円 | 0.75 | 約1.33% |
| 標準偏差1円 | 152円/148円 | 0.625 | 約2.67% |
価格が同じでも、帯が広い後者では、価格の位置は上端から遠くなります。「150.50円だから高い」と価格だけで決めず、その時の帯と組み合わせて読むための数値です。この表は独立した計算例で、A〜Cの価格系列とは別です。
%bは上下の帯が同じ値なら分母が0となり計算できません。BandWidthも中心線0では計算できません。どちらも0を代わりの答えにしません。また「BandWidthが何%以下なら必ずスクイーズ」という全市場共通の線引きはせず、同じ通貨ペア・設定・比較期間の推移を見ます。
ほかの指標を足す前に、何を確認したいか決める
ボリンジャーバンドは位置と幅を読みやすくします。追加する指標は、そこに足りない問いを確かめるために選びます。似た計算を重ねて、サインの数だけ自信を強めないことが大切です。
RSIを使うなら、価格変化の勢いを見る
RSIは一定期間の上昇・下落の変化から相対的な強さを示します。帯に対する位置と、価格変化の勢いを見比べる使い方ができます。ただし、上側接触とRSIの高水準がそろっても、下落を保証しません。計算やダイバージェンスはRSIの見方で確認できます。
MACDや移動平均線とは、見ている情報の重複に注意
MACDは移動平均の差を使います。ボリンジャーバンドの中心線と同じ20期間SMAをさらに表示した場合は、同じ線を二つ見ていることになります。MACDの仕組みと役割を区別し、組み合わせ全体は複数指標の使い分けで整理してください。併用しても、だましを避けられるとは限りません。
実際のチャートでは、この順番でメモする
- 条件:通貨ペア、配信元、時間足、時刻、20・2などの設定、足の確定状態。
- 観察:帯の幅、中心線の向き、高値・安値・終値がどこにあるか。
- 見立て:継続・平均方向への戻り・まだ判断できない、のどれを考えたか。
- 見直す条件:次の終値が帯内へ戻るなど、何が変わったら考え直すか。
- 取引する場合の条件:決済方法、数量、費用、予定と異なる価格で約定した場合の負担。
まずはデモでの確認や記録から始められます。BからCへ変わったときに、後からBの判断を書き換えず、どの情報が増えたのかを追うと振り返りやすくなります。
よくある設定の疑問
±1σや±3σも、全部表示する必要がある?
まず中心線と±2σの3本で、幅と位置を読むことができます。追加する場合は、内側の推移を見たいのか、大きく外れた位置を区別したいのか、用途を決めます。線が増えても、将来の方向について得られる保証は増えません。
バンドの外で引けたら、次の足ですぐ注文する?
外側の終値は観察できた事実です。注文するかどうかは、時間軸や決済・数量のルールを含めて別に判断します。帯の外側という情報だけで、売買を決める必要はありません。
帯の端より先に、幅と終値の位置を確認する
ボリンジャーバンドは、価格の位置を最近のばらつきと一緒に読む道具です。20期間・2σを出発点に、帯の幅、中心線、確定した終値を順に見てください。高値が帯を超えたのか、終値が外に出たのか、次の足で何が変わったのかを分けると、一つの接触だけで決めつけずに読めます。
原典と、このページの図について
基本定義・計算は考案者による解説、利用上の注意と設定例はJohn Bollingerの公式ルールを確認しました。派生指標の幅については考案者のBandWidth資料(PDF)も参照しています。
A〜Cの図は説明用に作った価格から当サイトで再計算したものです。他社のチャート画像や取引成績の転載ではありません。調査・構成・計算の照合にAIを利用しています。制作・編集の責任主体は金融ナンバーワンサイトです。編集方針、金融庁のFXに関する注意点も確認できます。