海外赴任・移住でFX口座はどうなる?原則解約と例外・手続きを図解で解説
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ヒナコ
来年から海外赴任になりそうなんです。いま使っているFX口座って、海外に行ったらどうなるんですか?
トシ
結論から言うと、日本の非居住者になるなら原則解約だ。SBI FXトレードや外為どっとコムなど大手の多くが、公式FAQで、非居住者になると口座を維持できない旨を明記している。
ヒナコ
えっ、どの会社もダメなんですか? 続けられる方法はないんでしょうか……。
トシ
例外は少数だがある。ヒロセ通商のように、海外在住者向けの手続きを公式に案内している会社も存在する。原則と例外、出国前後の手続きをこの記事で順に整理していく。
※FX取引はレバレッジを利用するため、投資元本を超える損失が発生する可能性があります。取引は余裕資金で行い、リスクを十分に理解した上でご利用ください。
海外赴任・移住が決まったら、国内FX口座は原則「出国前に解約」です。例外となる会社と手続き・税金・帰国後の再開まで、公式の一次情報だけで整理します。
- 分岐①:住民票を日本に残す短期滞在(出張・1年未満の赴任など):非居住者に当たらない場合、解約不要のケースがあります。SBI FXトレードは公式FAQで「短期滞在等で住民票を除票しない場合は解約不要」と明記しています。ただし対応は会社ごとに異なるため、利用中の会社への確認が前提です。
- 分岐②:1年以上の予定で出国する(海外転出届を出す)=非居住者:大半の国内FX会社では原則解約です。出国前にポジションをすべて決済し、資金を出金したうえで解約手続きを行います。
- 分岐③:非居住者になっても継続したい:海外在住に対応する国内FX会社は少数ですが存在します(ヒロセ通商・JFX。ヒロセ通商は米国・カナダ在住不可。JFXの対象国は個別確認)。出国前の個別確認が前提です。
→ 主要13社の公式見解一覧を見る
※FXはレバレッジを利用する取引であり、相場変動により預けた証拠金を上回る損失が生じるおそれがあります。海外からの取引可否にかかわらず、余裕資金の範囲での利用が前提です。
あなたはどの分岐?出国パターン別の判定フロー
分かれ目は「海外転出届を出すか」と「1年以上の予定か」の2つです。
冒頭の3分岐のどれに当たるかは、次の2つの質問で判定できます。「1年以上」が分かれ目になるのは、所得税法の考え方で、1年以上の予定で海外勤務する場合は一般的に非居住者と推定されるためです(国税庁タックスアンサーNo.1923・No.2010)。
海外転出届を出さない短期滞在(分岐①)は解約不要のケースがあります。1年以上の予定で転出届を出すと非居住者となり、大半の国内FX会社では原則解約です(分岐②)。継続したい場合は、ヒロセ通商など海外在住に対応する少数の例外があります(分岐③)。いずれの分岐でも、最終判断の前に利用中の会社への確認が必要です。
主要13社の「海外転出時の扱い」公式見解一覧【2026年7月18日確認】
「自分の会社はどうなのか」が最初の関心事だと思います。主要13社の公式見解を一覧にまとめました。
各社の公式サイト・公式FAQの記載を確認した結果です。うわさや体験談ではなく、根拠はすべて各社の公式情報です。
- ×=解約必須(非居住者は口座を維持できない旨を公式が案内)
- ◇=証券総合口座は手続きで維持可。FXの建玉は出国前の決済・確認が必要(楽天証券は決済必須を明記。松井証券は出国前に同社へ確認)
- △=海外転出時の扱いの公表なし。直接の確認が必要
- ○=海外在住対応あり(海外在住者向けの口座・手続きを公式に案内)
| 会社(公式リンク) | 海外転出時の扱い | 根拠・確認日 |
|---|---|---|
| SBI FXトレード | × 解約必須 | 非居住者は取引継続不可。全建玉決済・全額出金のうえ解約。住民票を残す短期滞在は解約不要と明記(原文確認済・2026-07-18) |
| 外為どっとコム | × 解約必須 | 居住地国が「日本国のみ」でなくなる場合は口座閉鎖が必要(原文確認済・2026-07-18) |
| サクソバンク証券 | × 解約必須 | 国内在住者のみサービス提供。海外在住となった場合は解約手続き(原文確認済・2026-07-18) |
| GMOクリック証券 | × 解約必須 | 海外滞在6か月以上の場合は口座解約手続き(原文確認済・2026-07-18) |
| DMM FX | × 解約必須 | 国外居住となる場合はアカウント解約が必要(FAQ実在確認・2026-07-18) |
| みんなのFX(トレイダーズ証券) | × 解約必須 | 海外居住となった場合は解約が必要(FAQ実在確認・2026-07-18) |
| 松井証券(MATSUI FX) | ◇ 総合口座は維持可・FX建玉は要確認 | 届出により証券総合口座は維持可(原文確認済)。FX建玉の扱いは出国前に同社へ確認(2026-07-18) |
| 楽天証券(楽天FX) | ◇ 総合口座は維持可・FXは不可 | 出国手続きで総合口座は維持可だが、FXは保有・取引とも不可=出国前に決済(原文確認済・2026-07-18) |
| IG証券 | △ 公表なし・要確認 | 日本国内居住が取引開始基準。非居住者化後の扱いは公表なし(基準ページ原文確認済・2026-07-18) |
| 外為オンライン | △ 公表なし・要確認 | 海外転出時の取扱いを公式FAQで公表していない(FAQ本文確認済・2026-07-18) |
| セントラル短資FX | △ 公表なし・要確認 | 非居住者向けの公式案内は確認できず。口座開設は国内住所が条件(公式ページ確認・2026-07-18) |
| JFX | ○ 海外在住対応あり | 海外在住者の口座開設を想定した公式FAQあり。詳細条件は個別確認(FAQ実在確認・2026-07-18) |
| ヒロセ通商(LION FX) | ○ 海外在住対応あり | 海外在住者の口座開設可(米国・カナダは不可)。国外住所変更後の取引継続可を公式FAQが明言(原文確認済・2026-07-18) |
・並び順は対応区分(×→◇→△→○)ごとの整理で、区分内は五十音順です。優劣やおすすめ順ではありません。
・各社の対応方針は規約・FAQの改定で変わります。手続き前に各社公式サイトで最新の記載をご確認ください。
・「原文確認済」=公式ページ本文を直接確認、「FAQ実在確認」=公式FAQの存在と要旨を確認(本文の直接取得は不可)を表します。
△の3社について補足します。外為オンラインは海外転出時の取扱いを公式サイトで公表していないため、直接の確認が必要です。セントラル短資FXでは非居住者向けの公式案内は確認できません。海外転出を予定している場合は事前に同社サポートへ確認が必要です。IG証券は日本国内に居住していることを取引開始基準としており、非居住者となった場合は口座利用が制限される可能性があります。詳細は同社への確認が必要です。
「維持できないなら、海外のFX業者に乗り換えればいいのでは」と考える方もいるかもしれません。ただ、金融庁は無登録の海外所在業者について注意喚起を行っており、出金トラブル等のリスクは軽視できません。詳しくは海外FX業者の危険性で解説しています。国内業者と海外業者の制度面の違いを整理したい方は国内FXと海外FXの違いも参考になります。
海外在住に対応している数少ない国内FX会社:ヒロセ通商
13社を確認した結果、海外在住者向けの窓口を公式に用意しているのはヒロセ通商(LION FX)とグループ会社のJFXだけでした。
ヒロセ通商は、海外在住者の口座開設と国外への住所変更手続きを公式に案内している数少ない国内FX会社です。公式FAQは「国外に住所が変わりました。取引は継続できますか?」という質問に「できます」と明言し、登録情報変更フォームからの住所変更手続きを案内しています(2026年7月18日確認)。ただし、居住する国・地域でFX取引が法律で禁止されている場合は、取引と口座の継続を控えるよう求められており、禁止されているかどうかの確認は本人の責務とされています。
公式FAQで確認できる範囲では、次のような案内があります。
- 海外在住者の口座開設に対応(対象はFX口座のみ。LION CFDは国内居住者限定)。米国・カナダ在住者は口座開設不可
- 海外在住者はマイナンバーの提出が不要(居住地国が日本のみでない場合は「特定取引を行う者の届出書」の提出が必要)
- 「国外に住所が変わった」場合の変更手続きFAQがあり、専用フォームと海外住所が記載された本人確認書類(パスポート・在留証明書・現地の運転免許証など)で手続きする
グループ会社のJFX(MATRIX TRADER)にも、海外在住者の口座開設を想定した公式FAQがあります(居住国の法令でFX取引が禁止されていないことの確認が必要)。詳細な条件は公表情報だけでは確認しきれないため、利用を考える場合は同社への問い合わせが前提です。
申し込み・手続きの前に確認したい3つの注意点
2. 居住国の法規制・個別事情により扱いが異なります。出国前に同社サポートへ直接確認したうえで手続きを進めてください。
3. FXはレバレッジ取引です。相場変動により預けた証拠金を上回る損失が生じるおそれがあります。海外生活の資金計画に影響しない余裕資金の範囲でご利用ください。
届け出をせずに黙って維持するとどうなるか
公表されている範囲では、会社の任意のタイミングでポジションを決済される可能性があります。
「黙っていれば分からないのでは」と考えたくなる気持ちは分かります。ただ、各社は公式サイトで、届け出のない海外居住が判明した場合の対応をあらかじめ示しています。公表されている範囲では次のとおりです。
- SBI FXトレード:公式FAQで、解約せずに海外移住が判明した場合、同社の任意の時期に建玉が決済され、新規注文が制限される場合があると案内しています。
- 楽天証券:公式の出国手続き案内で、書類到着時点で建玉が残っている場合は同社の任意で決済すると案内しています。
- 松井証券:公式FAQで、出国の連絡から90日以内に所定の書面提出がない場合、預り資産の任意売却や口座解約の可能性があると案内しています。
つまり、公表情報から言えるのは、自分の望まないタイミングでポジションを決済される可能性があるということです。相場状況によっては大きな損失が確定しかねません。なお、こうした対応の有無・内容は会社ごとに異なり、上記は各社が公表している記載の紹介です。
各社が非居住者との取引を制限する背景には、犯罪収益移転防止法に基づく取引時確認(住居の確認)や、海外の金融規制への抵触リスクがあるとされますが、具体的な取扱いは各社の判断によります。
すでに出国してしまった場合は
手続きをしないまま出国してしまった場合でも、対応の基本は変わりません。まず利用中の各社サポートへ現状を正直に連絡し、案内された手続き(決済・出金・解約または届出)に従ってください。税務上の扱いが気になる場合は、税務署または税理士への相談が近道です。
出国前チェックリスト:3か月前から帰国後までの時系列
やるべきことは多いですが、時系列に並べると迷いません。出国3か月前からの流れを図とリストで確認していきます。
出国3か月前の「各社確認」から始めるのが肝心です。1か月前までに解約または継続の届出と出金を済ませ、出国直前に海外転出届とマイナンバーカードの国外継続利用申請を同時に行います。納税管理人を届け出ない場合は、出国までに準確定申告が必要です。
図の内容をチェックリストとして書き出します。
出国3か月前まで
- 利用中のFX会社・証券会社すべてについて、海外転出時の扱いを公式FAQで確認する(上の13社表が入口になります)
- 公表がない会社・不明点がある会社は、サポートへ直接問い合わせる
- ポジションをいつまでに決済するか、方針を決める
- 帯同する配偶者名義の口座も同じように確認する(家族の口座を一括で手続きする仕組みはなく、名義人ごとの手続きが必要です)
出国1か月前まで
- 解約する会社:建玉をすべて決済し、資金を出金のうえ解約手続きを行う
- 継続する会社(ヒロセ通商等):国外への住所変更等の手続きに必要な書類を確認・準備する
- 納税管理人を選任するかどうかを決め、選任する場合は税務署へ届け出る
- NISA・証券口座の出国手続きを進める(詳細は後述)
出国直前
- 市区町村へ海外転出届を提出する。このときマイナンバーカードの国外継続利用申請も同時に行う(詳細は次の章)
- 残っている建玉があれば決済する
- 納税管理人を届け出ない場合は、出国までにその年の所得の確定申告(準確定申告)を済ませる
出国後・帰国後
- 手続き書類の控えを保管し、現地の税務ルールを確認する
- 帰国後は住民登録から順に手続きして口座を再開する(後述の章で解説します)
海外転出でマイナンバーカードはどうなる?2024年5月27日からの新ルール
「海外転出するとマイナンバーが失効する」という情報を見かけますが、現在のルールでは正確ではありません。誤解が多い部分なので、枠で整理します。
・12桁のマイナンバー(個人番号)そのものは、海外転出しても変わらず、失効もしません。原則として生涯同じ番号です。
・マイナンバーカードは、2024年5月27日から国外転出後も継続利用できるようになりました(日本国籍の方が対象)。
・手続きは、市区町村へ国外転出届を提出するときに「個人番号カード国外継続利用申請書」とカードを提出します。カード券面に「国外転出 ○年×月△日」と追記され、国外転出者向けの電子証明書が発行されます。
・国外転出予定日の前日までに手続きをしないと、カードは転出予定日に失効します。転出届と同時に済ませるのが安全です。
・2015年10月5日以降に国外転出済みでカードを持っていない方は、国外からの新規申請も可能です。
なお、ヒロセ通商の海外在住者向け口座ではマイナンバーの提出自体が不要とされているなど、FX口座の手続き上の扱いは会社ごとに異なります。カードを継続利用するかどうかにかかわらず、各社の案内に沿って手続きしてください。
海外赴任とFXの税金:出国前に知っておく3つの論点
税金は「出国する年」「非居住者でいる期間」「出国時(資産1億円以上の方)」の3つに分けると整理しやすくなります。
なお、居住者としてのFXの税金の基本(申告分離課税20.315%・損失の3年繰越など)はFXの税金と確定申告で解説しています。
①出国する年の確定申告:納税管理人と準確定申告
出国してもその年の所得の申告義務はなくなりません。ポイントは納税管理人(あなたに代わって申告・納税を行う人)を届け出るかどうかです。
- 納税管理人を選任・届出する場合:通常どおり、翌年の確定申告期限(3月15日)までに納税管理人を通じて申告できます。
- 納税管理人を届け出ないで出国する場合:出国の時までに、その年の1月1日から出国時までの所得について確定申告(いわゆる準確定申告)と納税が必要です。
出典:国税庁タックスアンサーNo.1923・No.1478、納税管理人の届出手続(2026年7月18日確認)
②非居住者でいる間のFXの利益はどう課税される?
非居住者は「国内源泉所得」に限り日本の課税対象になります(国税庁No.2873)。ではその期間に国内FX口座で利益が出たらどうなるのか。ここは注意が必要です。
非居住者期間中に国内FX口座で生じた利益の課税関係は、恒久的施設の有無や赴任先との租税条約によって取扱いが異なり、居住者と同じ申告分離課税(20.315%)が当然に適用されるわけではありません。出国前に税務署または税理士への確認をおすすめします。
赴任先の国での課税(現地の税制)も別途関わってきます。個別事情による差が大きい領域なので、この記事では一般論の断定はせず、税務署・税理士への確認を前提としてください。
③出国税(国外転出時課税)とFXの未決済ポジション
対象資産1億円以上の方に限られる制度ですが、FXに関わる見落としやすい論点なので触れておきます。
- 国外転出時に1億円以上の対象資産を持つ一定の居住者(転出前10年以内に国内居住5年超)は、対象資産の含み益に所得税が課税されます(国外転出時課税制度)。
- 対象資産には有価証券等のほか「未決済デリバティブ取引」が含まれます。FXの未決済ポジションもこれに該当します。
- 1億円の判定は、FXでは証拠金の額ではなく「決済したものとみなして算出した利益・損失相当額」で行い、有価証券等の評価額と合計します。
- 納税管理人の届出があれば翌年の確定申告期限まで、なければ出国時までの準確定申告で申告します。納税猶予(5年・最長10年)や、5年以内の帰国による課税取消しの仕組みもあります。
出典:国税庁タックスアンサーNo.1478(2026年7月18日確認)
該当しそうな方や判定が微妙な方は、金額が大きいだけに自己判断は避け、税務署または国際税務に明るい税理士へ相談してください。
NISA・証券口座はFXと扱いが違う
同じ「金融口座」でも、出国時の扱いはFXと証券・NISAで異なります。混同しやすいので要点だけ整理します。
- FX口座:ここまで見たとおり、大半の会社で非居住者は維持不可(原則解約)。
- 証券総合口座:松井証券・楽天証券のように、所定の出国手続きで維持できる会社があります。ただし楽天証券ではFXは保有・取引とも不可のため出国前の決済が必要です。松井証券のFX建玉の扱いは出国前に同社への確認が必要です。
- NISA口座:出国日の前日までに金融機関へ「継続適用届出書」を提出すれば、最長5年、居住者とみなされて口座を継続できます(新規の買付は不可)。国外転出時課税の対象者はこの届出書を提出できません。対応は金融機関により異なります(海外転勤等の事由に限る会社、預りがある場合のみの会社など)。
NISAの制度詳細は国税庁のNISA Q&A(一次情報)で確認できます。また、銀行口座や海外送金の扱いはFXとも証券とも異なります。海外赴任にともなう海外送金の手段とコストは海外送金に強いネット銀行の比較で整理しています。
帰国後にFXを再開する手順
帰国すれば、国内FXはまた使えるようになります。手順は次の4ステップです。
- 住民登録:帰国後、市区町村で転入届を出して住民票を戻します。
- マイナンバーの手続き:マイナンバーは出国前と同じ番号です。カードを国外継続利用していた方はそのまま、失効した方は再交付を申請します。
- 各社への届出:口座を維持していた会社(ヒロセ通商等)には帰国と国内住所への変更を届け出ます。継続利用していた証券口座も同様です。
- 口座の再開・再開設:解約した会社を再び使う場合は、新規の口座開設手続きをやり直します。
数年のブランクがあると、相場観もリスク感覚も出国前と同じではありません。再開時は取引数量を落として、少額から慣らし直すのが堅実です。基本から確認し直したい方はFX初心者向けガイドが役に立ちます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 海外赴任中にFX口座を黙って維持するとどうなりますか?
A. 会社ごとに対応は異なりますが、公表されている例では、SBI FXトレードは同社の任意の時期の建玉決済や新規注文の制限を、松井証券は出国連絡から90日以内に書面がない場合の任意売却・口座解約の可能性を、それぞれ公式に案内しています。望まないタイミングで決済される可能性があるため、出国前に各社へ届け出てください。
Q2. 海外在住のまま、新規に国内FX口座を開設できますか?
A. 大半の国内FX会社は日本国内の居住を口座開設の条件としているため、原則できません。例外として、ヒロセ通商とJFXには海外在住者の口座開設を想定した公式案内があります(ヒロセ通商は米国・カナダ在住不可。JFXの対象国は申込前に確認)。居住国の法令でFX取引が禁止されていないことの確認も必要なため、申込前に各社へ確認してください。
Q3. 1年未満の短期赴任で住民票を残す場合も、解約が必要ですか?
A. 非居住者に当たらない場合、解約不要のケースがあります。SBI FXトレードは短期滞在等で住民票を除票しない場合は解約不要と公式FAQに明記しています。ただし対応は会社ごとに異なるため、利用中の会社への確認が必要です。
Q4. 海外赴任中は海外のFX業者を使えばよいのでは?
A. おすすめできません。金融庁は無登録の海外所在業者について注意喚起を行っており、出金に応じてもらえないなどのトラブルが生じても、業者への追及は極めて困難とされています。詳しくは海外FX業者の危険性の解説ページをご覧ください。
Q5. 非居住者の間に国内FX口座で出た利益に、日本の税金はかかりますか?
A. 非居住者のFX利益の課税は、恒久的施設の有無や租税条約により取扱いが異なり、居住者と同じ申告分離課税が当然に適用されるわけではありません。出国前に税務署・税理士へ確認してください。
Q6. 帯同する配偶者のFX口座はどうなりますか?
A. 配偶者名義の口座も、名義人本人による個別の手続きが必要です。家族の口座を一括で手続きする仕組みはありません。出国が決まったら、世帯全員分の口座について同じように各社の対応を確認してください。
リスクについて:FX(外国為替証拠金取引)はレバレッジを利用するため、相場変動により預けた証拠金を上回る損失が生じるおそれがあります。取引は仕組みとリスクを理解したうえで、余裕資金の範囲で行ってください。また、本記事の各社の対応・税制の記載は2026年7月18日時点の公表情報に基づきます。個別の手続き・課税関係は各社および税務署・税理士へご確認ください。
まとめ:出国までに進める3ステップ
海外赴任・移住は準備することが山ほどあり、FX口座は後回しになりがちです。ただ、放置した場合に問題になるのは、決済されないまま相場に残るポジションです。次の3ステップで進めれば、出国までに無理なく片付きます。
- STEP1(今日〜今週):現状把握。利用中のFX会社・証券会社をすべて書き出し、本記事の13社表と各社公式FAQで海外転出時の扱いを確認します。公表がない会社はサポートへ問い合わせます。
- STEP2(出国3か月前〜1か月前):方針決定と手続き。「決済・出金して解約する」か「ヒロセ通商等で継続手続きをする」かを会社ごとに決めて実行します。納税管理人の届出やNISA・証券口座の手続きもこの期間に並行して進めます。
- STEP3(出国直前):最終確認。海外転出届と同時にマイナンバーカードの国外継続利用申請を行い、残った建玉を決済します。納税管理人を届け出ない場合は準確定申告を済ませます。
一つひとつの手続きは難しくありません。早く動いた分だけ、赴任先での生活準備に時間を回せます。この記事が、あなたの出国準備のチェックリスト代わりになれば幸いです。
【公的機関・一次情報】
FX取引はレバレッジを利用するため、投資元本を超える損失が発生する可能性があります。制度・手続きの最終確認は、以下の公的機関の情報をご参照ください。
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