人民元円の見通しとスワップ|CNH・CNYの違いと円高リスク
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人民元円は、1人民元を何円で交換できるかを表すレートです。国内FXの取扱銘柄は主にオフショア人民元のCNH/JPY。見通しを考えるときは、中国の材料に加えて円の動きも見ます。人民元が米ドルに対して上がっても、それ以上に円高が進むと人民元円は下がります。
ニュースの人民元はCNHかCNYか。ドル円とドル人民元はそれぞれどちらに動いているか。想定する為替差損を、受取スワップでどこまで補えるか。この順に見ると、通貨の見通しと口座の条件を整理できます。
※配信に遅延する可能性もあり、実際の取引レートとの間に相違が生じる場合があります。
上の配信レートは参考値です。遅延や配信元による差があるため、注文には利用するFX会社の売値・買値を確認してください。
CNHとCNYの違いは、人民元を取引する市場
CNHとCNYは同じ人民元です。中国本土で取引されるオンショア人民元をCNY、香港など中国本土の外で取引されるオフショア人民元をCNHと呼び分けます。市場の参加者や資金の動きに違いがあるため、両者の為替レートがずれることがあります。
CNY:本土の市場
中国のニュースに出てくる基準値や、本土市場の対ドルレートを読むときの区分です。
CNH:本土外の市場
このページのFX取扱表で扱う人民元です。注文画面のCNH/JPYと、ニュースが示すCNYのレートを区別します。
豪準備銀行の人民元市場に関する資料も、本土とオフショアの市場、資本移動の制約を分けて説明しています。CNHにも中国の政策や本土市場の影響は及びます。
「基準値から±2%」は、人民元円の損失上限ではない
中国人民銀行の制度では、本土の銀行間直物市場における対米ドルの人民元取引に、その日の基準値から上下2%の変動幅があります。基準は前日の終値ではなく、その日の基準値です。
この幅をCNH/JPYに当てはめて「1日の損失は2%まで」と考えることはできません。円の変動、保有日数、取引数量によって損失は変わり、レバレッジを使えば預けた資金に対する損失率も大きくなります。制度の原文は中国人民銀行の公告(2014年3月17日適用)で確認できます。
人民元円の見通しは、ドル円とドル人民元を分けて読む
人民元円は、次の関係で考えると値動きの理由を追いやすくなります。
USD/CNHは「1米ドルに何人民元必要か」という表示です。7.0から6.8へ下がると、少ない人民元で1米ドルを買えるので人民元高。数字が上がると人民元安です。
| 変えた条件 | ドル円 | ドル人民元 | 人民元円 |
|---|---|---|---|
| 基準 | 140円 | 7.0元 | 20.0000円 |
| 円安だけ進む | 147円 | 7.0元 | 21.0000円へ上昇 |
| 人民元安だけ進む | 140円 | 7.2元 | 19.4444円へ下落 |
| 人民元高だけ進む | 140円 | 6.8元 | 20.5882円へ上昇 |
| 人民元高と円高が重なる | 133円 | 6.8元 | 19.5588円へ下落 |
現在のレートや予測ではありません。同時点の参考レートを想定し、売値・買値の差や配信差を省いた計算です。レートは小数第4位まで表示し、次の損益は丸める前の値で計算しています。
最後の行では、人民元が対ドルで上がっているのに人民元円は下がっています。20円で1万CNHを買い、133÷6.8円で決済するなら、為替差損は約4,412円です。中国に好材料が出たというニュースだけでは、円で持つポジションの利益まで判断できません。
中国の材料を読んだら、日本側の材料も確かめる
| 見る材料 | 確認する内容 | 判断で残す条件 |
|---|---|---|
| 中国の景気 | 国家統計局の物価・小売・生産など | 改善/悪化だけでなく、事前の予想との差と政策対応を合わせて読む |
| 中国の金融・為替政策 | 中国人民銀行の発表・基準値 | 景気を支える政策でも金利低下は通貨の重しになり得る。反応の方向を一つに決めない |
| 日本の金利・円相場 | 日本銀行の金融政策決定とドル円 | 円高が人民元高を上回れば、人民元円は下がり得る |
| 通商政策・突発材料 | 関税や輸出規制の公式発表、実施時期、対象 | 報道の見出しと実際の適用条件を分け、急な値動きと取引コスト拡大に備える |
発表直後の売買方向を機械的に決める表ではありません。指標の結果と予想の違いはファンダメンタルズ分析、直近の出来事はマーケット解説で確認できます。
人民元円のスワップは、数量・日数・為替差損までそろえる
買えばいくら受け取れるかは、口座・対象日・数量で変わります。スワップは日々変動し、買いでも支払いになることがあります。中国のLPRは銀行の貸出金利の参照指標であり、日本の金利との差をそのままFXの受取額にはできません。
表示が10万通貨分なら、1万通貨分へ換算してから比べる
SBI FXトレードのスワップ表示では、CNH/JPYは10万通貨あたりです。他社の1万通貨あたりの表示と、金額だけを比べないようにします。同じ期間・売買方向で、数量と付与日数もそろえます。
300円 ×(1万÷10万)÷3日 = 10円です。
これは比較用の換算です。小口取引の実際の受払には各社の端数処理があり、換算額どおりになるとは限りません。付与日数が0の日は割り算せず、複数日をまとめて確認します。仕組みや付与日の読み方はスワップポイントの基本へ。
受取が続いても、0.2円下がると合計はどうなるか
1万CNHを20円で買い、19.8円で決済する例です。為替差損は2,000円。保有中に30日分のスワップが付くと仮定し、日額だけを変えて比べます。
| 1日分のスワップ | 30日分の受払 | 為替損益 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 20円受取 | +600円 | −2,000円 | −1,400円 |
| 10円受取 | +300円 | −2,000円 | −1,700円 |
| 0円 | 0円 | −2,000円 | −2,000円 |
| 10円支払 | −300円 | −2,000円 | −2,300円 |
日額は実際の提示額ではなく、全期間一定とした仮定です。スプレッドなどの費用・税金・途中のロスカットを含みません。買いの例であり、売りは値上がりが損失方向です。実際の約定価格から求めた為替損益には、スプレッドを重ねて控除しません。
600円の受取が補える値下がり幅は、600円÷1万CNH=0.06円です。これはロスカットまで耐えられる幅ではありません。数量を10倍にして受払も比例すると仮定すれば、合計損益は10倍になりますが、補える値幅は同じです。現在の含み損と平均スワップから、相殺までの理論日数を調べるならスワップ損益分岐計算機へ。
人民元円を取引できる口座と最低数量
最低数量を確認した店頭FXの例です。掲載順は推奨順位ではありません。同じ会社でも商品によって条件が違うため、口座名まで照合してください。条件はページ上部の最終更新日時点で公式仕様を確認しています。
| サービス | 最低数量 | 公式確認先 |
|---|---|---|
| SBI FXトレード | 1通貨 | 取引ルール |
| 松井証券FX | 1通貨 | 取引ルール |
| みんなのFX | 1,000通貨 | 取引ルール |
| LIGHT FX | 1,000通貨 | 取引ルール |
| セントラル短資FX・FXダイレクトプラス | 1,000通貨 | 取引ルール |
| 外為どっとコム・外貨ネクストネオ | 1,000通貨 | 取引ルール |
| 楽天FX | 1,000通貨 | 取引ルール |
| JFX・MATRIX TRADER | 10,000通貨 | 取引ルール |
| ヒロセ通商・LION FX | 10,000通貨 | 取引ルール(PDF) |
| GMO外貨・外貨ex | 10,000通貨 | 取引ルール |
取扱会社の全件一覧ではありません。SBI証券の「SBI FXα」はSBI FXトレードと別商品です。サクソバンク証券・IG証券等にも人民元の取扱があり、注文条件は各商品で確認します。また、くりっく365のCNH/JPYは取引所FXです。上表の店頭FXと分けて検討してください。
最小数量は、注文できる単位を示します。必要な証拠金や、無理なく持てる数量とは別です。買いの場合、1,000CNHなら1円の下落で1,000円、1万CNHなら同じ下落で1万円の為替差損になります。先に許容損失を決めて、取引数量を計算する順番が役立ちます。計算機では決済通貨を日本円にし、エントリーと損切りのレート、口座の最小数量・発注刻みを入力します。
GMO外貨の「外貨ex」とGMOクリック証券の「FXネオ」も別商品です。「GMOだから取扱がある/ない」とまとめず、CNH/JPYの銘柄名を取引ルールで確認します。
掲載口座を確認するときの注意点
JFX・MATRIX TRADER
人民元円は1Lot=1万通貨です。他の通貨ペアの1Lotと同じ数量だと思い込まず、発注画面の通貨数量を確認してください。
FXはレバレッジにより損失が拡大し、預託資金を上回る損失が生じる場合があります。
ヒロセ通商・LION FX
人民元円は1Lot=1万通貨です。1,000通貨のつもりで1Lotを選ぶと想定の10倍になるため、数量を確認してから注文します。
逆指値を設定しても、急変時には指定価格で決済できないことがあります。少額の証拠金で大きな数量を持つ取引には注意が必要です。
注文前は、スワップ額より先に数量と損失を確認する
- 銘柄を確認する。ニュースのCNYと口座のCNH/JPYを区別し、円高・円安も見る。
- 数量を円の損失へ直す。買いなら下落、売りなら上昇を想定し、決済予定の値幅×CNH数量で計算する。
- 受払の条件を確認する。同期間・同方向・同数量へそろえたスワップと取引コストを調べる。
- 資金と注文を見直す。ロスカット規則、必要証拠金、重要発表の予定を確認する。必要証拠金だけを入れれば安全という意味ではない。
管理相場でも、元本や利益は保証されません。中国の政策変更、円の急変、流動性の低下によって、損失やスプレッドが拡大することがあります。ロスカットの仕組みも確認し、生活資金を取引資金へ回さないことが大切です。
人民元のニュースを、円で持つ自分の損益までつなげる
人民元円を見るときの起点は、CNHとCNYの市場の違い、そしてドル円とドル人民元の二つのレートです。元高のニュースを読んだら円側も確認し、取引する数量で損失を試算します。その金額と、条件をそろえたスワップを比べてから保有を考えると、受取額だけに目を奪われずに判断できます。
通貨ペア自体を選び直すなら通貨ペアの選び方、リラ・ペソ・ランドも比較するなら高金利通貨の特徴と下落リスクへ。外貨を持つ方法の違いはFXと外貨預金の比較で確認できます。
この記事の確認方法
金融ナンバーワンサイトが、生成AIによる調査・構成支援を用いて編集しています。制度と商品条件は公式原本と照合し、説明用の数値は再計算しました。将来の為替予測や実取引の成績を示す記事ではありません。編集方針・訂正について
制度の参照資料:中国人民銀行のLPR制度説明。通貨市場と変動幅、各商品の条件は本文中の公式資料へリンクしています。