銀行の本人確認ガイド

eKYCとは?銀行の本人確認・IC読取とJPKIの違い

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編集:金融ナンバーワンサイト

eKYC(イーケーワイシー)は、スマートフォンなどを使ってオンラインで本人確認を行う仕組みです。銀行の口座開設では、氏名・住所・生年月日などを確認するために使われます。

書類と顔を撮る方法、ICチップの情報と顔を照合する方法、電子証明書を使うJPKIなどがあり、必要な操作はそれぞれ違います。まずは申込先の銀行が用意している方法を確認しましょう。

本人確認のデータを送れた段階では、まだ銀行の確認・審査が残っていることがあります。口座を使える時期は、開設完了の案内で確かめます。

eKYCとは。KYC・ログイン認証との違い

eKYCは「electronic Know Your Customer」の略です。KYCは、金融機関が顧客について確認する手続きを指す言葉で、eKYCはそのうち電子的な方法による本人確認を指して使われます。

個人が銀行口座を作る際の「取引時確認」では、本人特定事項のほか、取引を行う目的や職業なども確認されます。顔やカードの読取りが終わっても、申込み全体の確認が終わったとは限りません。

一方、開設後のログインや振込では、登録済みの利用者が操作しているかを認証します。そちらの設定は銀行の二段階認証・二要素認証で扱います。このページでは、口座開設などで行う本人確認に絞って説明します。

制度の確認:金融庁・オンラインで完結可能な本人確認方法のQ&A

銀行で使うeKYCの主な3方式

違いは、「書類のどの情報を使うか」「顔の撮影を組み合わせるか」にあります。次は代表的な方法の整理です。法律上の本人確認方法をすべて列挙したものではなく、使える書類や追加確認は銀行・申込経路によって変わります。

操作から分かる本人確認方法の違い
方法確認に使う情報利用者が行う主な操作
書類撮影+顔撮影本人確認書類の画像と、その場で撮影する本人の顔画像銀行が書類ごとに指定する面・厚みなどと顔を撮影。すべての書類で裏面を撮るわけではない
ICチップ読取+顔撮影書類のICチップに入った本人情報・顔写真と、その場で撮影する顔画像対応スマホでカードを読み取り、顔を撮影。暗証番号や券面情報の入力は書類・サービスによる
JPKI(公的個人認証)マイナンバーカードなどの電子証明書と電子署名実物カードの署名用電子証明書を使う場合は、対応スマホでの読取りと署名用パスワードの入力など。追加の顔撮影の有無は銀行による

ICチップを読む方法が、すべてJPKIになるわけではありません。マイナンバーカードには電子証明書のほか、券面の情報を読み取る機能もあるためです。

書類撮影+顔撮影だけで完結する現行の方法は、2027年4月1日施行の見直しで廃止対象です。現在の申込みと、施行後の取扱いは下の変更点で分けて確認できます。

同じマイナンバーカードでも、暗証番号や顔撮影が違う

「前の銀行では顔を撮らなかったのに、今回は求められた」。これは、本人確認の方法が違うために起こり得ます。カードの名前だけでなく、いま開いている画面の案内を見てください。

JPKIを使う例

セブン銀行「マイナンバーカードの読取り」

同銀行のJPKIによる方法では、マイナンバーカードと署名用のパスワードを用意し、カードを読み取ります。本人の顔撮影は不要と案内されています。

アプリでの申込みは16歳未満・外国籍の方は対象外です。申込条件と対応環境を確認してください。

セブン銀行の本人確認方法・対応環境を確認する

IC情報と顔を使う例

三菱UFJ銀行の本人確認書類読取

マイナンバーカードを使う手順では、生年月日・カード本体の有効期限・券面左下の4桁のセキュリティコードを入力してICチップを読み取り、その後に顔を撮影します。

この4桁はカードに印字された番号です。自分で設定した暗証番号とは別です。有効期限も、電子証明書ではなくカード本体の期限を入力します。

三菱UFJ銀行のIC読取・顔撮影手順を確認する

この2例は、操作の違いを理解するために選んだものです。銀行の優劣や安全性を順位づけした比較ではありません。別の銀行の入力項目を、そのまま自分の申込画面へ当てはめないようにしましょう。

スマホに搭載したマイナンバーカードにも、使う機能による違いがあります。ソニー銀行は2026年8月26日、iPhoneのマイナンバーカードから情報を共有し、実物カードの読取りや自撮りを省けるアプリ口座開設への対応を発表しました。これはカード代替電磁的記録を使う方法で、上の実物カードによるJPKIと同じ操作ではありません。自撮りが不要でも、氏名・住所・生年月日・顔写真の情報は本人確認に使われます。ソニー銀行の対応内容を確認し、共有画面の項目と対応機種・アプリを確かめます。

本人確認を始める前に用意するもの

最初に、銀行公式の申込画面で利用できる書類・本人確認方法・対応端末を確認します。「マイナンバーカードがあるから、この方法が使える」とは限りません。

  1. 銀行が指定する本人確認書類

    有効期限、氏名、現住所を確認します。引越し・改姓後は、書類側と申込情報の変更が済んでいるかも点検します。在留カードやマイナ免許証などは、書類の種類と申込経路の対応を個別に確認します。

  2. その方法に対応したスマートフォン

    IC読取りではNFCに対応していることに加え、銀行が案内する機種・OS・アプリの条件を満たす必要があります。撮影型では、カメラが使える環境を用意します。

  3. 画面が求める暗証番号や券面情報

    実物カードの署名用電子証明書のパスワードは英数字6〜16文字です。数字4桁には、利用者証明用のほか、氏名・住所などの読取りに使う券面事項入力補助用もあります。これらはカード交付時に設定した暗証番号で、券面に印字された4桁のセキュリティコードや銀行の暗証番号とは別です。

    桁数だけで選ばず、入力欄の名称を確認します。記憶が曖昧なら、推測で入力を重ねる前に番号の種類別の再設定先へ進みます。

マイナンバーカードがない・スマホが対応していない場合

申込先が用意する別の本人確認書類・撮影方法・郵送・窓口などを確認します。切替えの可否と申込みのやり直し方法は銀行によって異なります。必要物と口座開設全体の流れはネット銀行の口座開設に必要なもの・手順へ進んでください。

なお、電子証明書を使った本人確認と、12桁のマイナンバーを銀行へ届け出る手続きは別です。公的個人認証ではマイナンバーそのものを使いません。届出や口座との関係はマイナンバーと銀行口座の関係で整理しています。

eKYCができないときは、止まった画面で切り分ける

最初から全部やり直す前に、読取り・読取後の情報確認・撮影・電子証明書の確認・送信後のどこで止まったかを見ます。エラー文と申込番号を控えておくと、銀行へ問い合わせる際にも状況を伝えやすくなります。

いまの状態から選ぶ、次の確認先
止まっている場所先に確認すること改善しないとき
カードをかざしても読み取れない対応機種・OS、カードを当てる位置、NFC設定。ケースや別のICカードを外す。金属製でない机に置き、カードと端末を密着させて読取完了まで動かさない申込銀行の機種別読取ガイドへ。カード自体の不具合が疑われる場合はカードの発行元へ確認
読めたが、表示された氏名・住所が古い読取後の表示、申込情報、書類の現在の記載内容を照合。読取成功と情報の一致は別に確認する銀行が案内する修正・再提出方法へ。書類自体が旧情報なら、書類の変更手続きも確認
書類・顔の撮影で戻されるカメラの使用許可、ピント・反射・影、書類の四隅や指定面。顔撮影ではマスク・帽子など、銀行のNG例に該当していないか銀行の撮影ガイドで該当するNG例を見る。画像の加工で合わせず、案内された画面から撮り直す
暗証番号・電子証明書のエラー番号の種類、ロック、有効期限。引越しや改姓後は署名用電子証明書の再発行が済んでいるか下の再設定・更新先へ。撮影のやり直しでは解決しない場合がある
送信できたが結果が来ない受付完了の表示・メール、追加書類や再提出の依頼、銀行の所要日数の案内申込状況の照会・銀行窓口へ。読取エラーと決めつけて新規申込みを重ねない

操作の確認先:三菱UFJ銀行の読取・撮影ガイド/セブン銀行の読取・撮影の注意点。操作は各行の案内する利用範囲で確認してください。

例えばauじぶん銀行は、免許証の裏面が新住所でもICチップ内の情報が更新されていない場合があると説明し、じぶん銀行アプリでは読取後の表示情報を正しく修正するよう案内しています。自分のケースは同行の口座開設FAQで確認してください。他行でも同じ修正方法が使えるとは限りません。

撮影する面にも書類別の違いがあります。セブン銀行の撮影方式では、マイナンバーカードの裏面撮影は不要です。番号が載った面を自己判断で追加せず、銀行の画面指定に従います。

暗証番号を忘れた・ロックされたとき

実物のマイナンバーカードでは、署名用電子証明書のパスワードは連続5回、利用者証明用は連続3回間違えるとロックされます。番号が分からないまま試し続けず、再設定へ進みます。

署名用を再設定するときは利用者証明用、利用者証明用を再設定するときは署名用が使えるなどの条件を満たせば、対応スマホでの事前予約とコンビニ等のキオスク端末で再設定できます。電子証明書の有効期限が切れている場合、このサービスは使えません。両方とも分からない場合や期限切れの場合は、住民票のある市区町村窓口へ相談します。手順・利用条件はJ-LISのパスワード初期化案内で確認できます。

券面事項入力補助用の4桁を忘れた場合や、3回間違えてロックされた場合は、市区町村で再設定します。上のコンビニ初期化と対象が違うため、J-LISの券面事項入力補助用の案内へ進んでください。

引越し後・電子証明書の有効期限切れ

住所や氏名などが変わると、署名用電子証明書は失効します。また、カード本体と電子証明書は有効期限が異なる場合があります。券面が有効でも電子証明書が使えるとは限りません。その電子証明書を使って本人確認を続ける場合は、市区町村窓口で更新・再発行の状況を確認します。

電子証明書が使えない場合は、銀行の別方式も確認

現行のセブン銀行の案内では、記載情報が最新のマイナンバーカードまたは運転免許証があれば、書類と本人を撮影する方法へ切り替えて申し込めます。Myセブン銀行を起動し直し、本人確認方法の選択画面から進む手順です。アプリ申込みの対象条件を満たすことが前提です。

セブン銀行の読取エラーと別方式への切替案内で、表示されたエラーと条件を照合してください。この経路を他行へ当てはめず、2027年の見直し後も同じ方法が使えるとは考えないようにします。

2027年4月1日の見直しで何が変わる?

犯罪収益移転防止法施行規則の改正により、2027年4月1日から本人確認方法が見直されます。銀行口座開設で使われてきた、本人確認書類の画像と顔画像だけを送る非対面の方法(現行の「ホ」方式)は廃止対象です。

現在の申込み

銀行が提供中の方法・対応書類に従います。施行前に方法を変更する銀行もあるため、古い解説より申込画面を優先します。

2027年4月1日以降

電子証明書を使う方法や、ICチップ情報と顔画像を使う方法など、改正後に認められる方法へ移ります。銀行ごとの提供方法を確認します。

「eKYCそのものがなくなる」「すべての口座開設にマイナンバーカードが必須になる」という意味ではありません。改正後にもICチップ情報を使う方法などがあり、対象と条件が定められています。

改正内容と適用時期:警察庁・本人確認方法の見直し資料(PDF)、金融庁・改正前後のオンライン本人確認方法

本人確認が終わったら、口座を使える時期を確認する

eKYCでは、本人確認のための郵便物を待たずに進められる方法があります。ただし、データ送信、銀行の確認・口座開設、初期設定やカードの受取りは別の段階です。

  1. 本人確認データを送信受付完了を確認
  2. 銀行が確認・口座開設開設完了・口座番号の案内を確認
  3. 必要な初期設定・受取り使いたい機能の利用条件を確認

本人確認がオンラインで完結しても、キャッシュカードなどが後日郵送されることがあります。口座番号が分かる日と、振込・ATM・デビットが使える日は、同じとは限りません。

急いでいる場合は「eKYC対応」の表示だけで判断せず、自分が使いたい機能の利用開始条件まで確認してください。申込みから利用開始までの段取りは口座開設手順ガイドにまとめています。

安全に進めるために、入力先を確かめる

ICチップや電子証明書を使う方法は、偽造書類などによるなりすましへの対策として使われます。ただし、どの方法でも不正を完全に防げると考えるのは禁物です。

本人確認書類や顔画像、暗証番号は、自分で開いた銀行公式サイト・公式アプリの案内先で扱います。SMSのリンク先で突然入力を求められた場合や、申込みに心当たりがない場合は操作を止め、公式アプリや登録済みの連絡先から確認します。

口座開設後も、銀行は継続的な顧客確認や取引の監視を行います。利用者側では銀行のセキュリティ設定を点検し、不審な送金や情報入力に気づいたときは不正利用・詐欺に気づいたときの対応へ進んでください。

制度・手続きの確認に使った公式資料

制度は公的資料、操作は各銀行の案内で確認しています。共通の確認時点はページ上部の最終更新日です。銀行の操作例は公式手順を比較したもので、実際の口座申込みや所要時間の実測ではありません。

制作ではAIを調査・構成に活用し、公式資料との照合と別担当による内容確認を行っています。制作方針は編集ポリシーをご覧ください。

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