日常の支払いから始めるマイル入門
マイルの貯め方|飛行機に乗らずANA・JALを貯める手順と試算
飛行機に乗らなくても、普段のカード払い、手持ちポイントの交換、提携店の利用でマイルは貯まります。最初に決めたいのは、交換率の高いカードではなく「どこへ、いつ、何人で行きたいか」です。
その旅行に必要なマイルから、予約時まで有効な残高と交換できるポイントを引く。残りをいつもの支払いで貯められるか計算すると、今から始めることが見えてきます。
- 1行きたい旅を決める路線・時期・人数からANAかJALを選ぶ
- 2手持ちポイントを調べる交換先・対象ポイント・反映日数を確認
- 3不足分を計算する予定している支払いだけで間に合うか
- 4必要な分を交換する期限・費用・空席を確かめて進める
これからの支出を増やしてまで貯める必要はありません。マイルが足りないと分かったら、行き先や時期を変える、今回は通常の航空券を買う、という選び方もあります。
飛行機に乗らずに貯めるなら、まずはこの3つ
1.いつもの支払いを、マイルにつながる決済にまとめる
食費や日用品、通信費など、もともと払う予定のあるお金が出発点です。カードによって、支払いに応じてマイルが直接貯まるものと、カードのポイントを後からマイルに交換するものがあります。
いまのカードで交換できるなら、すぐに新しいカードを作る必要はありません。公共料金などで付与率が下がる支払い、ポイント対象外の支払いもあるため、生活費の総額ではなく、実際に対象になる金額で見積もります。
2.すでに持っているポイントを交換する
楽天ポイントやPontaポイントなども入口になります。ただし、同じ名前のポイントでも期間限定分や他社から移した分は交換できない場合があります。アプリに表示される合計残高が、そのまま交換に使えるとは限りません。
まず手持ちポイントの交換条件を確認しましょう。交換できる分が多ければ、カードを変えずに不足を埋められることもあります。
3.買う予定のものを、提携店や公式モールで買う
ANA・JALには、提携店で会員番号を伝えたり、公式モールを経由して買い物をしたりしてマイルを貯める仕組みがあります。対象店、指定の入口、対象商品、積算時期はサービスごとに違います。
ANAの貯めるサービス・マイレージモールの利用条件やJALマイレージパークの利用方法で条件を確かめ、送料を含む購入額も比較してください。マイルのために割高な店を選ぶと、節約にならないことがあります。
クレジット機能のない、入会金・年会費無料の会員口座からでも始められます。ANAマイレージクラブとJALマイレージバンクにそれぞれ入会案内があります。マイル口座への入会と、クレジットカードへの申込みは別の手続きです。
ANAとJALは、交換率より「使いたい便」から選ぶ
片方のマイルがたくさんあっても、希望の便で使えなければ旅行の準備は進みません。先に、使いやすい空港、行き先、候補日、人数を決めて、各社の特典航空券を調べます。
- 希望の路線と時期に、特典航空券の設定があるか。片道ごとの必要マイルを調べ、往復・人数分を見積もります。
- 希望する人数分の特典枠があるか。通常の航空券に空席があっても、同じ便の特典を取れるとは限りません。
- マイルとは別に、現金がいくら必要か。空港使用料・税金、国際線では燃油サーチャージ等がかかる場合があります。予約画面で合計を確かめます。
このページの計算例は、1人で12,000マイル
ANA国内線の東京―大阪は、ローシーズンなら大人1人・片道6,000マイル。往路・復路ともローシーズンなら、往復12,000マイルです。以下はこの数字を目標にした例で、すべての国内往復に共通する必要数ではありません。
出典:ANA国内線特典航空券の必要マイル・シーズン(2026年9月24日確認)。希望日・便の空席と、別途の現金負担を確認してください。将来の必要マイル数を保証する例ではありません。
ANAとJALのどちらでも旅の条件が合うなら、次に手持ちポイントの交換先とカードの費用を比べます。「ANAのほうが常に高効率」「初心者はJAL」と一律に決めることはできません。
必要マイル・空席・現金負担をまとめて確認するなら → 特典航空券を使う前に確認すること
月3万・5万・10万円の支払いで、どこまで貯まる?
見積もりは、対象になる毎月の支払い額 × マイルが貯まる割合 × 月数です。ここでは100円の支払いが最終的に0.5マイルになる場合を0.5%、1マイルになる場合を1.0%と表します。マイルを何円として使えるかを示す数字ではありません。
| 毎月の対象支払い/割合 | 1年間で貯まる量 | 12,000マイルに届く目安 |
|---|---|---|
| 3万円/0.5% | 1,800マイル | 36か月でも不足 5,400貯まり、あと6,600 |
| 3万円/1.0% | 3,600マイル | 36か月でも不足 10,800貯まり、あと1,200 |
| 5万円/0.5% | 3,000マイル | 36か月でも不足 9,000貯まり、あと3,000 |
| 5万円/1.0% | 6,000マイル | 約24か月 月500マイルの計算 |
| 10万円/0.5% | 6,000マイル | 約24か月 月500マイルの計算 |
| 10万円/1.0% | 12,000マイル | 約12か月 月1,000マイルの計算 |
試算の前提:支払い額と割合は毎月一定、ボーナス・提携店の加算・既存ポイントは含めません。付与時の端数、交換単位、積算待ち、費用も含まない概算です。36か月は比較のための期間で、本人の正確な有効期限ではありません。実際には、予約に使う時点で失効する分を除き、口座に表示された期限を優先してください。
通常のマイルには期限があるため、「何年でも待てばいつか貯まる」とは考えないほうがよいでしょう。36か月でも不足する行なら、交換できるポイントを足せるか、目標を下げられるかを先に考えます。
予約まであと6か月なら、6か月分で計算する
月5万円・1.0%なら、6か月分は3,000マイルです。目標が12,000なら、残高0の状態では9,000不足します。表の「約24か月」を見て、半年後の予約にも間に合うと読み替えないようにしてください。
いまのカードの付与率が分からなければ、ポイントの付与単位と還元率の読み方へ。カードを替えるかは、貯まる量に加えて年会費・移行費用を含む航空系カード比較で判断できます。
手持ちポイントをマイルへ交換する条件
交換先を選ぶときは、率だけでなく「どのポイントを、いくつ出して、何マイルになるか」を見ます。ポイントごとに単位や価値が違うので、数字の大きさだけでは比べられません。
| 手持ちポイント → 交換先 | 交換数・最低単位 | 反映の目安・主な条件 |
|---|---|---|
| 楽天ポイント → ANA | 2ポイント → 1マイル 50ポイント以上 | 約3〜4週間。1回5,000・月20,000ポイントまで、24時間に1回。期間限定分、他社や楽天証券等から交換した分は対象外。公式ルール |
| Pontaポイント → JAL | 2ポイント → 1マイル 2ポイント単位 | 約1週間。交換上限なし。「JMB×Ponta」の登録が必要。公式ルール |
| dポイント → JAL | 1,000ポイント → 500マイル 1,000ポイント単位 | 申込月の翌月中旬ごろ。月40,000ポイントまで。期間・用途限定ポイントは対象外。公式ルール |
| J-POINT → ANA/JAL | 1ポイント → 0.6マイル 2,500ポイント以上、1ポイント単位 | ANAは約1週間、JALは約2〜3週間。航空会社提携カードや法人カード等には対象外・別条件あり。ANAへの交換/JALへの交換 |
各会員口座と本人名義等の条件を申込画面で確認してください。楽天→ANAは日本国内からの手続きに限られます。J-POINTは計算後の小数点以下を切り上げます。ANA JCBカードは専用の移行コースがあるため、上表の一般向け条件をそのまま当てはめないでください。
交換日数は余裕を見ておきましょう。今日空いている特典枠が、マイルの反映後にも空いているとは限りません。楽天→ANAやd→JALなど、手続き後に元のポイントへ戻せない交換もあります。申込みを確定する前に、取消しの可否も確認します。
「永久不滅ポイント200 → ANA600」は、60%という意味ではない
永久不滅ポイントからANAへの交換は、200ポイント単位で600マイル、反映の目安は約3週間です。対象外のカードもあります。楽天ポイントなどとは1ポイントの単位が違うため、交換後のマイル数だけで有利不利を決められません。
別のポイントを経由する方法は、必要なカードや中継先の交換条件までそろって初めて使えます。古い記事の「70%」「90%」だけを頼りにカードを作らず、ANA公式の提携ポイント一覧などから、入口と出口の両方が現在使えるか確認してください。
条件が変わったら、ここを計算し直す
以下は説明用の例です。実際の必要マイル、付与率、交換できるポイント、予約時まで有効な残高に置き換えてください。
手持ちポイントがあれば、ゼロから貯めなくてよい
目標12,000マイル、予約時まで有効なANAマイル2,000、交換できる楽天ポイント4,000なら、交換分は2,000マイルです。
12,000 − 2,000 − 2,000 = あと8,000マイル
月5万円・1.0%で月500マイルずつなら、決済で貯める期間の概算は16か月です。交換と積算の日数も見込み、既存の2,000マイルがその時点まで有効か確認します。
楽天の4,000ポイントが期間限定だったら
この4,000ポイントはANAへ交換できません。ほかの条件が同じなら、目標12,000から有効な残高2,000を引いた10,000マイルが不足します。月500なら概算20か月です。交換できないポイントを足し算しないことが、計画の出発点です。
同じ手持ちで、予約まであと6か月だったら
既存2,000+交換可能な楽天分2,000+6か月の決済分3,000=7,000マイル。目標12,000には5,000マイル不足します。旅行日を基準にせず、予約に使う時点で必要数をそろえる計画にしましょう。ほかに交換できるポイントがなければ、旅行条件の変更や通常の航空券も比較しましょう。
1人分ではなく、2人分を貯めたかったら
同じ必要数の便を2人で使うなら目標は24,000マイルです。残高0・月500マイルでは36か月で18,000、あと6,000マイル不足します。「48か月待てばよい」とはせず、その間の失効も考えて目標を見直してください。
これは必要量を人数分にした例です。別々の会員口座の残高を自由に足せるという意味ではありません。家族のマイルを使う場合は、各社の合算制度と特典を利用できる人の条件を確認します。
有効期限は「残高全体」ではなく、失効する月ごとに見る
通常の期限は原則36か月ですが、起点に違いがあります。ANAは商品・サービスを利用した月の36か月後の月末まで。JALは搭乗・利用日の36か月後の月末までで、JALカードのショッピングマイルは積算日が起点です。新しくマイルを貯めても、以前の残高すべての期限が延びるわけではありません。
ただし例外があります。ANAは口座グループによって期限が異なり、キャンペーン等のマイルは通常より短い場合があります。国内線・国際線・提携航空会社の特典航空券にはグループ1〜4のマイルを使えますが、いつまで使えるかは口座の表示で確認してください。
JALにもJAL CLUB EST、JMB G.G WAONなどで60か月となる場合や、会員資格による延長・無期限の扱いがあります。「飛行機に乗らない人には例外がない」とは限りません。
公式確認先:ANAのマイル口座グループ、JALのマイル有効期限FAQ。例外の適用条件は本人の契約・会員資格で確かめます。
まだ行き先が決まっていないなら、交換元ポイントの期限も見ながら、交換時期を後にする選択肢があります。ただし、待つ間に交換条件が変わる可能性もあります。予約直前まで待てばよいということでもありません。
期限が近い残高の使い道と航空券の有効期限は → マイルの有効期限・失効前の確認
貯まる量と一緒に、増える費用も確かめる
カードの年会費、有料の移行コース、交換手数料などがかかることがあります。高い割合で貯まるカードを選んでも、支払い額が少なければ、追加費用に見合うほど使いこなせない場合があります。
- カードを替える前に、年間で増えるマイルと費用を並べる。費用を取り戻すために買い物を増やすなら、一度立ち止まります。
- 旅行の現金予算も残す。特典航空券の諸費用、宿泊費、現地での交通費までマイルで賄えるとは限りません。
- ポイント目的で不要な申込みや取引をしない。使わないカードの年会費や、投資取引の損失が発生すれば、獲得ポイント以上の負担になることがあります。
ポイントサイト等を使う場合も、承認条件・予定付与日・交換先を先に読み、未承認の報酬を旅行資金へ繰り入れないようにします。税の扱いはポイントの取得・使用の事情で異なるため、記録を残し、必要なら国税庁のポイントの取扱いを確認してください。
今の買い物先やサービスを変える費用も含めて考えるなら → ポイント経済圏を変える前の比較
今日始めるなら、まず手持ちを書き出す
新しいカードを探す前に、次の5つをメモしてみてください。分からない欄があれば、そこが先に調べるところです。
- 旅の条件:行き先・候補日・人数・必要マイル。ANAかJALか未定なら両方を確認。
- 今あるマイル:残高と失効月。予約時点より先まで有効な分だけを数える。
- 交換できるポイント:対象分の残高、交換単位、反映日数。期間限定分などを除く。
- 毎月の見込み:対象の予定支出と実際の付与率。予約までの月数で計算する。
- 不足したときの選択:交換元を追加できるか、旅行条件を変えるか、今回は通常の航空券にするか。
足りる見込みが立ったら、公式の交換画面で条件を確認して手続きへ進みます。足りなければ、支出を増やす前に計画を変えましょう。貯めた数字より、希望の旅行に無理なく使えることが大切です。
カードを選ぶ段階ならマイルを貯めるカードの費用比較、旅行の支払いを始めるならカード付帯保険の対象になる支払いも確認できます。