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飛行機に乗らなくてもマイルは貯まる|陸マイラーがANA・JALマイルを日常の決済で貯める手順

最終更新日:

飛行機に乗る機会がなくても、マイルは日常の決済とポイント交換で貯まります。始める順番と、届くまでの年数を数字で整理しました。

結論

飛行機に乗らずにマイルを貯める入口は、この3つだけです

複雑に見える陸マイラーの世界も、マイル口座に入ってくる経路で分ければ3種類に整理できます。

入口① カード決済で直接

提携カードで支払い、利用額に応じてマイルが直接たまる経路です。手間がかからず、いちばん続けやすい入口になります。

入口② ポイントを経由して交換

各社ポイントをためてからマイルへ交換する経路です。交換レートで目減りするうえ、2026年に地図が大きく書き換わりました。

入口③ 提携店・モール経由

対象の店舗やショッピングモールを経由して買い物し、決済分に上乗せでマイルを受け取る経路です。

日常の決済だけなら、年にどれくらい貯まるのか。月5万円の決済で、マイル還元率0.5%なら年3,000マイル、1.0%なら年6,000マイル、1.5%なら年9,000マイルです(当方試算)。ANA国内線の特典航空券は片道6,000マイルからなので、カード決済だけで行けるのは年に片道1回前後、という距離感になります。

必要マイル数・交換レートは2026年7月31日に各社公式で確認した値です。いずれも改定されることがあります。

ヒナコ

ヒナコ

飛行機に乗らないのにマイルが貯まるって、なんだか裏技みたいで少し不安です……。

トシ

トシ

裏技ではない。カード決済とポイント交換という、航空会社が公式に用意している経路を使うだけだ。ただし仕組みを知らないまま続けると損をする。知識の差がそのまま結果の差になる世界だ。

ヒナコ

ヒナコ

それなら安心しました。でも、カードで払っているだけで本当にハワイまで行けるんでしょうか?

トシ

トシ

そこが今日の本題だ。日常の決済だけでは時間がかかる。だから行き先から必要マイル数を逆算し、自分の決済額なら何年かかるのかを先に知る必要がある。足りない分をどの入口で補うかは、そのあとで決めることだ。

飛行機に乗らなくてもマイルが貯まる仕組み

飛行機に乗らずに、日常の決済やポイント交換でマイルを貯める人を「陸マイラー(おかマイラー)」と呼びます。搭乗で受け取るフライトマイルに対して、地上での消費活動をマイルの原資にする点が違いです。マイルという単位の意味や、1マイルをいくらの価値として考えるかはマイルとは?仕組みと1マイルの価値で解説しているので、本ページは「では実際にどう動くか」に絞って進めます。

マイルが入ってくる入口は3つしかない

入口① カード決済で直接マイルを受け取る

ANAカードやJALカードのように、航空会社と提携したクレジットカードで支払う方法です。利用額に応じて、カード会社のポイントを経由するか、あるいはマイルとして直接たまります。手間がかからず、いちばん続けやすい入口です。

ただし、同じ「ANAカード」「JALカード」でも、コース選択や年会費の払い方でマイル還元率が変わります。たとえばJALカード普通カードは標準で200円=1マイル(0.5%)ですが、年会費4,950円(税込)の「JALカードショッピングマイル・プレミアム」に加入すると100円=1マイル(1.0%)になります。ANA VISA/マスターの一般カードも、通常コースは1ポイント=1マイル(実質0.5%)、年6,600円(税込)の2倍コースに変更すると1ポイント=2マイル(実質1.0%)です(いずれも2026年7月31日に各社公式で確認)。

つまり「カードを持てば自動的に高還元」ではなく、コースと年会費の選択がそのままマイル還元率になります。最初にここを決めておくと、後の計算が狂いません。還元率そのものの考え方は還元率の計算と比較にまとめています。

入口② ポイントをためてからマイルへ交換する

楽天ポイント、Vポイント、Pontaポイントなど、各社のポイントをためてからマイルへ交換する方法です。多くの陸マイラー記事が「交換ルート」と呼んでいるのがこれにあたります。

この入口の特徴は、交換レートが等価ではないことです。楽天ポイントからANAマイルへの交換は2ポイント=1マイル、PontaポイントからJALマイルへの交換も2ポイント=1マイルで、いずれも0.5倍になります(2026年7月31日に各社公式で確認/レートは変更されることがあります)。ポイントの世界で1万ポイントためても、マイルになるのは5,000マイルです。ここを等価だと思い込んだまま計画を立てると、到達時期が2倍ずれます。

入口③ 提携店・ショッピングモール経由で上乗せする

航空会社が運営するショッピングサイトや、提携している店舗・サービスを経由して買い物し、通常のカード決済分に加えてマイルを受け取る方法です。単価は小さいものの、日用品やネット通販など「どうせ買うもの」の経路を変えるだけで積み上がります。入口①と併用する補助エンジンにあたります。ポイントそのものの仕組みはポイント経済圏の選び方も参考になります。

①カード決済 提携カードで支払う ②ポイント経由 ためてから交換 ③提携店・モール 経由して買い物 そのまま加算 交換レートで目減り 決済分に上乗せ マイル口座 ANA / JAL

図1:マイルの入口は3つだけです。②のポイント経由だけは、途中の交換でレートによる目減りが起きます。レートは変動するため図には数値を入れていません。実際のレートは本文の表④をご覧ください。

カード決済だけでは、大量には貯まらない

カード決済だけで大量のマイルを貯めるのは、必要な決済額から逆算すると現実的ではありません。

ANA国際線のハワイ往復(エコノミー・ローシーズン)に必要なマイル数は35,000マイルです(2026年7月31日確認)。これをカード決済だけで用意する場合、必要な年間決済額は次のようになります。

いずれも当方試算です。マイル還元率が年間を通じて一定で、ボーナスマイルやキャンペーン分を含まない前提で計算しています。

年間350万円は、月あたり約29万円の決済です。家賃・光熱費・通信費・食費・保険料までカード払いに寄せても、この水準に届く家庭はそう多くありません。逆に言えば、「カード決済だけでハワイに行こう」と考えている段階で計画が止まります

だからこそ、入口②のポイント経由と入口③の提携店経由を組み合わせる発想が出てきます。ただしポイント経由には交換レートによる目減り、交換にかかる期間、月間の交換上限といった制約があり、ここを甘く見積もると計画が崩れます。2026年時点で使える経路とすでに閉じた経路は、後半で一次情報をもとに整理します。

ヒナコ

ヒナコ

入口が3つあるのは分かりました。でも、どれから手をつければいいんでしょう……。

トシ

トシ

順番が逆だ。まずは自分の決済額で年に何マイルたまるのかを知ることだ。そこが分かっていないと、どの入口をどれだけ足せばいいのかも決まらない。

行き先から逆算する必要マイル数と、別に現金でかかるお金

貯め方を考える前に、ゴールを決めます。必要マイル数は行き先で大きく変わり、しかもマイルだけでは飛べません。先にここを押さえておくと、後の計画が現実的になります。

ANA国内線は「距離区分 × シーズン」の二軸

ANA国内線の特典航空券は、区間マイル(距離)の区分シーズン区分(L=ローシーズン/R=レギュラーシーズン/H=ハイシーズン)の掛け合わせで必要マイル数が決まります。「シーズンだけ」でも「距離だけ」でもない点に注意してください。適用されているのは2024年10月27日搭乗分以降の改定後チャートで、2026年7月時点でもこれが現行です(2026年7月31日にANA公式で確認)。

直行旅程1区間(片道)あたりの必要マイル数は次のとおりです。

往復で使う場合は、往路と復路の必要マイル数を合算します。代表的な路線をあてはめると、東京–札幌は301〜800区間マイル帯で片道 L 7,000/R 8,500/H 10,500、東京–沖縄(那覇)は801〜1,000区間マイル帯で片道 L 8,000/R 9,500/H 12,000 です(2026年7月31日確認)。

なお2026年5月19日搭乗分から、必要マイル数の改定はないものの取り扱いが変わっています。特典航空券の有効期間が「新規発券から1年以内に旅行開始」となり、予約開始時刻が搭乗355日前の9時30分から9時に前倒しされました(2026年7月31日にANA公式で確認)。予約解禁時刻は1本の記事の情報だけで覚えず、予約直前に公式サイトで確認してください。

ANA国際線は2025年6月24日の改定後が現行。ハイシーズンが大きく上がった

ANA国際線の特典航空券は、2025年6月24日0時(日本時間)以降に予約・発券するものから改定後の必要マイル数が適用されています。2026年7月時点でもこの改定後チャートが現行です(2026年7月31日にANA公式で確認)。日本発着・エコノミークラス往復の必要マイル数は次のとおりです。

注目したいのは、ローシーズンとレギュラーシーズンは据え置かれた一方で、ハイシーズンだけが大きく引き上げられたことです。ハワイのハイシーズンは43,000マイルから65,000マイルへ、率にして約51%の増加になりました。ソウルのハイシーズンも18,000マイルから24,000マイルへ、約33%の増加です。

古い記事には改定前の「ハワイ往復エコノミー・ハイシーズン43,000マイル」がそのまま残っていることがあります。夏休みや年末年始を前提に計画を立てている場合、同じ旅程でも2万マイル以上の差が出ます。必要マイル数を計画の基準にするときは、必ず現行チャートを公式サイトで確認してください。

あわせて、2025年6月24日から国際線特典航空券は片道単位での予約が可能になり、日本国内での乗り継ぎは往路・復路それぞれ1回までとなっています(2026年7月31日にANA公式で確認)。

JAL国内線は「固定チャート」として書けない

JALの国内線特典航空券は、ANAのような固定シーズンチャートではありません。

JAL国内線は、発着地の距離に応じたゾーンA〜Gの7区分ごとに「基本マイル」が決まっており、そこに特典航空券PLUSという仕組みが乗ります。基本マイルの席が売り切れている場合でも追加のマイルを払えば予約できる制度で、必要マイル数は「路線や日程、予約時点の空席状況に応じて変動」します(2026年7月31日にJAL公式で確認)。

つまりJAL国内線は、下限が「片道4,500マイル/往復9,000マイルから」と示されているだけで、実際に何マイルで飛べるかは予約する瞬間まで確定しません。ゾーンごとの基本マイルは4,500マイル(ゾーンA)から10,500マイル(ゾーンG)ですが、特典航空券PLUSの上限はゾーンAで18,500マイル、ゾーンGで51,500マイルまで設定されています(普通席・2026年7月31日確認)。上限まで振れると、基本マイルの4〜5倍です。

「JAL国内線は◯◯マイル」と固定値で書いてある表を見かけたら、それは基本マイルだけを抜き出した数字です。JAL軸で計画するなら、基本マイルを目標に置きつつ、繁忙期は上振れする前提で余裕を持たせる組み立てが現実的です。なお、期間限定の「ディスカウントマイルキャンペーン」は常設制度ではないため、恒常的な必要マイル数として計算に入れないでください。

マイルでは払えない現金がある

「マイルがたまれば旅行はタダ」は誤りです。特典航空券でも、燃油サーチャージ・国際観光旅客税・旅客施設使用料などは現金またはクレジットカードで別途支払います。マイルでは払えません。

① 燃油サーチャージは「1旅客1区間片道あたり」

見落とされやすいのがここです。燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)は、ANA公式の原文表記で「1旅客1区間片道当たり」と定められています。つまり往復なら2倍、2人なら4倍になります。2026年7月1日〜8月31日購入分・日本発の金額は次のとおりです(2026年7月31日確認)。

さらにANA公式には「AMCマイレージ特典航空券ご利用の場合も同額」、JAL公式にも「JALマイレージバンク国際線特典航空券をご利用の場合にも、同額を適用いたします」と明記されています。特典航空券だから免除、ということはありません。

夫婦2人でハワイ往復なら燃油サーチャージだけで161,600円、欧州・北米往復なら260,000円です。マイルが賄うのは「運賃部分」であって、旅費の全額ではありません。

燃油サーチャージは2カ月ごとに見直される変動値です。市況が一定の水準を下回れば不適用(ゼロ)になる仕組みもあり、実際にゼロだった時期もあります。なお上記の期間は、日本政府による航空機燃料への補助を踏まえて金額が軽減されている点もANA公式に注記されています。予約前に各社公式で確認してください。

② 国際観光旅客税は2026年7月1日から3,000円

日本から出国する際にかかる国際観光旅客税(出国税)は、2026年7月1日以降の出国から、1回につき3,000円に引き上げられています。従来の1,000円から3倍です(2026年7月31日に観光庁資料および国税庁パンフレット/令和8年4月改訂で確認)。

注意したいのは、「1,000円」と書かれた情報がまだ多く残っていることです。国税庁のタックスアンサー「No.7195 国際観光旅客税のあらまし」も、確認日時点では令和7年4月1日現在の法令等に基づく記載のままで1,000円と表示されていました。金額を確認するときは、より新しいパンフレットや観光庁資料を参照してください。

なお、引き上げ日より前に締結した運送契約による出国は、原則として旧税率1,000円が適用される経過措置があります。ただし契約時に出国日を決めていなかった場合や、引き上げ日以後に出国日を変更した場合などは新税率3,000円です(国税庁パンフレット問19・令和8年4月改訂)。

③ その他の実費

国内線でも、JAL公式に「必要マイル数のほかに、『国内線旅客施設使用料(Passenger Facility Charge)』のクレジットカードでのお支払いが必要です」と記載されています(空港別の具体額は公表資料で確認できませんでした・2026年7月31日確認)。国際線では、これに加えて海外側の空港税・旅客サービス施設使用料がかかります。金額は空港ごとに異なります。

表① 行き先別 必要マイル数と、別途かかる現金の目安

行き先(ANA)必要マイル L/R/H燃油 1名往復別途の現金
東京–札幌
国内線・片道
7,000/8,500/10,500対象外旅客施設使用料
東京–那覇
国内線・片道
8,000/9,500/12,000対象外旅客施設使用料
ソウル
国際線・往復
12,000/15,000/24,00014,800円出国税3,000円+現地諸税
ハワイ
国際線・往復
35,000/40,000/65,00080,800円出国税3,000円+現地諸税

月々の決済額から到達時期を逆算する早見表

必要マイル数が分かったら、次は「自分の生活だと、いつ届くのか」です。ゴールまでの距離が見えないまま始めると続きません。以下の2つの表で、月々の決済額から年間マイル数を出し、そこから代表的な行き先までの到達年数を逆算します。

表② 月の決済額 × マイル還元率 → 1年で貯まるマイル数

月の決済額還元率0.5%還元率1.0%還元率1.5%
3万円1,800マイル3,600マイル5,400マイル
5万円3,000マイル6,000マイル9,000マイル
10万円6,000マイル12,000マイル18,000マイル
20万円12,000マイル24,000マイル36,000マイル

マイル還元率の目安です。0.5%は移行コースを変更していない標準の状態、1.0%はポイント2倍の移行コースを使った場合やショッピングマイル・プレミアムに加入した場合の水準、1.5%はポイント3倍相当の移行コースを備えた上位カードの水準にあたります(2026年7月31日確認)。年会費や移行手数料の負担は含めていません。カード名を挙げた比較はマイルが貯まるクレジットカードの比較で扱っています。

表③ その年間マイル数で、行き先に届くまでの年数

年間マイル東京–札幌 片道ソウル 往復ハワイ 往復
1,800マイル約3.9年約6.7年約19.4年
3,600マイル約1.9年約3.3年約9.7年
6,000マイル約1.2年約2.0年約5.8年
12,000マイル約0.6年約1.0年約2.9年
24,000マイル約0.3年約0.5年約1.5年
36,000マイル約0.2年約0.3年約1.0年

基準にした必要マイル数は、いずれもローシーズンです。東京–札幌は国内線片道7,000マイル、ソウルは往復12,000マイル、ハワイは往復35,000マイル(エコノミークラス)で計算しました。

表②・表③を読むときの5つの前提

いずれも当方による試算です。次の前提のうえで計算しています。読み飛ばさずに確認してください。

  • マイル還元率は年間を通じて一定としています。実際には、特約店で還元率が上がる一方、公共料金・電子マネーチャージ・一部の税金支払いなどは還元率が下がるか対象外になることがあります。
  • キャンペーン分・ボーナスマイルは含めていません。入会ボーナスや継続ボーナス、搭乗ボーナスを含めると到達は早まりますが、金額も条件も年によって変わるため、あえて素の数字で示しています。
  • 入口②(ポイント経由)・入口③(提携店経由)の上乗せも含めていません。表③の年数は「カード決済だけで進んだ場合」の目安であり、上限に近い年数です。
  • 必要マイル数そのものが改定されます。ANA国内線は2024年10月27日搭乗分から、ANA国際線は2025年6月24日予約・発券分から改定されています。長期間かけて貯める計画ほど、途中で必要マイル数が変わることを織り込んでおいてください。
  • マイルには有効期限があります。ANA・JALとも通常マイルの有効期限は36カ月です(2026年7月31日確認)。表③で5年・10年といった年数が出た行は、先にたまったマイルが期限切れになるため、カード決済だけでの到達は成立しません。入口②・③を足すか、行き先を近い場所に変える判断が必要になります。
ヒナコ

ヒナコ

表を見ていたら、ハワイまで19年って出てしまいました……。

トシ

トシ

それが月3万円・マイル還元率0.5%の現実だ。ここで落ち込む必要はない。この表は「カード決済だけ」の数字だから、還元率を1.0%に上げるだけで年数は半分になる。そのうえで入口②と③を足していく、という順番で考えることだ。

自分の数字で計算する3ステップ

表に自分の決済額が無い場合は、次の3ステップで計算できます。電卓かスマートフォンのメモアプリで足ります。

ステップ1 目標マイル数を決める

表①から、行きたい場所と時期(L/R/H)の必要マイル数を書き出します。往復で使うなら、国内線は片道の数字を2倍にしてください。国際線の数字はすでに往復分です。2人で行くなら、さらに人数分を掛けます。

目標マイル = 片道の必要マイル × 区間数 × 人数

ステップ2 1年でたまるマイル数を出す

月々のカード決済額に12を掛けて年間決済額を出し、マイル還元率を掛けます。

年間マイル = 月の決済額 × 12 × マイル還元率

たとえば月7万円・マイル還元率1.0%なら、7万円 × 12 × 0.01 = 8,400マイルです。

ステップ3 到達年数を割り出す

ステップ1の目標マイルを、ステップ2の年間マイルで割ります。

到達年数 = 目標マイル ÷ 年間マイル

年8,400マイルでハワイ往復ローシーズン35,000マイルを目指すなら、35,000 ÷ 8,400 = 約4.2年です。

ここで出た年数が3年を超えたら、マイルの有効期限36カ月との勝負になります。選択肢は3つです。①マイル還元率の高いカードに変えて分母を大きくする、②入口②・③を組み合わせて年間マイルを底上げする、③必要マイル数の小さい行き先に目標を変える。どれを選ぶかで、この先の準備がまるごと変わります。

2026年に使えるルート・使えなくなったルート

ここからは入口②の地図です。ポイントは中継地点を通るたびに交換レートで目減りするので、途中の1段だけを見て「等価交換だからお得」と判断すると読み違えます。見るべきは、出発点のポイントが最終的に何マイルになるかという掛け算の結果です。

そしてこの地図こそ、2026年に最も大きく書き換わった部分です。数年前の記事のままなぞると、途中で行き止まりに突き当たります。

ヒナコ

ヒナコ

交換ルートを調べていたら「90%の黄金ルート」って書いてある記事がたくさん出てきました。すごくお得そうです!

トシ

トシ

その90%は、経路の出口だけの数字だ。出口は今も生きている。だが、ポイントサイトで貯めた分をそこへ流し込む入口が、公式には用意されていない。90%という数字だけが独り歩きしている状態にある。

ヒナコ

ヒナコ

えっ、じゃあ真似できないんですか……。

トシ

トシ

ここが2026年の一番大事な分岐点になる。順番に地図を引き直していく。

ポイントサイト キューポ 永久不滅 ANAマイル 60% 使える Pontaポイント JALマイル 50% 使える nimoca ANAマイル 70% 地域限定で使える 入口なし メトポ ANAマイル 90% 出口だけ使える 入口なし TOKYU ANAマイル 75% 出口だけ使える みずほカード ANAマイル 70% 新規は使えない

図2:2026年7月時点の交換ルートを、経路の形と通行可否で並べたものです。緑=これから始める人でも組める経路、オレンジの破線=条件つきの経路、×印=ポイントサイトから流し込む入口が公式に用意されていない箇所、グレー=新規では使えない経路を表します。みずほは2026年1月21日18時で新規入会受付が終了、TOKYUはドットマネーからANA対象カードへの受付が2022年3月31日で終了(出口の75%だけが存続)、メトポはポイントサイトからの入口が公式に用意されていません。レート・所要期間・上限は下の表④をご覧ください。

表④ 2026年7月時点のルート早見

ルート交換レート新規で使えるか所要・上限
JQ CARD セゾン → ANA60%使える約3週間/上限なし※
みずほ → ANA70%使えない約1〜2カ月
nimoca → ANA70%条件つき約1週間/上限なし
ソラチカ(メトポ)→ ANA90%出口のみ約1〜2カ月/月2万ポイント
TOKYU POINT → ANA75%出口のみ2022年3月31日に受付終了
Ponta → JAL50%使える約1週間/上限なし※

ソラチカルートは「出口は生きているが、入口がない」

まず正確に整理します。ソラチカルートが丸ごと消えたわけではありません。

ANA公式のページには、いまも「ソラチカカード(ANA To Me CARD PASMO JCB series)を持っている場合、メトロポイント100ポイントをANAマイル90マイルに交換できる」と掲載されています(確認日2026年7月31日)。上限は月20,000ポイント・申し込みは月1回、所要は約1〜2カ月です。出口は現役です。

問題は入口です。To Me CARD公式の「提携先ポイントをメトポに交換する」ページに載っている交換元は、UCの永久不滅ポイント、JCBのJ-POINT、NICOSの「わいわいプレゼント」と「ゴールドポイントプログラム」、そしてANAマイルからの逆流入だけでした(確認日2026年7月31日)。かつて多くの記事が紹介していたLINEポイントからの流入は、公式ページに記載がありません。

ポイントサイトで貯めた成果ポイントをメトロポイントへ持ち込む公式な経路が、現在は用意されていないわけです。90%という高いレートは、「特定のカードの決済で貯めた自社ポイント」を処理するための出口として残っている、と読むのが実態に近いところです。加えて月20,000ポイント・月1回という処理能力の上限もあります。仮に上限まで毎月使い切っても年間216,000マイルが天井で(当方試算)、しかもそのメトロポイントをどこから調達するかという入口の問題が先に立ちます。

ヒナコ

ヒナコ

出口は開いてるのに、そこへ行く道がない……。なんだか橋の途中みたいです。

トシ

トシ

まさにそれだ。だから「ソラチカルートは終わった」も「まだ使える」も、どちらも半分しか当たっていない。出口と入口を分けて考えると、混乱が解ける。

TOKYUルートも、入口だけが閉じています

ドットマネーからTOKYU POINTへの交換は、2022年4月1日に交換対象カードが変更されました。ドットマネー公式ページには「2022年4月1日より、JMB機能非付帯の各種TOKYU CARDおよびJALカード TOKYU POINT ClubQ、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード、スーパーICカード TOKYU POINT PASMO『三菱UFJ-VISA』での交換受付は終了いたしました」と明記されています(確認日2026年7月31日)。

注意したいのは、ドットマネー→TOKYU POINTの交換そのものが終わったわけではないことです。TOKYU CARD ClubQ JMB(PASMO一体型・ゴールドカードを含む)とTOKYU POINT CARDでは、現在も300マネーから交換できます。終了したのは、ANAマイルへ着地できる「ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード」での受付です。

出口のほうは今も生きています。ANA公式には、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードの会員はTOKYU POINT 1,000ポイントを750マイル(75%)に交換できると掲載されています(確認日2026年7月31日)。つまりTOKYUルートも、ソラチカと同じ「出口は開いているが、ポイントサイトから流し込む入口が閉じた」構造です。4年以上前の話ですが、当時の記事が検索結果に残っているため、いまだに手順として紹介されている場面があります。

なおTOKYU POINTというポイント自体は健在で、JALが2026年3月に実施した「クレカポイント移行レートアップキャンペーン」でも、10%レートアップの対象として案内されていました(確認日2026年7月31日)。

70%のルートは、これから始める人には開いていません

長く「陸マイラーの黄金ルート」と呼ばれてきた70%の交換は、ANA公式に次のように整理されています(いずれも確認日2026年7月31日)。

みずほルート(70%)

ANA公式のみずほ銀行ページには、「みずほマイレージクラブカード/ANA」の新規入会申し込みが2026年1月21日18時00分をもって終了したと明記されています。このカードの会員は永久不滅ポイント200ポイントを700マイル(70%)に交換できますが、その資格を新しく取得する手段がなくなりました。すでに持っている人は、カードの更新・再発行を含めて70%を維持できます。

nimocaルート(70%)

ANA VISA nimocaカードの会員は、10 nimocaポイントを7マイル(70%)に交換できます。年間の移行上限がなく、所要は約1週間と短い部類です。ところが、この交換はオンラインではできません。nimoca公式によれば、手続きに使うポイント交換機の設置場所は福岡・佐賀・長崎・大分・熊本・宮崎・山口・函館市内で、しかもANAマイルへの交換に対応しているのは特定の機種だけです。九州・山口・函館にお住まいの方、あるいは定期的に足を運べる方に限られる、地理条件つきのルートです。

では、これから始める人の上限は何%か

ANA公式のセゾンカードページによると、永久不滅ポイントは1ポイント=3マイル(200ポイント=600マイル、60%相当)でANAマイルへ交換できます。移行上限の記載はなく、所要は約3週間、セゾンNetアンサーからの都度申請です。ポイントサイトからGポイント等を経てJRキューポへ入れ、JQ CARD セゾンで永久不滅ポイントに変え、ANAマイルへ着地させる——これが2026年7月時点で、地理条件なしに誰でも組める経路です。数字にすると1,000 JRキューポ → 200永久不滅ポイント → 600 ANAマイルで、60%が上限になります。

上位に並ぶ記事の多くは、いまも「70%の黄金ルート」を前提に手順を書いています。書いた時点では正しかったのだと思います。ただ、2026年にこれから始める方が同じ手順をなぞっても、みずほカードは申し込めず、nimocaの交換機は近くになく、ソラチカとTOKYUの入口は開いていません。同じことはできない、というのが結論です。

この差は感覚以上に効きます。年間30万ポイントを交換するなら、70%で21万マイル、60%で18万マイル。差の3万マイルは、ANA国内線の特典航空券で往復何回分かに相当します。古い前提のまま計画を立てないことが大切です。

JAL側は、ANAより経路が単純です

ANAの経路が中継だらけになっているのに対し、JAL側はかなり素直です。JAL公式のポイント交換ページには、Pontaポイント、Marriott Bonvoy、楽天ポイント、セゾンカード、エポスカード、dポイント、アメリカン・エキスプレス、ALL - Accor Live Limitless が交換元として並んでいます(確認日2026年7月31日)。

中でもPontaポイントは2ポイント=1マイル(50%)で直接JALマイルに交換でき、反映まで約1週間、JMB×Ponta会員登録(無料)だけで始められます。中継用のクレジットカードを何枚も作る必要がありません。楽天ポイントも2ポイント=1マイルで、1回5,000ポイント・月間20,000ポイントの上限のもと交換できます。

レートだけを比べると、ANAの60%に対しJALの50%は不利に見えます。ただJALは、クレジットカードポイント移行のレートアップキャンペーンを実施する年があり(対象・上乗せ幅は回ごとに変わり、過去には事前の参加登録が条件でした)、加えて中継が少ないぶんリードタイムが短く、途中で失効させる事故も起きにくいという運用上の利点があります。

ヒナコ

ヒナコ

レートが低いほうが向いていることもあるんですか?

トシ

トシ

管理の手間が減る分、続けやすい。60%でも途中で失効させたら0%だ。数字の高さと、自分が回し切れるかは別の話になる。

つまずく6つの落とし穴

ここからは、計算どおりに進まなくなる典型的な6つのつまずきどころです。どれも「知っていれば避けられる」種類のものです。

① 交換のリードタイムが何段も積み上がる

ポイントは、押したらすぐマイルになるわけではありません。ANA公式が案内している所要期間だけでも、次のとおりです(確認日2026年7月31日)。

これに、ポイントサイト側の「案件の承認待ち」(案件によっては数カ月)と、中継ポイント間の交換(各段で数日〜数週間)が上乗せされます。楽天ポイント → ANAマイルは反映まで約3〜4週間です。

旅行の日程から逆算するなら、半年前には動き出しておくくらいの余裕が要ります。特典航空券は搭乗の355日前から予約が始まるので、席を取りたい日が決まっているなら、その予約開始日にマイルが口座に揃っている状態を目標にしてください。「来月の連休に使いたい」からポイントサイトを始める、という順序では間に合いません。

② 有効期限が3層に分かれている

期限の管理が難しいのは、ポイントサイト・中継ポイント・マイルで、それぞれ期限のルールが違うからです。

ポイントサイト
一定期間ログインしないと失効する規約が多く、サイトごとに条件が異なります
中継ポイント
永久不滅ポイントのように期限がないものから、期限つきのものまで様々です
マイル
ANA・JALとも、原則として利用月から36カ月後の月末まで(2026年7月31日確認)

よくあるのが、「マイルの期限は3年もあるから大丈夫」と考えて、その手前の中継ポイントを失効させてしまうパターンです。複数のポイントサイトを併用していると、しばらく触っていないサイトの残高が消えていた、ということも起こります。着地させる時期を先に決め、そこから逆算して各段の期限を1枚のメモにまとめておくと防げます。ポイントは「貯めっぱなし」が一番危ない状態です。

なお、ANAのダイヤモンドサービスメンバー期間中や、生涯100万マイルを達成したミリオンマイラーは、マイルが失効しない扱いになります。JALもJMBダイヤモンド・JGCプレミアのサービス期間中は有効期限がなくなります。ただし、いずれも飛行機に乗って到達する資格であり、飛行機に乗らずに貯める前提の本ページの読者は対象外と考えておくのが安全です。

③ 月間・1日あたりの交換上限がある

貯めたポイントを一気にマイルへ流し込めるとは限りません。

一方、永久不滅ポイント → ANAマイルとnimocaポイント → ANAマイルには上限の記載がありません。「どのくらい貯めるか」だけでなく「月にどのくらい流せるか」で年間の上限が決まります。とくにアメックスは、レートが上がってもマイル建ての年間上限は40,000マイルで変わらない点が見落とされがちで、「アメックスならマイルが貯まる」という説明は間違いではないものの、大量に貯める設計の主軸には据えにくい制約があります。

④ マイルがあっても、席がなければ乗れません

必要マイル数を満たしていることと、特典航空券を予約できることは別の話です。特典航空券には座席の在庫があり、繁忙期の人気路線では、必要マイル数を持っていても空きが見つからないことがあります。

JALの特典航空券は、前半で見たとおり基本マイル+特典航空券PLUSの変動制です。基本マイルの枠が埋まっている便でも追加のマイルを払えば予約できる一方、予約時点の空席状況によって必要マイル数が変わります

ANA国際線も、2025年6月24日以降の予約・発券分からハイシーズンの必要マイル数が改定されました。必要マイル数は将来にわたって据え置かれるものではありません。貯めてから何年も寝かせると、その間の改定で目減りするリスクがあります。「貯める」と同じくらい「使い切る計画」が要ります。

⑤ ANAのマイルには「口座グループ」があります

ANAのマイルは、口座の中でグループ1〜4に分かれて管理されています(確認日2026年7月31日)。グループ1が通常マイル(フライトやライフソリューションサービスで貯まるもの)、グループ2〜4がキャンペーンで付与される期間限定マイル・用途限定マイルです。

グループ2〜4は有効期限がキャンペーンごとに異なり、使える特典も限られます。つまり、キャンペーンでもらったマイルがそのまま特典航空券に使えるとは限りません。残高の合計だけを見て「もう届いた」と判断すると、予約の段になって通常マイルが足りない、ということが起こります。残高はグループ別の内訳まで見る習慣をつけておくと安心です。

⑥ クレジットカード案件の連続申込と、信用情報

ポイントサイトの高額案件には、クレジットカードの発行やFX口座の開設が多く含まれます。報酬が大きいのは広告主にとって顧客獲得の価値が高いからで、仕組み自体は健全です。

ただ、短期間にクレジットカードを立て続けに申し込むと、審査に影響することがあります。申し込みの記録は信用情報機関に一定期間残り、カード会社は審査の際にその履歴を参照します。件数が多いと「申込ブラック」と呼ばれる状態になり、その後しばらく審査が通りにくくなる場合があります。

マイルのために申し込んだカードが原因で、本当に必要になったローンの審査に影響が出ては本末転倒です。申し込みの間隔を空ける、同時期に複数を並べないといった配慮が要ります。審査の仕組みはクレジットカード審査とクレヒス、複数枚を持つときの考え方は2枚持ちの使い分けで整理していますので、案件に手をつける前に目を通しておくことをおすすめします。

また、FXや投資関連の案件は、口座開設だけでなく一定額の取引が条件になっていることがあります。取引には損失の可能性があり、ポイントの報酬額を上回る損失が出ることもあり得ます。案件の条件は着手前に必ず確認してください。

ポイント・マイルと税金

年間で数十万円相当のポイントを扱うなら、税金の扱いは避けて通れません。

買い物で付与される通常のポイントは、値引きとして扱われます

国税庁のタックスアンサー「No.1907 個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い」(令和7年4月1日現在の法令等に基づく記載/確認日2026年7月31日)には、企業が発行するポイントのうち決済代金に応じて付与されるポイントについては、「通常の商取引における値引きと同様の行為が行われたもの」と考えられ、課税対象にはならない旨が示されています。

クレジットカードの決済で貯まる通常のポイントは、使ったからといって申告が必要になるものではありません。

一方で、それ以外の付与には課税関係が生じうると示されています

同じページには、臨時・偶発的に取得したポイント(抽選キャンペーンに当選した場合など)や、共通ポイント制度を運営する企業から付与されたポイントを使用した場合には、その使用相当額を一時所得等の総収入金額に算入する旨も記載されています。

ここで考えたいのが、ポイントサイトの成果報酬です。クレジットカードの発行、口座の開設、サービスの申し込みなどで得られるポイントは、「商品購入の決済代金に応じて付与されたポイント」とは性質が異なります。上記の枠組みに照らすと、課税関係が生じうる類型に当たる可能性があります。

ただし、具体的にどの所得区分に当たるか(一時所得か、雑所得か、あるいは別の扱いか)は、獲得の経緯・継続性・規模といった個別の事情によって判断が分かれます。当サイトはここで結論を示す立場にはありません。参考までに、一時所得に当たる場合は「総収入金額 − 収入を得るために支出した金額 − 特別控除額(最高50万円)」で計算し、その金額の2分の1を他の所得と合計して税額を計算する、と国税庁「No.1490 一時所得」(令和7年4月1日現在の法令等に基づく記載/確認日2026年7月31日)に示されています。この式が自分のケースに当てはまるかどうかも、同じく個別判断です。

年間の獲得額が大きくなってきた場合や、給与以外の収入がすでにある場合は、所轄の税務署か税理士に個別に確認するのが確かな進め方です。国税庁は電話相談センターを設けており、税務署に問い合わせれば案内を受けられます。

ヒナコ

ヒナコ

ポイントで税金の話が出てくるとは思いませんでした……。

トシ

トシ

買い物で付くポイントは値引き扱いで心配は要らない。だが、案件をこなして年に数十万円相当を得るなら、話の次元が変わる。金額が大きくなる前に一度確認しておくのが安全だ。

陸マイラーが向く人・向かない人

ここまで読んで「思ったより手間がかかりそうだ」と感じたなら、その感覚は当たっています。ごまかさずに整理します。

向いている人

  • 記録と管理が苦にならない方。複数のポイント残高と期限を、数カ月〜数年にわたって並行管理することになります
  • 行き先と時期に柔軟性がある方。座席在庫の制約があり、シーズン区分で必要マイル数も変わります
  • すでに月々の決済額がまとまっている方。家賃・光熱費・通信費などをカードに集約できていると土台が積み上がります
  • 数年単位で計画を立てられる方。1年で結果が出る取り組みではありません
  • 家族の旅行という目的がある方。ゴールが具体的なほど期限管理の動機が続きます

向いていない人

  • 管理の手間そのものが負担な方。手間を時給に換算して割に合わないと感じるなら、やめておく判断も立派な選択です
  • 短期間で成果を求める方。交換のリードタイムだけで数カ月、案件の承認待ちを含めればさらに伸びます
  • 近くローンの審査を控えている方。住宅ローンや自動車ローンが視野にあるなら、カード案件の連続申込は控えるほうが無難です
  • 旅行の予定がはっきり立たない方。マイルには36カ月の期限があり、必要マイル数も改定されます
  • 「無料で旅行できる」という理解で始めようとしている方。燃油サーチャージと国際観光旅客税は別払いです
ヒナコ

ヒナコ

向かない人の欄、けっこう多いですね。

トシ

トシ

向かない人に勧めても続かない。続かなければポイントは失効して、手元には何も残らない。始める前に自分がどちら側かを見極めるほうが、結果的に損が少ない。

ANA軸かJAL軸か

どちらのマイルを軸にするかは、早い段階で決めておくと迷いが減ります。両方を並行して貯めると、どちらも中途半端な残高のまま期限を迎えやすくなるためです。判断材料は3つあります。

判断材料①:経路の単純さ

前半で見たとおり、JAL側のほうが経路は単純です。Pontaポイントから直接交換でき、中継用のカードが要らず、反映も約1週間です。一方ANA側は多段の経路で、JQ CARD セゾンの保有が前提になります。レートは60%とJALの50%より高いものの、管理する対象は増えます。

手間より率を取るならANA、率より単純さを取るならJAL、というのが大まかな整理です。初めての方は、まずJAL側で一往復ぶんを実際に交換して流れをつかんでから、ANA側の多段経路に進む順序も現実的です。

判断材料②:行き先

ANA
スターアライアンス加盟。国際線の路線網が広く、提携航空会社の選択肢も豊富です。国内線は「区間マイルの距離区分 × シーズン」の二軸で必要マイル数が決まります
JAL
ワンワールド加盟。国内線・国際線とも、基本マイル+特典航空券PLUSの変動制です。国内線は片道4,500マイル・往復9,000マイルから

自分がよく行く路線、行きたい行き先をどちらが飛んでいるかは、レートより優先度の高い判断材料です。必要マイル数の詳しい表は本ページ前半の表①をご覧ください。

判断材料③:特典航空券の取りやすさ

必要マイル数の仕組みが、そのまま取りやすさの性格を決めています。ANAは必要マイル数が固定のチャートで決まるぶん計画は立てやすい反面、その席がなければ予約できません。JALは特典航空券PLUSで追加マイルを払えば予約できる余地がある反面、必要マイル数が予約時点まで確定しません

「計画どおりのマイル数で、席が取れる日程に合わせる」ならANA型、「日程を優先し、マイルの上振れを許容する」ならJAL型。どちらが自分の旅行スタイルに合うかで選ぶのが現実的です。

カード選びは別ページで

どちらの軸にするか決まったら、次はカードです。ただし、本ページではカードの順位付けはしません。年会費・移行手数料・ボーナスマイルの条件はカードごとに構造が違い、決済額によって有利不利が入れ替わるためです。

先に確認しておきたいこと

マイル移行に関わるカードには、年会費に加えて年間の移行手数料がかかるものがあります。たとえばANA VISA/マスターの一般カードで2倍コース(1ポイント=2マイル)を使う場合、年会費2,200円(税込・初年度無料)とは別に、年度ごとに6,600円(税込)の移行手数料が発生します。JALカードでマイル還元率を1.0%にするショッピングマイル・プレミアムは年4,950円(税込)です(いずれも2026年7月31日確認)。

これらはマイルを実際に貯めて使い切って初めて回収できる費用です。カードを作ったものの決済が集まらなかった、旅行の予定が立たずマイルを失効させた——という場合、支払った年会費と手数料は戻ってきません。年間の決済額と旅行の頻度を先に見積もってから、カードを決めることをおすすめします。

カードごとの年会費・マイル還元率・ボーナスマイルの比較はマイルが貯まるクレジットカードの比較に、クレジットカード全体の基礎はクレジットカードの選び方にまとめています。付帯サービスから選ぶなら、旅行保険の付帯条件は付帯保険の自動付帯と利用付帯旅行保険付きカードの比較、空港ラウンジは空港ラウンジが使えるカード、海外での利用と事務手数料は海外利用に向くカードをご覧ください。

まとめ

飛行機に乗らなくてもマイルは貯まります。ただし、2026年の地図は数年前とはっきり変わりました。最後に要点を整理します。

  1. これから始める人のANAルートは60%が上限です。70%のみずほルートは2026年1月21日18時で新規入会が終了し、70%のnimocaルートは九州・山口・函館の交換機でしか手続きできません。90%のソラチカと75%のTOKYUは出口だけが残り、ポイントサイトからの入口が閉じています
  2. JAL側は50%ですが、経路が単純です。Pontaポイントから直接交換でき、中継カードが要りません。管理の手間と率のどちらを取るかで軸を決めてください
  3. 時間がかかります。交換の各段で数日〜2カ月、案件の承認待ちも含めると、旅行の半年前には動き出す前提で計画を立てるのが現実的です
  4. 期限は3層で管理します。ポイントサイト・中継ポイント・マイル(36カ月)で、それぞれルールが違います
  5. マイルは運賃部分だけを賄います。燃油サーチャージと国際観光旅客税(2026年7月1日以降の出国から3,000円)は別途の支払いです
  6. 年間の獲得額が大きくなったら、税務の確認を。買い物で付く通常ポイントは値引き扱いですが、ポイントサイトの成果はそれとは性質が異なります
  7. 向かない人もいます。管理が負担に感じる方、短期で成果を求める方、ローン審査を控えている方は、始めない判断も選択肢です

数字は変わります。レートも、必要マイル数も、燃油サーチャージも、2カ月〜1年単位で改定されてきました。本ページの数値には確認日を添えていますので、実際に動く前には各社の公式ページで最新の条件を必ず確認してください。

マイルの貯め方に関するよくある質問

Q. 飛行機に乗らないで、年間どれくらいマイルが貯まりますか。

決済額とポイントサイトの活用度で大きく変わるため、一律の目安はお示しできません。考え方としては、カード決済ぶんとポイント経由ぶんを別々に見積もって足し算します。カード決済は「年間決済額 × マイル還元率」で計算でき、マイル還元率1.0%のカードで年間200万円を決済すれば2万マイルです。ポイント経由ぶんは、獲得したポイント数に交換レートを掛けます。2026年7月31日時点で、これから始める方のANAルートは60%が上限、JALのPontaルートは50%です。仮に年間10万ポイントを獲得できたなら、ANAで6万マイル、JALで5万マイルという計算になります。ただし案件の内容は時期によって変動し、承認されない場合もあります。

Q. ソラチカルートは今も使えますか。

出口だけが残っている状態です。ANA公式によると、ソラチカカード(ANA To Me CARD PASMO JCB series)を持っている場合、メトロポイント100ポイントをANAマイル90マイルに交換できます(確認日2026年7月31日)。上限は月20,000ポイント、申し込みは月1回、所要は約1〜2カ月です。この交換自体は現在も案内されています。問題は入口で、To Me CARD公式の交換元一覧に掲載されているのは特定カードの自社ポイントとANAマイルからの逆流入だけで、ポイントサイトで貯めた成果ポイントをメトロポイントに持ち込む公式な経路がありません(確認日2026年7月31日)。90%という数字だけを見て手順を組むと、途中で行き止まりになります。

Q. マイルは何年で失効しますか。

ANAマイル・JALマイルとも、原則として利用した月の36カ月後の月末までが有効期限です(確認日2026年7月31日)。3年間と考えるとおおむね合っていますが、獲得のたびに期限が個別に設定されるため、残高全体が一度に消えるわけではなく、古いものから順に失効していきます。例外として、ANAのダイヤモンドサービスメンバー期間中や生涯100万マイルを達成したミリオンマイラー、JALのJMBダイヤモンド・JGCプレミアのサービス期間中は失効しない扱いになりますが、いずれも搭乗実績で到達する資格です。またANAのマイルは口座グループ1〜4に分かれ、キャンペーンで付与されたグループ2〜4のマイルは期限も使える特典も個別に設定されています。

Q. 特典航空券はマイルだけで乗れますか。

マイルが賄うのは運賃部分だけで、別途の支払いが必要です。国際線では燃油サーチャージがかかり、ANA・JALとも特典航空券に同額が適用されます。金額は1旅客1区間片道あたりで、2026年7月1日〜8月31日の購入分では日本発ハワイが40,400円、日本発ソウルが7,400円、日本発の欧州・北米(ハワイを除く)が65,000円です(確認日2026年7月31日)。欧州往復なら片道ぶんの2倍がかかる計算になります。さらに国際観光旅客税が2026年7月1日以降の出国から1回につき3,000円となり、現地の空港税や施設使用料も加わります。国内線でも旅客施設使用料が別途必要です。これらはマイルでは支払えず、クレジットカードなどで負担します。

Q. ANAとJALでは、どちらがマイルを貯めやすいですか。

何を優先するかで変わります。交換レートで見ると、2026年7月31日時点でこれから始める方のANAルートは60%(永久不滅ポイント200ポイント=600マイル)、JALのPontaルートは50%(2ポイント=1マイル)で、ANAのほうが有利です。一方、経路の単純さではJALが優れています。PontaポイントはJMB×Ponta会員登録だけで直接交換でき、反映は約1週間、中継用のクレジットカードが不要です。ANA側はポイントサイトから複数の中継を経てJQ CARD セゾンの永久不滅ポイントに入れる多段構成で、管理する対象が増えます。率を取るならANA、手間の少なさを取るならJALという整理になります。

Q. ポイントサイトは安全ですか。

仕組み自体は広告費を原資とした成果報酬型で、それ自体が不健全なものではありません。広告主がユーザー獲得のために支払う費用の一部が、利用者に還元される構造です。ただし、注意すべき点はあります。第一に、高額案件の多くはクレジットカードの発行やFX口座の開設を伴い、短期間に申し込みを重ねると信用情報に記録が残り、その後の審査に影響する場合があります。第二に、FXなど投資性のある案件には損失の可能性があり、報酬額を上回る損失が出ることもあります。第三に、獲得額が大きくなると税務上の確認が必要になる場合があります。案件の条件と自分の状況を照らし合わせてから着手してください。

当ページの情報の根拠と信頼性

本ページの数値は、すべて2026年7月31日に次の一次情報で確認しました。競合記事は疑問を見つけるためだけに使い、根拠には用いていません。

ANA公式

JAL公式

カード会社・ポイント運営会社公式

官公庁

ご利用にあたっての注意

  • 本ページに掲載した必要マイル数・交換レート・燃油サーチャージ・年会費・移行手数料・各種上限は、すべて確認日時点の情報です。これらの数値は改定されることがあり、実際に過去数年で複数回の改定が行われています。
  • 燃油サーチャージは2カ月ごとに見直されます。本ページに記載した金額は2026年7月1日〜8月31日の購入分のものです。
  • 必要マイル数は将来にわたって据え置かれるものではありません。ANA国内線は2024年10月27日搭乗分から、ANA国際線のハイシーズンは2025年6月24日予約・発券分から改定されています。JALの特典航空券は予約時点の空席状況に応じて必要マイル数が変動します。
  • ポイントの交換レート・交換上限・所要期間・対象カードの条件は、各運営会社の判断で変更・終了されることがあります。
  • 税務上の取り扱いは個別の事情によって異なります。本ページの記載は国税庁の公表資料を参照した一般的な整理であり、個別のご相談に対する回答ではありません。判断に迷う場合は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。
  • ご予約・お申し込みの前には、ANA・JAL各社および各カード会社・ポイント運営会社の公式サイトで最新の条件を必ず確認してください。本ページの情報に基づく判断は、読者ご自身の責任においてお願いいたします。

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